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■規制のない独占事業は、顧客を搾取する。■~世論の力に従わざるをえない~

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公的機関が成果をあげる上で必要なものは、”仕組み”であり、 その適用には、公的機関を次の三種類に分けて考える必要がある。 種類1【自然的独占事業】 自然的独占事業とは、電力会社、ガス会社等の民間企業を指す。 これらの企業は、地域独占で、成果に関わりなく利用者からの支払いを受けている。 この様な自然的独占事業に必要なことは、組織構造を単純化することであり、 企業が行っていることをすべて意識的に体系的に行うことである。 しかしドラッカーは、民間企業であってもこのような自然的独占事業には、 国の規制が必要であるとする。 そうしないと、独占企業は、成果も効率もあげられず、ただ”顧客を搾取” するだけとなる。 「規制のもとに置いた民間の自然的独占事業は、 無規制や国有のものに比べ、顧客の不満やニーズに敏感である。 規制機関を通じて表明される世論の力に従わざるをえないからである。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」

■効率によって成果を手にできない。■~公的機関不振の三つの誤解~

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ラッカーは、公的機関の機能不振について三つの誤解があるとした。 【1 企業のようにマネジメントしていない。】 まず公的機関は、 ”企業と同じようにマネジメントすれば成果をあげられる” という誤り。 公的機関にとって、企業的であるということは、単なる効率、 つまりコスト管理のみを意味することとなる。 競争がなく、コスト管理を外部から強制されることもない公的機関にも、 効率は当然必要である。 ”しかし公的機関に欠けているものは、成果であって効率ではない。 効率によって成果を手にすることはできない。” ドラッカーは、問題は、公的機関がやるべきことを行っていないことにあり、 コスト意識の欠如にあるのではないとする。 「公的機関の問題の根本は、コスト意識の欠如にあるのではない。 成果をあげられないことにある。 公的機関の問題は、なすべきことをしていないところにある。」 ~「マネジメント」

■成果をあげるなかれ■~効率やコスト管理は美徳ではない。~

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続いてドラッカーは、公的機関をはじめとする予算型組織の持つ危機について指摘する。 予算型組織の地位や権威は、予算の規模と人の数で計られる。 より少ない予算や、より少ない人間で成果をあげても業績とはならない。 成果に関わりなく、今年の予算を使い切らなければ、次年度には予算が 減らされることとなる。 組織は、優先順位を付け集中することなしに、成果をあげることはできないが、 予算依存は、これを妨げる。 その結果、まちがった目標や、古くなった活動、陳腐化したものの廃棄を 難しくし、無駄な仕事に関わる職員や組織を多数抱えることになる。 いかなる組織でも、現在行っている活動を止めたくはない。 しかし企業は、この活動結果が顧客に受け入れられなければ顧客によって その活動は葬り去られる。 一方、公的機関のような予算型組織は、顧客による洗礼を受けない。 それどころか、公的機関は今行っていることを正当化し、公益に合致するに 決まっているとする。 このような前提に立つ公的機関にとって、”われわれの事業は何か”との問いは、 常に危険である。 つまり廃棄と優先順位そして、集中して成果をあげることを避ける。 しかし公的機関は自らの活動を正当化しなければならない、そこで国民と自らを あざむかなければならなくなる。 『したがって今日、あらゆるサービス機関が守るべき原則は、  「現在行っていることは永遠に続けるべきものである」ではなく、  「現在行っていることは、かなり近いうちに廃棄すべきものである」  でなければならない。』 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 私のランクは? Amazon.co.jp ウィジェット