■”上から下へ”のコミュニケーション■~「何を言いたいか」は、伝え手の意図~
ドラッカーはコミュニケーションには4つの原則があり、 完全なコミュニケーションは、経験の共有であるとした。 次は、組織内のコミュニケーションについてである。 まず、「何を言いたいか」に焦点を合わせた、 ”上から下へ”のコミュニケーションは成立しないとする。 なぜか。 それは「何を言いたいか」は、伝え手の意図であり、 受け手の存在を考慮していないからである。 コミュニケーションを成立させる者は伝え手でない。 ”コミュニケーションを成立させるものは、受け手”なのである。 しかし、伝え手は、伝えるべきことをはっきりと語ったたり、 書いたりすることは必要である。 しかし、伝え方以前に、何を伝えるかが大きな問題なのだ。 いかに上手なスピーチであっても、相手の知覚に応じたものでなければ 会話は成立しない。 「どのように話すかという問題は、 何を話すかという問題が解決されて初めて意味を持つ。 どのように上手に話しても、 一方的に話したのでは話は通じない。」 (6章 マネジメントの技能 28 コミュニケーション)