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■得られぬ自由と平等の追求■~新しい秩序のもたらす約束~

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おはようございます。 雲の多い川崎の朝です。 油井さんが日本人10人目の宇宙飛行士となる、 ロシアソユーズの打ち上げが 10分ほど前に成功した。 様々な新しい試みが成功し、 無事帰還することを祈ります。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 宗教が社会の基盤でなくなったとき、 宗教上の自由と平等が実現された。 そして、経済が社会的な 認知と満足の基盤となったとき、 政治上の自由と平等が可能となった。 同じように経済的な平等は、 それが社会にとって もっとも重要なことではなくなり、 新しい領域における自由と平等が 新しい秩序のもたらす約束となったとき、 初めて可能となる。 「得られぬ自由と平等の追求は、  西洋の歴史の原動力である。  その過程において、  追い求める社会が高次の領域へ移行したか、  低次の領域へ移行したかは別の問題である。  しかし、そのような西洋に特有の原動力と救世の精神が、  西洋の文明を動かしてきたことは間違いない。」 ~『イノベーターの条件』 (2章 経済至上主義は人を幸せにするか)

■「経済人」社会の崩壊■~新しい秩序が経済的平等を実現する。~

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おはようございます。 朝から日差しの厳しい川崎。 今日も猛暑にお気を付けを。 東芝の不正会計問題で、 歴代3社長が辞任した。 「チャレンジ」という目標管理制度が、 利益至上主義という企業風土のなか、 過剰なプレッシャーになったことが 背景にあるとのこと。 利益は必要だが、追求するものではない。 社内的にも社外的にも利益の 正当性、合意性が無ければ、 単なる金儲け企業でしかない。 ドラッカーの嘆きが聞こえる。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 「経済人」の社会が崩壊し、 その後現れる新しい社会もまた、 自由と平等を実現しようとする。 その中で、人間の本性のどのような領域が 社会の中心に位置づけられるかは不明だが、 経済の領域ではない。 逆に新しい秩序が、 経済的な平等を実現する。 ヨーロッパの秩序が、 キリスト教を基盤として自由と平等を 追求せざるをえないとすれば、 新しい秩序は、 社会の中心に位置づける領域において 自由と平等を追求することになる。 そのとき自由と平等の実現は、 新しい領域が社会の中心に位置づけられたとき、 初めて可能となる。 「あのころも、終末が到来し、  新しい展開はありえないと考えられた。  しかし突然、いずこからともなく新しい秩序が現れ、  悪夢はあたかももともと  存在していなかったかのように消えた。」 ~『イノベーターの条件』 (2章 経済至上主義は人を幸せにするか)

■大企業は機動性を欠く。■~小さな事業に必要な感覚~

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組織には適切な規模があり、そのマネジメントも、 規模に応じたものでなければならない。 中小企業は、組織の掌握が容易で、マネジメントし易い。 では、規模の大きい大企業のマネジメントの課題はどこにあるのか。 【大企業のマネジメント】 この規模になると、トップマネジメントが自社の中心的な人間を 個人的に知ることができない。 ここに課題がある。 そのために次のことを目指さなければならない。 ◆フォーマルな組織構造を適切に作る。 ◆組織構造は明快でなければならない。 ◆全員が目標、優先順位、戦略を知らなければならない。 ◆組織内における自らの位置と、他の人間との関係を知らなければならない。 これらの対応を疎かにすると、 ”官僚組織に堕し、成果よりも慣例を守り、手続きを生産性と取り違える” ようになる。 大企業は小さな事業を理解できないのでまちがった決定を行う。 なので、成功しても中ぐらいの事業にさえ育ちそうもないものには手を 出すべきではない。 しかし、冒険的な事業、つまりイノベーションへのチャレンジは、 大企業といえども常に必要なのだ。 「大企業は小さな事業を理解できない。  したがってまちがった決定を行う。  だが大企業といえども、革新を行うには  冒険的な事業には手をつけなければならない。  新しいものは、常に小さなものから始まる。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 40 規模のマネジメント)