■マネジメントに対する過信■~敵意ではなく、”成功の代償”~
マネジメントの役割としての社会的責任につて、 人種差別や社会問題や環境問題の解決について、 要求が高まった。 これらはあたかも、企業の経済活動の成功に向けられる 敵意とみなされる。 しかし、敵意ではなく、”成功の代償”である。 企業の経済活動は、人類の三分の一を100年の間に 豊かにした。 その同じ力が、残りの三分の二をさらに短期間で豊かに できるはずであるという期待である。 しかし、ドラッカーは、これはマネジメントに対する 過信であるとする。 「たしかに社会的責任を求める声は、あまりに多くを期待している。 だが、正しいことを期待している。 その声の底にあるものは、権威に対する敵意ではない。 マネジメントに対する過信である。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第4章 社会的責任 15 マネジメントと社会)