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■価値観として受け入れる■~苦痛を伴う脅威~

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おはようございます。 今日も朝から暑い川崎です。 熱中症と急な雷雨にお気を付けを! ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、新しく出現した知識労働は、 高等教育による知識を持たないが故に、 肉体労働者のチャンスにはならなかったとした。 したがって、仕事を失った肉体労働者は、 知識労働の仕事につくことはできない。 しかし、この深刻な事態が、 肉体労働者の間に不穏な空気を生むことはなかった。 このことは、このような事態の進展が、 彼らにとっていかに苦痛を伴う脅威であり、 歓迎できないものだったとしても 不意打ちではなかったということでしか説明できない。 「アメリカの肉体労働者にとっては、  正規の教育を必要とする仕事、  すなわち知識労働の比重が大きくなることは、  心情としてはともかく、  価値観としては当然のこととして  受け入れる用意ができていた。」 ~『イノベーターの条件』 (3章 20世紀の変化の本質は何か)

■そして知識労働者が登場する。■~継続学習を必要とする。~

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おはようございます。 今週も熱中症で高齢者中心に死亡者が出ている。 8月前半まではこの猛暑が続く予報。 お気を付けください。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 肉体労働の興隆は、 農民や使用人にとってのチャンスを生み出した。 しかし、新しく現れた知識労働は、 肉体労働者のチャンスにはならなかった。 知識労働者人口の割合は、肉体労働者が もっとも多かったころの割合に匹敵する。 そして、その多くが肉体労働者を越える収入を得る。 しかも次々に生まれてくる知識労働が、 一人ひとりの知識労働者に ますます大きな機会をもたらす。 ではなぜ、知識労働は、 肉体労働者のチャンスにはならなかったのか? それは、知識労働というこの新しい仕事は、 肉体労働者が習得していない能力、 しかも習得することの難しい能力を必要とするからだ。 「高等教育による理論的、分析的な知識を  習得し適用するという能力を必要とする。  仕事に対する新しいアプローチと、  思考方法を必要とする。  何よりも、継続学習を必要とする。」 ~『イノベーターの条件』 (3章 20世紀の変化の本質は何か)

■生産性向上という果実■~経済的、社会的進歩をもたらしたもの。~

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おはようございます。 昨日も暑い一日でした。 ついつい不純物混じりの水分を取りすぎます。 脱水症状にご注意を! ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、最近100年間の経済的、社会的進歩は、 すべて肉体労働の生産性の向上によって もたらされたとする。 マルクスや、モーガン、ビスマルクなどは、 この生産性向上の恩恵は、 肉体労働者自身にもたらされるとは 考えていなかった。 しかし実際は、この生産性の向上は、 すべて肉体労働者自身の手に帰ることとなった。 したがって、肉体労働者の台頭が、 マルクスなどが考えた、 革命的でも暴力的でもなく、 平穏なものだったことには 十分な理由があった。 「この生産性の向上という果実は、  肉体労働者自身の手にすべて帰することになった。  その半分は、急激な労働時間の短縮というかたちで、  残りは25倍という実質賃金の上昇というかたちで、  肉体労働者の手元にもたらされた。」 ~『イノベーターの条件』 (3章 20世紀の変化の本質は何か)

■今世紀最大の安定要因■~工場労働こそが機会だった。~

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おはようございます。 安保法制の参議院での審議が始まった。 違憲、合憲の足場の違いの中での議論である。 安倍さんは、国民から全権を付託された政権が 判断した法案は正しいという前提での説明に終始する。 野党は、そもそも憲法に違反する法律は 成立しないと責める。 土俵が違う。 そんな中で、全権を付託したはずではないとの 活動が広がっている。 高校生や十代の若者、また”制服向上委員会” というアイドルグループも注目されている。 70年反戦運動の際も、高石ともや、 岡林信康、高田渡など反戦フォークが大きなうねりを作った。 市民が自立して政治について 意思表示するという文化が途絶えて久しい。 いい機会ではないか。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ マルクス主義や急進的労組主義 (サンディカリスム)の予言に反し、 肉体労働者の台頭は 社会の不安定要因とならなかった。 それどころかそれは、今世紀最大の 安定要因として作用した。 ドラッカーは、そもそも、 農民や住込み使用人の激減が いかなる社会的危機も招かなかった原因が、 この肉体労働者の興隆にあったとする。 農民や住込み使用人たちにとって、 外国へ移住しなくとも、 生活を大幅に楽にすることのできる 絶好のチャンスが工場労働だったのだ。 そして、今日に至るまで、 先進国では世代が新しくなるごとに、 いっそうの生活水準の向上を 期待することができた。 その原因は、農民や住み込みの使用人が 容易に肉体労働者になることができ、 その肉体労働者は集団で大工場で働いた。 そのため、生産性の向上に 体系的に取り組むことができた。 「マルクスが死ぬ2年前の  1881年から今日に至るまで、  仕事や作業や道具の体系的な分析によって、  物をつくったり運んだりするという  肉体労働の生産性は、年に3%から4%向上してきた。  その結果、それらの労働の生産性は50倍に達した。」 ~『イノベーターの条件』 (3章 20世紀の変化の本質は何か)

■肉体労働者の衰退■~単なる圧力集団の一つ~

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おはようございます。 雲の多い川崎の朝、 今日は所々で雷を伴った 雨の予報がでてます。 お蔭で少し暑さは穏やかでしょう。 雨具をお忘れなく。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ アメリカでは1950年代に肉体労働者が 労働人口の四割を占めていたが、 1990年代の初めには、四割を下回った。 これと同調して、労働組合の力も低下した。 1950~60年代にかけて、 イギリスの炭鉱労働者組合は内閣を翻弄したが、 1980年代、サッチャーは労働組合を軽視し、 その政治力と特権を奪うことによって選挙で勝ち続けた。 この様にして、肉体労働者は衰退し、 その仕事は技能技術者が取って代わることとなる。 例えばコンピュータ技術者、X線技師、 医療療法士、専門治療士などである。 これらの職種は、アメリカで1980年以降急速に 増加している。 ドラッカーは、こうして従来型の肉体労働者は、 一つの一体化した階層から 単なる圧力集団の一つにすぎない存在となるとする。 「こうして肉体労働者は、  かつての農民の道を歩むことになった。  彼らの仕事は、すでに技能技術者、  すなわち自らの肉体とともに  理論的な知識をもって働く人たちに代わられている。」 ~『イノベーターの条件』 (3章 20世紀の変化の本質は何か)

■プロレタリアの興隆■~史上初の下層階級~

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おはようございます。 夏日、真夏日、猛暑日、25,30,35度と5度おきに呼ぶ。 数年のうちには40度超の呼び名が必要となるんでしょうね。 猛暑の中、早実が、5点差をひっくり返すという激熱の試合で、 夏の甲子園出場を決めた。 清宮幸太郎君は持ってる。 楽しみが増えましたね。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 農民と使用人の激減という転換が、 スムーズに進行した最大の原因は、 工場の肉体労働者が社会で 中心的な存在となったからだった。 肉体労働者は、 組織化された状態を維持できる 史上初の下層階級であり、 歴史上、これほど急速に 大きな存在になった階層はなかった。 しかし、ドラッカーは、 彼らほど急速に力を失った階層もないと続ける。 「20世紀の初め、すでに社会は  肉体労働者の問題にとりつかれ、  釘付けにされ、関心を奪われた。  新しい階級としての肉体労働者は  目立つ存在だったからこそ、  ただちに一つの階級となりえた。」 ~『イノベーターの条件』 (3章 20世紀の変化の本質は何か)