■社会的イノベーション■~機会に転換すれば、問題ではない。~
おはようございます。 快晴の川崎の朝、 昨日は風が強く寒い一日でしたが、 今日日中は、ポカポカ陽気になりそうですね。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは社会の問題を 新事業に転換することは、 組織の機能であるとした。 そして、社会の問題を 事業上の機会に転換するための最大の機会は、 社会的なイノベーションにある、 とする。 その例として19世紀の フォードをとりあげる。 当時高い失業率、低い賃金、厳しい労働など、 労働環境は社会の問題として存在していた。 フォードも離職者は多く、1万人維持ためには 6万人の採用が必要だった。 そこで、賃金を三倍にして雇用を 確保するという対策を実施した結果、 退職者はほとんどいなくなった。 そして、このことにより労働者の コスト意識や生産性が向上し 大幅なコスト節減が達成され、 一台当たりの利益を増大させることができた。 賃金引き上げという負担増が、 結果的に労働コストの削減に結び付いた。 これは、社会的なイノベーションとして、 社会問題を解決した一つの例であるが、 ドラッカーは、あらゆる問題が、 このように機会に転換できるわけではないとする。 「社会の問題は、事業上の機会に転換すれば、 もはや問題ではない。 しかしそうできない問題は、社会にとって、 たとえ退化病とまではいかなくとも、 慢性病となる。 あらゆる問題が、業績をもたらす機会に 転換できるわけではない。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第4章 社会的責任 16社会的影響と社会の問題」