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■万能の組織構造はない■~危機にあっては、階層と服従が命綱~

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おはようございます。 暖かい川崎の朝、明日からゴールデンウィーク 天気は良さそうです、皆さんお楽しみください。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーはマネジメントのパラダイムの前提についての誤りを指摘する。 ▲組織運営上の前提  ②唯一絶対の組織構造はある。 組織の形は分権型、職能型、チーム型等様々あるが、 それぞれに長所短所がある。 なので、あらゆる組織に万能の”唯一絶対の組織構造”などはない。 そもそも組織構造とは、働く人たちの生産性を高めるための道具である。 従って、状況やタイミングに応じて仕事のやり方が異なれば、 組織構造はそれぞれに適合したものでなければならない。 例えば、研究開発活動では、個々の専門家が それぞれの役割を果たすという職能別組織がふさわしい。 しかし同じ研究所で行う、医薬品開発では 様々な臨床事例などをオプションとしての 意思決定が必要となる。 ここには、最初からチーム型組織がふさわしい。 この二つの組織構造を同じ研究所のなかで併存させる必要がある。 「沈没しかけているときに会議を開く船長はいない。  命令する。  船を救うために全員がその命令に従う。  意見も参画もない。  危機にあっては、階層と服従が命綱である。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (附章 マネジメントのパラダイムが変わった)     

■マネジメントの第一の前提■~体系であり、機関である~

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おはようございます。 少し雲のかかる川崎の朝、昨日は一日雨模様でしたが、 今日は一日暖かそうです。 ゴールデンウィーク前半は好天の模様、皆さんお楽しみください。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーはマネジメントのパラダイムの前提は二組あるとした。 そして、それぞれについて指摘する。 ▲組織運営上の前提  ①マネジメントは企業のためのものである。 これは誤解である。 マネジメントの仕方は組織によって違う。 なぜなら組織によって戦略は異なる。 "使命が戦略を定め、戦略が祖織を定める" 確かに、コンビニと自衛隊や銀行のマネジメントは異なる。 しかし、その大きな違いは、それぞれの分野特有の専門用語を 使用するということや、具体的な適用方法が異なること位で、 課題や問題発生の状況は大差がない。 ドラッカーは、マネジメントについて当然とすべき第一の前提を 次のとおり示す。 ▲マネジメントは、あらゆる種類の組織に適用できる体系であり、 そのための機関である。 「われわれはここで医学が産婦人科だけでないように、  マネジメントも企業のマネジメントだけではないことを  確認しなければならない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (附章 マネジメントのパラダイムが変わった)     

■マネジメントのパラダイム■~現実を規定するもの~

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おはようございます。 曇り空の川崎の朝、今日は天候不調の模様です。 週末から、ゴールデンウィーック、 皆さんのご予定はいかがでしょうか。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ■マネジメントのパラダイム■~現実を規定するもの~ 今日から、「附章 マネジメントのパラダイムが変わった」 バラダイムとはある分野における基準、規範となる支配的な理論だが、 その前提は、分析も研究もされず、疑問を抱かれず、明示されないことが多い。 マネジメントにおいても同様である。 ドラッカーはマネジメントのパラダイムの前提は二組あるとする。 ▲組織運営上の前提  ①マネジメントは企業のためのものである。  ②唯一絶対の組織構造がある。  ③唯一絶対の人のマネジメントの仕方がある。 ▲事業経営上の前提  ①技術と市場とニーズはワンセットである。  ②マネジメントの範囲は法的に規定される。  ③マネジメントの対象は国内にかぎられる。  ④マネジメントの領域は組織の内部にある。 「社会科学では、前提や仮定がそのままパラダイム、  すなわち支配的な理論となる。  それらの前提は、学者や評論家あるいは教師や実務家が、  ほとんど無意識のうちに持っている。  それが彼らにとっての現実となる。現実を規定する。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (附章 マネジメントのパラダイムが変わった)     

■正統性の根拠とは?■~人の強みを生産的にする。~

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おはようございます。 昨日はポッカポッカの一日でしたね。 今朝も昨日同様肌寒いですが、明るい空が暖かくなる予感。 福島第一原発でまたもや、冷却一時停止した。 原因はまたもやネズミの進入によるもの。 水温は規定の65度を下回る14度であったと弁明にもならない説明があった。 既に発生した既知のリスクである。 侵入対策をしていたとのことだが、無効では意味がない。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 組織社会におけるリーダー的階層であるマネジメントは、 社会から正統性が認められなければ、単なる専横でしかない。 さらにドラッカーは、成果をあげるだけでは、 マネジメントの権限は正統とはされないと続ける。 市場と個人のニーズを満足させるという成果は、 マネジメントの役割である。 しかしそれは事業活動の説明に過ぎず、 正当な権限の根拠としては不十分だ。 では十分な根拠とは何か? そこには組織の本質にかかわる課題がある。 組織に働く人は、自分自身の強みを発揮して初めて組織に貢献し、 組織は社会に貢献することができる。 これは同時に、働く人の貢献が、 社会への貢献になっていることを意味する。 組織を通して、働く人は社会とつながり、 社会の中での地位と役割を持つことになるのだ。 まさしく組織社会、知識社会の要である 働く人の強みを活かすことことこそが正統性の根拠なのだ。 「社会と地域に奉仕するというマネジメントの権限が認知されるには、  組織なるものの本質に基盤を置く正統性が必要とされる。  そのような正統性の根拠は1つしかない。  すなわち、人の強みを生産的なものにすることである。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 45 マネジメントの正統性)     

■リーダー的階層の持つ意味は?■~正統でない権限は専横~

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おはようございます。 昨日は寒の戻り、日本中が震い上がった一日でした。 今朝もまだ寒い。 さぁ、一週間頑張ろう! ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは組織社会におけるリーダー的階層は、 マネジメント以外にはありえないとした。 しかしマネジメントは、本来の機能を果たし、 本来の成果をあげるだけでは不十分であると続ける。 なにが必要なのか? 社会から正統性が認められることである。 社会から正しいものとして存在を認められ、 自らの組織がその機能を遂行するリーダとして 振舞う権限を与えられることである。 ドラッカーは、それがなければ”専横”、 つまり好き勝手に振る舞っているだけであるとする。 「正統でない権限は専横となる。  社会のリーダー的階層としてのマネジメントは、  自らの組織に与えられた機能を遂行するための  権限を持たなければならない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 45 マネジメントの正統性)     

■哲学者たらんとする誘惑■~よき意図だけでは無能の言いわけにすぎない~

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おはようございます。 日本列島全体が寒い朝を迎えました。 ボストンテロの実行犯が逮捕された。 しかし、根本原因は解決していない。 ホームグローンテロという、根の深い課題がそこにある。 911は海外からの攻撃であったが、今回はアメリカで教育を受けたアメリカ人の行為だ。 移民という課題は、将来の日本の課題でもある。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 現代社会は、組織社会であると共に、知識社会である。 その中でマネジメントの役割は決定的に重要となる。 この組織社会におけるリーダー的階層は、マネジメント以外にはありえないのだ。 そのマネジメントの技能と能力の発展は重要である。 しかし、テクノクラシーでは十分ではない。 つまり、マネジメントの専門知識を持つ、 マネジメントの専門家として活動するだけでは 本来あるべき機能を発揮できないとする。 ドラッカーはマネジメントの役割を次のとおり示す、 ▲組織に本来の使命を果たさせること ▲働く人が生産的な仕事を行い成果をあげさせること ▲組織の行う事業が、より良い社会創りに貢献し、 そこに生活する人や組織に働く人によりよい環境を提供すること しかし、その社会意識を自覚し、主張するだけでは意味がない。 ドラッカーはここに、”哲学者たらんとする誘惑”があるとする。 成果を出さなければならないのだ。 いかに上手に描いても、絵にかいた餅は食べられない。 病院は病気を治し、企業はより良い製品を提供し、 国は国民の安全を守らなければならない。 組織がこれらの成果をあげることこそ、マネジメントの役割なのだ。 「よき意図は無能の言いわけにならない。  いわゆる社会意識が、自らの企業、病院、大学に  本来の成果をあげさせるべく  マネジメントすることの代わりになるとする考えは、  愚かさか狡さか、あるいはその両方を示すにすぎない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 45 マネジメントの正統性)     

■マネジメントは知識体系■~社会のリーダー的階層~

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おはようございます。 暗く肌寒い週末の朝です。 今日は穀雨、農作物にとっての恵みの雨、だが少し寒すぎる。 山間部では雪の混じる予報も出ています。 今日は「エンジニア適職フェア」に出展するわが社のブースの手伝い。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 社会は、ニつの側面から発展してきた。 ひとつが、組織社会である。 そして、もう一つが知識社会である。 組織は事業活動として、マーケティングし、設計し、製造する。 それらを機能させるのはそこに働く人々であり、 そのための知識が必要となる。 その能力を得るために一人ひとりは、長期の教育を受ける。 知識社会である。 組織は働く人の知識を必要とし、 働く人は自らの知識を使って生計を立てる組織を必要とする。 この組織と、働く人の関係をうまく機能させるためにマネジメントが 必要となり、組織の発展に伴い、マネジメントも発展してきた。 ドラッカーは、このマネジメント自体が、一つの知識であり、 技能、知識を持つ体系であるとする。 そして、社会が組織に依存し、知識に依存することとなったということは、 とりもなおさず、組織のマネジメントが社会のリーダーとなることを意味するのだ。 「マネジメントは、組織が機能し、  それぞれの使命を遂行することを可能とする機関である。  そしてマネジメント自体、一つの知識である。  それ自体の領域、技能、知識を持つ体系である。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 45 マネジメントの正統性)     

■イノベーションの時代が来る。■~行こうとする場所から~

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おはようございます。 快晴の川崎、きりっとした空気が気持ちいいい朝です。 ボストンテロ事件、その経緯が明らかになりつつある。 FBIが捜査に当たっており、進展が早い。 連鎖も危惧される。 事件の状況解明と、その根本解明が急がれる。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、イノベーションを行うには、 組織全体に継続学習の風土が不可欠であるとした。 そして、イノベーションのための仕事は、 独立した部門に任せなければならないとする。 イノベーションを行う組織に関する指摘である。 イノベーションは、機能ではなく事業として組織する必要がある。 まず、新しいことに取り組むことを決定したら、ただちにプロジェクトマネジャーを任命する。 そして、プロジェクトマネジャーには、研究、開発、製造、マーケティングという職能別技能を始めから利用できる権限を与える。 既存事業は、リサーチ、研究、製造と、バリューチエーンのプロセスどおりに仕事を組織する。 しかし、イノペーション事業は、研究の前にマーケティングを行ってよいし、 製品を手にできるか明らかでない段階で資金計画を作成してもよい。 ”行こうとする場所からいましなければならないことへと仕事を組織”するのだ。 なので、イノベーションのためのチームは、既存事業のための組織の外に独立してつくらなければならない。 現状の体制や仕組みは、その継続を望み、変化ではなく、沈滞を甘受し、イノベーションを拒否する。 イノベーションはその拒否反応を乗り越えなければ目的を達成できない。 ドラッカーは、この変化に適応できる組織をつくることが、マネジメントにとって最大の課題であるとする。 なぜなら、それは、来るべき時代はイノベーションの時代だからである。 「変化ではなく沈滞に対して抵抗する組織をつくることこそ、  マネジメントにとって最大の課題である。  それは可能である。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 44 イノベーション)     

■抵抗の底にあるものは無知■~革新的な風土の醸成~

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おはようございます。 うす曇りの川崎の朝、日中は上着の要らない気温になるとのこと、 季節は確実に移ろってますね。 ボストンマラソン爆発事故は、テロと断定。 リアルタイムに事件の模様が世界に報道される。 911を彷彿させる事件。 犠牲者には、8歳の幼い子供も含まれている。 当然のこと、彼らにはなんの罪もない。 ご冥福をお祈りします。 連鎖の終焉はどこにあるのか? ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、イノベーションには目標と基準が必要とした。 そして、イノベーションには、組織内部の様々な抵抗が生まれるとする。 ドラッカーは、この抵抗について重要なことは、 変化についての定義であるとする。 変化というものは、これまでと異なることが起こること。 知らないことは、これまでの経験のない例外事項であり、 対処方法を知らない。 このことが不安を生み、拒絶感を生み出す。 なので、変化は、例外でなく新しい判断基準であり、 その変化が新しい事業を生み出すチャンスであると捉えたときに 不安は消える。 そしてそのために重要なことは、トップマネジメントの姿勢であり行動である。 どのような姿勢が求められるのか? 優れたアイデアというものは、常に非現実的であり、 多くのばかげたアイデアの中に生れ、その両者を簡単に識別する 手だてのないということを知るべきである。 そのためには、出てきたアイデアを実際的、現実的、効果的なものにするには、 どのようなものにしなければならないかを問い続けなければならない。 さらにドラッカーは、イノベーションを行うには、組織全体に継続学習の風土が 不可欠であるとする。 無知を払しょくし、未知を克服すべき継続学習のプロセスが必要なのだ。  「重要なことは、変化が例外でなく規範であり、  脅威でなく機会であるという真に革新的な風土の醸成として、  問題を定義することである。  イノベーションとは姿勢であり行動である。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 44 イノベーション)     

■イノベーションの目標と基準■~これは正しい機会か?~

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おはようございます。 明るい川崎の朝、日中は相当暖かくなりそう。 今日はチャップリンの誕生日、ユーモアの中にペーソス。 きのう亡くなった、三国連太郎さんはチャップリンを目標にしたとのこと。 また一つ、巨星落つ、ご冥福をお祈りします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、イノベーションに関する目標やその評価基準は、 既存事業とは別のものとして設定する必要があるとする。 両者を同様に扱うことは、6歳の子供に50キロのリュックを 背負わせるようなもので、イノベーション活動がうまく実行 できなくなる。 考え方としては、既存事業については、要不要を十分検証して、 不要であれば即中止、必要であっても最低限の支援にとどめる。 一方イノベーションについては、次のことを考慮する必要がある。 ▲”正しい機会かどうか”を判断する。 ▲正しい機会であるならば、投入する人材と資源がどれだけあるかを判断する。 ▲そして、実行結果が期待をかなり下回った場合「手を引くべきか。どのように手を引くか」を判断する。 「重要なことは、期待するものを検討し、  書き表しておくことである。  イノベーションが製品、工程、事業を生み出したとき、  それらの期待と比較することである。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 44 イノベーション)     

■イノベーションの戦略とは?■~昨日を捨てる。~

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おはようございます。 今日も肌寒いが、青空が穏やかな川崎の朝です。 今週もはや月中日、今週も頑張りましょう。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、まず初めに、予測可能なイノベーションに焦点を合わせた戦略を持つ。 そして、その戦略実行のプロセスの中で、予測不能なイノベーションに対する感覚を育て、 早く察知し活用する体制をつくっておかなければならないとした。 次に、イノベーションの戦略について触れている。 まず、既存事業の戦略と同様に「われわれの事業は何か。何であるべきか」 との問いから始まるべきだが、次の点で、イノベーションと既存事業の戦略は 異なるとする。 ▲未来に関する仮定  既存事業の戦略:現在の製品、サービス、市場、流通チャネル、技術、工程は 継続するものと仮定する。  イノベーションの戦略:既存のものはすべて陳腐化すると仮定する。 ▲戦略の指針  既存事業:より良くより多くのもの。  イノベーション:より新しくより違ったもの。  イノベーションの戦略の一歩は、古いもの、死につつあるもの、 陳腐化したものを計画的かつ体系的に捨てることである。 ▲組織活動  既存事業:昨日を守るために時間と資源を使う。  イノベーション:昨日を捨て、資源、特に人材という貴重な資源を 新しいもののために解放する。 そして、次に重要なことは、目標を高く設定することであるとする。 なぜなら、イノベーションの成功率はせいぜい10%なので、 残り90%のコストの埋め合わせを行う必要があるのだ。 一つの成功が他の九つの失敗の埋め合わせをしなければならないこととなる。 「イノベーションを行う組織は、  昨日を守るために時間と資源を使わない。  昨日を捨ててこそ、資源、特に人材という貴重な資源を  新しいもののために解放できる。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 44 イノベーション)     

■真に重要なイノベーション■~99件の失敗~

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おはようございます。 肌寒い朝だが、日中は穏やかな気候になりそうだ。 「モヒートを一口すすり、ミントの葉の形をいくつかの角度から点検した。」 薄暗いバーのカウンターでのカップルの会話、彼女がこのあと口にする問いかけは、 違和感を含む微妙なものだろうということが目に浮かぶ。。 このような表現が、村上春樹作品の魅力の一つだと思う。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、イノベーションの機会は、体系的に探せるとする。 意識の変化、ビジョンの変化、期待の変化もイノベーションの種となるが、 予測不能なイノベーションもあるとする。 動きを利用することではなく、動きそのものを変えることである。 それらは、真に重要なイノベーションであるが、確率分布の外にある。 ほとんど起きないかもしれない類で、当然のことながらリスクは大きい。 ”成功一件につき99件の失敗がある。 99件の失敗は、話題にもならずに終わる。” この種のイノベーションは、真に偉大な歴史的イノベーションであるが、 マネジメント不可能であり、体系的かつ意図的な活動として組織することは難しい。 これらは、桁はずれに重要ではあるが、まれにしか起こらないので、 例外として扱わなければならない。 どうすべきなのか? ドラッカーは、次の通り示唆する。 まず初めに、予測可能なイノベーションに焦点を合わせた戦略を持つ。 そして、その戦略実行のプロセスの中で、予測不能なイノベーションに対する感覚を育て、 早く察知し活用する体制をつくっておかなければならない。 「世界の動きそのものを変える予測不能な  イノベーションがある。  それらのイノベーションは起業家が何事かを  起こそうとして試みるイノベーションである。  それらこそ、真に重要なイノベーションである。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 44 イノベーション)     

■イノベーションの力学■~確率分布に従う~

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今日は穏やかな一日でした。 村上春樹「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」届いた。 明日はこの本をゆっくり読もう。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、イノベーションとは、価値であるとした。 そして、イノベーションには、”力学”がある。 どのような変化が、イノベーションの機会となりうるかは、 確率分布に従うとする。 そして、ドラッカーは、成果をもたらす分野は体系的に探せるとする。 まず、需要が増大しているにもかかわらず収益が伸びないときの対処を示す。 収益が伸びない理由は、製造プロセスの無駄や製品が価格競争におかれていること、 チャネルの適合性が低いこと、顧客満足が低下したことなどが考えられる。 なので、これらを変えるイノベーションが大きな成果を生む。 その際に注意すべき変化は、すでに発生していながら、 経済的な衝撃がまだ表れていない変化である。 そのなかでも、もっとも重要で確実なものが人口構造の変化である。 これに対し、知識の変化もイノベーションの機会だが、不確実性が高いとする。 なぜなら、知識というものは、眼には見えないもので、どのようなスピードで、 どのような大きさで変化しているかはわからないからである。 「イノベーションを行う組織は、  イノベーションの力学というものの存在に気づいている。  それが確率分布に従うことを知っている。  いかなる種類のイノベーションが、  製品、工程、事業、市場となりうるかを知る方法を知っている。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 44 イノベーション)     

■イノベーションの尺度とは■~組織の外にもたらす変化~

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おはようございます。 快晴の川崎、肌寒い朝です。 今日発売の村上春樹「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」。 行列して購入するファンは恒例になっている。 アマゾンから届くのを待とう。 福島第一原発、汚染水漏れが続く。 東電は漏れを”事象”としてとらえるところから間違っている。 当事者意識が欠如している表れで、 対応しては漏れ、また洩れるという泥縄状態。 自分自身で収拾できなければ国として対応しなければ 実質的な被害が拡大するばかりだ。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ イノベーションを行う組織はまず、その意味を知っている。 ドラッカーは、イノベーションとは、”価値である。”とする。 「がん幹細胞」の研究が進んでいる。 がんの発生メカニズムを解明し、根本的ながん制圧に有効になる可能性がある。 この研究結果が医療現場に活かされることになると、 もしかすると”がん治療薬”は売れなくなるかもしれない。 すぐれた医薬品メーカーは自社の薬を売れるようにすることを目的にするのではなく、 医療そのものを変えることを目指す。 イノベーションの好例だろう。 企業の活動結果は外の世界、つまり市場への貢献として現れなければならない。 イノベーションは、単に新しい商品を作り、変わったサービスを 生み出すというだけではだめ。 製品に焦点を合わすのではなく、外の世界、つまり市場に焦点を合わせ、 そこに”価値”ある影響を生み出すものでなければならない。 「イノベーションとは、科学や技術そのものではなく価値である。  組織のなかではなく、組織の外にもたらす変化である。  イノベーションの尺度は、外の世界への影響である。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 44 イノベーション)     

■新たな価値、富、行動■~人間行動にもたらす変化~

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おはようございます。 明るいの川崎の朝、肌寒さが残る。 村上春樹の震災後初の長編 「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」 長く、内容をイメージできないネーミング。 ファンとしてはそれ自体そそられる。 明日12日発売、予約は”1Q84”を上回る勢いで、 発売元はすでに50万部増刷したとのこと。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ”イノベーション”は、語るだけでは意味がない。スローガンではない。 ドラッカーは、新製品や新事業として確立して、初めてイノベーションは 行われたといえるとしている。 そして、イノペーションは、科学や技術そのものではなく、 消費者、生産者、市民、学生その他の人間行動にもたらす変化である。 そして、イノベーションを行う組織には、共通して次の特徴があるとする。 ▲イノベーションの意味を知っている。 ▲イノベーションの力学を理解している。 ▲イノベーションの戦略を持っている。 ▲管理的な目標や基準とは別に、イノベーションのための目標と基準の必要を知っている。 ▲マネジメント、特にトップマネジメントの果たす役割と姿勢が違う。 ▲イノベーションのための活動を、管理的な活動のための組織から独立して組織している。 「イノベーションが生み出すものは、単なる知識ではなく、  新たな価値、富、行動である。  現代というイノペーションの時代において、  イノベーションのできない組織は、たとえいま確立された地位を誇っていても、  やがて衰退し、消滅すべく運命づけられる。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 44 イノベーション)     

■イノベーションの歴史■~イノベーションでなく改善にすぎない。~

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おはようございます。 うす曇りの川崎の朝です。 今日は平年並み、夜は肌寒くなるとのこと。 北朝鮮の暴走発言が止まらない。 父親や祖父は引き際をわきまえていたが、 若さ故なのか、見えない。 軍部へのコントロールがきいていないのか。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 今回から、「44 イノベーション」 まず、イノベーションの必要性は、多くの組織が強調してきた。 しかしそれらは、マネジメントや組織構造のありかたや、 なすべきかは何かについての言及がないと批判する。 多くの組織が行っていることは、未知のこと、新しいことではなく、 既知のことを継承し、改善することについてである。 イノベーションはそれ自体独立した一つの重大な課題として取り組まなければならない。 そのためには、新しいマネジメントや組織構造が必要となる。 「マネジメントや組織構造はいかにあるべきか、  何をなすべきかについてはほとんど言及していない。  その論ずるところは、もっぱら管理的機能、  すなわち既知のことを継承し、改善することについてである。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 44 イノベーション)     

■組織は子供ではない。■~組織とは人間の成果である。~

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おはようございます。 今日も快晴、肌寒さは残るが、日中はポカポカになるとのこと。 北朝鮮のミサイル発射のリスクが高まっている。 ”おとしどころ”って考えているのか? ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、成長のためには準備が必要とし、そのために行うべき次の3項目を示す。 ▲基本活動を明らかにし、それらの活動に取り組むべきトップマネジメント・チームを編成する。 ▲変化すべきときを知るために、方針と行動の変化を要求する兆候に注意する。 ▲心底変化を望んでいるかを正直に判断する。 成長するには、その変化のタイミングがある。 それまでのマネジメントや組織構造では不適切なほど成長したことを教えてくれる兆候を知らなければならない。 どこにあるのか? その確かな兆候は、トップが部下に対して、重要な分野を任せる準備ができていないと思うことにあるとする。 部下に対して、”最高の人間だが準備ができていない”と考えること。 ドラッカーは、これはトップ自身に準備ができていない証拠であると指摘する。 「責任あるトップは、自らが変化を望まないことを自覚するとき、  それまで育ててきた組織を窒息させ、いじけさせ、  抑圧するであろうことを悟る。  自らの成果たる組織の要求に応えられないのであれば、  身を引くことが自らと組織に対する責務である。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 43 成長のマネジメント)