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■社会的イノベーション■~機会に転換すれば、問題ではない。~

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おはようございます。 快晴の川崎の朝、 昨日は風が強く寒い一日でしたが、 今日日中は、ポカポカ陽気になりそうですね。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは社会の問題を 新事業に転換することは、 組織の機能であるとした。 そして、社会の問題を 事業上の機会に転換するための最大の機会は、 社会的なイノベーションにある、 とする。 その例として19世紀の フォードをとりあげる。 当時高い失業率、低い賃金、厳しい労働など、 労働環境は社会の問題として存在していた。 フォードも離職者は多く、1万人維持ためには 6万人の採用が必要だった。 そこで、賃金を三倍にして雇用を 確保するという対策を実施した結果、 退職者はほとんどいなくなった。 そして、このことにより労働者の コスト意識や生産性が向上し 大幅なコスト節減が達成され、 一台当たりの利益を増大させることができた。 賃金引き上げという負担増が、 結果的に労働コストの削減に結び付いた。 これは、社会的なイノベーションとして、 社会問題を解決した一つの例であるが、 ドラッカーは、あらゆる問題が、 このように機会に転換できるわけではないとする。 「社会の問題は、事業上の機会に転換すれば、   もはや問題ではない。  しかしそうできない問題は、社会にとって、  たとえ退化病とまではいかなくとも、   慢性病となる。  あらゆる問題が、業績をもたらす機会に   転換できるわけではない。」                    ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第4章 社会的責任 16社会的影響と社会の問題」

■社会の問題は機会の源泉■~マネジメントにとっての挑戦~

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おはようございます。 昨日は寒い雨の一日でしたが、 今日は段々と晴れてきそうですね。 新横綱稀勢の里がけがを押して出場して、 優勝した。 優勝コメントで、 「自分の力以上のものが出た。見えない力が働いた」 と発言したが、 それこそ、横綱としての決意であり、 覚悟なんでしょうね。 天晴れ! ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 社会の問題は、社会自体の 機能不全の結果だとした。 そしてそれは、社会の進歩を 妨げる要因である、 と続ける。 企業は社会の一員として、 その仕組みの中で存在しているので、 社会が機能を果たせないとなると、 企業のマネジメントが その問題に挑戦しなければならない。 そして、その挑戦は企業にとって、 機会の源泉となる。 社会の問題を解決することを 事業に変えて自らの利益とすることこそ、 企業の機能である。 ガス、電気事業、電車、電話、新聞、デパートなど、 19世紀の主な産業は、 新しい社会環境としての工業都市を、 事業上の機会や市場に転換した結果生まれた。 「変化をイノベーションすなわち新事業に  転換することは、組織の機能である。  イノベーションを技術に特有なものとしてはならない。  これまでの歴史において、社会的なイノペーションは、  技術的なイノペーションよりも大きな役割を果たしてきた。」                    ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第4章 社会的責任 16社会的影響と社会の問題」

■マネジメントの責任■~最適のトレードオフをもたらす規制案~

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おはようございます。 朝から冷たい雨の川崎です。 今日は一日こんな感じの様ですね。 お気を付け下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、公的規制がなければ、 組織は社会から責任を問われ、 最終的には企業の悪事とされるとする。 影響を除去するためには、 資源、エネルギー、資金が必要となるので、 その効果と費用のバランスをとるための トレードオフが必要である。 公的機関や団体などは、 このトレードオフすべき内容を理解し 判断すべき情報を持っていないので、 彼らには正しい規制のための 意思決定ができない。 だからこそ、この意思決定の責任は、 組織のマネジメントにあるのだ。 ドラッカーは、それは、 社会に対する責任ではなく、 自らの組織に対する責任であるとする。 「影響を事業上の機会にすることが理想である。  不可能ならば、最適のトレードオフをもたらす規制案をつくり、  公共の場における論議を促進し、  最善の規制を実現するよう働きかけることが、  マネジメントの責任である。 」                    ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第4章 社会的責任 16社会的影響と社会の問題」

■正しい規制が必要■~貪欲な者、ばかな者が利益を得る。~

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おはようございます。 森友問題での国会審議が行われている。 野党質問に安倍さんは、 ”思っている、申し上げている、真に遺憾、ありません、” これでは何の説明にはならない。 絵に描いたような”厚顔無恥” 籠池さんの発言の方がずっと具体的で 真実味はある。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 企業が社会的影響を除去することは、 社会コストを負担することになるので、 競業他社に同一のルールを 受け入れさせるための、 政府規制が必要となるとした。 例えば、自動車業界における、 速度制限や排ガス規制、 メディアにおける視聴規制などだが、 こいった規制がなければ、 企業は社会から責任を 問われることとなる。 これまで、企業のみならず あらゆる機関のマネジメントが この責務を避けてきた。 彼らの考えは、規制のない規制が よい規制というものだった。 しかしそれは、影響を事業上の 機会にすることができて、 はじめていえることである。 「影響の除去のために  行動の制限が必要なときには、  規制は組織、特に責任ある組織にとって  利益となるはずである。  規制がなければ、責任ある組織も  やがて無責任として非難され、  その間良識のない者、貪欲な者、ばかな者、  偏す者が利益を得ることになる。」                            ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第4章 社会的責任 16社会的影響と社会の問題」

■影響の除去を機会とする。■~自ら処理しなければならない。~

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おはようございます。 川崎の朝は、薄雲りの空です。 日差しは少ないですが、 暖かな一日になりそうですね。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 組織は、影響の原因となっている活動を 継続して行いながら、 そこから生ずる影響を 除去するために、 体系的な取り組みが 必要となるとした。 そして、このための理想のアプローチは、 影響の除去をそのまま収益事業にすることである、 と続ける。 ドラッカーはその実例を示す。 アメリカの大手化学会社ダウ・ケミカルは、 大気汚染と水質汚染は社会への悪影響と認識し、 絶対に除去することを決意した。                            「環境が問題にされるはるか前に、  工場からの汚染をゼロにすることを決定した。  しかも同社は、除去した汚染物質から新製品を開発し、  用途と市場を体系的に創造していった。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第4章 社会的責任 16社会的影響と社会の問題」

■影響をいかに処理するか■~体系的な取り組みが必要~

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おはようございます。 昨日は寒い雨の一日でしたが、 靖国神社でソメイヨシノが開花しました。 今日は良く晴れた温かい一日、 桜も勢いづきますね。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 社会的影響を処理するには、 まずその中身を明らかにしなければならない、 とする。 そして、 明らかになった影響をいかに処理するか、 その目標ははっきりしている、 と続ける。 それは、社会、経済、地域、個人に与える影響のうち、 組織の目的や使命の達成に不可欠でないものは、 最小限にすることであり、 できればなくすことである。 組織内に対するものか、 組織外の社会や環境に対するものかを問わず、 影響は少なければ少ないほどよい。 したがって、影響の原因となっている活動そのものを 中止して影響をなくすことができるならば、 それが最善の答えであり、 唯一の優れた解決である。   「だがほとんどの場合、  活動を中止することはできない。  したがって、影響の原因となっている活動を  継続して行いつつ、  そこから生ずる影響を除去するために、  あるいは少なくとも最小限にとどめるために、  体系的な取り組みが必要となる。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第4章 社会的責任 16社会的影響と社会の問題」

■自らが社会に与える影響への責任■~社会秩序への攻撃~

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おはようございます。 雨降りの川崎の朝です。 連休明け、冷たい雨の一日になりそうです。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 故意であろうとなかろうと、 組織自らが社会に与える影響については、 自らに責任がある。 ドラッカーは、これが原則であるとする。 組織は問題を解決するために 責任ある行動をとらなければ、 社会からの報復を受けることになる。 ドラッカーは、一つの例をあげる。 フォードは車の安全性向上のために シートベルトつきの車を売り出したが、 販売不振のためまもなく製造を中止した。 それから15年後、社会に安全意識が広がると、 自動車メーカーは、”死の商人” との厳しい批判を受けるようになった。 その結果、市民保護を超えた、 メーカーバッシングともいえる法律が 多く作られ、自動車メーカーは、高い代価を 支払わなければならない形となった。 「組織が社会に与える影響には、  いかなる疑いの余地もなく、  その組織のマネジメントに責任がある。  世論が反対していないというだけでは  言いわけにはならない。  遅かれ早かれ、社会は、  そのような影響を社会の秩序に対する攻撃と見なす。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第4章 社会的責任 16社会的影響と社会の問題」

■不健全社会では機能しない■~組織は社会の機関~

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おはようございます。 森友問題で、籠池さんとのインタビュー内容を 公表したジャーナリスト菅野さんが記者から、 それまでの森友学園攻撃姿勢が なぜ変化したかの質問があった。 これまでの状況は、子供・保護者対森友学園だったから 森友側を糾弾してきたが、 今は役人対森友なので、役人糾弾をしている、 と語った。 姿勢としては正しいと思う。 しかし、一部の役人の寄付金問題で 幕引きさせるのではなく、 財務局、航空局、大阪府などの 根本にいる役人の責任を 追及しなければ国民は納得しませんよ。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 組織の社会的責任の問題は、 自らの活動に関するものと、 活動とは関わりなく 社会の問題として生ずる影響、 この二つの領域において生ずる。 ドラッカーは、自らの活動に関するものは、 組織の目的に付随して起こるもので、 多くの場合避けることのできない副産物であるとした。 そして、一方の社会の問題として生ずる影響は、 社会自体の機能不全から起こるとする。 地域間格差、再生エネルギー、食糧自足、 高齢者とヘルスケア、労働力不足、教育の荒廃、、、 枚挙にいとまがない。 これらは、社会の様々な環境が 生み出した問題でもあるにも関わらず、 社会の機能では解決できない問題である。 社会機能の不全である。 組織は、社会の仕組みの中でのみ 存在する機関であるということが 既知の前提であるとするならば、 社会の健康は、その組織のマネジメントにとって 重要な問題とならざるを得ない。 「なぜなら、健全な企業、健全な大学、健全な病院は、   不健全な社会では機能しえないからである。   マネジメントが社会の病気をつくったわけではない。   しかし社会の健康は、マネジメントにとって必要である。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第4章 社会的責任 16社会的影響と社会の問題」

■社会に貢献するための存在■~避けることのできない副産物~

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おはようございます。 うららかな陽射しの川崎の朝です。 桜のつぼみも、あと一週間、 準備万端のようですね。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 病院の目的は、患者の病気を 治療することであり、 その目的を達成するためには、 看護婦や料理人を必要とする。 このことは、本来の目的とは 異なる諸々の問題を生み出す。 製鉄工場の目的は、 顧客のための様々な建築物や 機械器具などに使用される金属を 作り出すことであり、 その目的を達成するためには、 騒音を出し、熱を出し、煙を出し、 有害ガスを出す。 ドラッカーは、これら社会に及ぼす影響は、 組織の目的に付随して起こるもので、 多くの場合避けることのできない 副産物であるとする。 「現代の組織は、それぞれの分野において  社会に貢献するために存在する。  それは、社会のなかに存在する。  地域のなかに存在する。  隣人として存在する。  そして社会のなかで活動する。  そのために人を雇う。  したがって、組織が社会に対して与える影響は、  それぞれが自らの存在理由とする  社会に対する貢献にとどまることがない。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第4章 社会的責任 16社会的影響と社会の問題」

■社会的影響と社会の問題■~社会的責任はどこに生まれるか~

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おはようございます。 春の日差しの川崎の朝です。 三連休はうららかな気候、 春分の候ですね。 来週には桜の便りも聞かれそうでしょうね。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 企業は社会的責任を マネジメントする必要があるとした。 そしてその社会的責任の問題は、 自らの活動が社会に対して与える影響と、 自らの活動とは関わりなく 社会自体の問題として生ずる影響、 この二つの領域において生ずるとする。 「いずれも、組織が必然的に  社会や地域のなかの存在であるがゆえに、  マネジメントにとって重大な関心事たらざるをえない。  しかしこの二つの社会的責任は、  まったく違う性格のものである。  前者は、組織が社会に対して  行ったことに関わる責任であり、  後者は、組織が社会のために  行えることに関わる責任である。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第4章 社会的責任 16社会的影響と社会の問題」

■社会的責任をマネジメントする■~リーダー的な階層~

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おはようございます。 明るい空の広がる川崎の朝です。 森友学園問題で、籠池さんが 安倍さんから寄付があったと発言した。 感情的になり、血相変えて国会答弁していた姿が、 さもありなん。 稲田さんも同じ穴のむじな。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 企業の社会的責任について、 ドラッカーはマネジメントに対しての 過信があるとした。 その上で、なおかつ企業は 社会的責任をマネジメントする 必要があるとする。 企業はそもそも経済的な活動を 行うことが機能であるので、 経済上の課題にのみ取り組むべきとの考えもある。 さらに社会的責任には、 企業の経済的活動を抑制したり、 社会全体の経済的機能をも 制約する恐れもある。 また、企業のマネジメントの 本来持つ権限外の領域において、 権力を行使させてしまうというさらに大きな危険がある。 このような危険があるにも関わらず、 現代社会にはマネジメント以外に リーダー的な階層が存在しないため、 社会的責任はマネジメントしなければならないとする。 あらゆる企業にとって、 社会的責任は自らの役割を 徹底的に検討し目標を設定し、 成果をあげげるべき重大な問題である。 「あらゆる企業にとって、   社会的責任は自らの役割を徹底的に検討し目標を設定し、   成果をあげげるべき重大な問題である。   社会的責任はマネジメントしなければならない。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第4章 社会的責任 15 マネジメントと社会」

■政府に対する幻滅■~マネジメントの新しい行動~

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おはようございます。 明るい陽射しの川崎の朝です。 昨日は寒い一日でしたが、 今日は陽春の気候、 花粉の飛び交う暖かな 一日になりそうです。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、マネジメントへの要求の裏には、 政府に対する幻滅、 社会の問題を解決する能力への 不信の強まりがあるとする。 一世代前には、社会的な問題は すべて政府のマネジメントが 解決できると考えていた。 しかし今日、政府に対する期待は大きくない。 社会的責任についての 企業への要求の底にあるものは、 企業のマネジメントが 社会のリーダー的な階層としての 地位を受け継いだとの考えである。 リーダー的な階層としての マネジメントの台頭の結果、 企業活動の中心に社会への関心を据えることを 要求する声が大きくなった。 それは、生活の質の向上こそ、 企業の事業であるべきとの要求である。 「かつては、社会の価値と信条、  個人とその自由、よき社会を損なうことなく、  いかにして自動車や靴をつくるかが問題だった。  これに対して新しい要求は、  企業こそ社会の価値と信条を形成し、  個人の自由を実現し、よき社会をつくれという。  今日このような要求が、  マネジメントが新しい考えを持ち  行動することを不可欠にしている。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第4章 社会的責任 15 マネジメントと社会」

■マネジメントに対する過信■~敵意ではなく、成功の代償~

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おはようございます。 雲の多い川崎の朝です。 寒い一日、気温が下がると 雪混じりになりそうです。 国会での森友問題で、稲田大臣を問うている。 野党の質問に対して、 ”忘れていて嘘を言った。ごめんなさい。” 法律家でもあるんでしょう、 そんなこと通用するわけないでしょうに。 安倍さんがよく口にする、”失礼、無礼、不愉快”だ。 この二人はよく似てる。 不愉快千万。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ マネジメントの役割としての社会的責任につて、 人種差別や社会問題や環境問題の解決について、 要求が高まった。 これらはあたかも、 企業の経済活動の成功に向けられる 敵意とみなされたが、 ドラッカーはこれは、敵意ではなく、 成功の代償である、 とする。 企業の経済活動は、 人類の三分の一を100年の間に 豊かにしたから、その同じ力が、 残りの三分の二をさらに短期間で豊かに できるはずであるという期待からの要求である。 しかし、ドラッカーは、 これはマネジメントに対する 過信であるとする。   「たしかに社会的責任を求める声は、   あまりに多くを期待している。   だが、正しいことを期待している。   その声の底にあるものは、   権威に対する敵意ではない。   マネジメントに対する過信である。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第4章 社会的責任 15 マネジメントと社会」

■企業は何を行い、何を行うべきか。■~いかなる貢献ができるか。~

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おはようございます。 薄明るい空の川崎の朝です。 国会で森友学園での質疑、 稲田さんもいよいよですね。 政治家の端くれなら、 往生際はすっきりとしたほうがいい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、かつては、 企業の社会的責任についての議論は、 三つの分野で行われていた、 とした。 ①私的な倫理と公的な倫理との関係 マネジメントは、どこまで個人としての 倫理に従うべきか。 また、組織に対する責任を果たすために、 どれだけ非倫理的な行動を許すか。 ②働く者に対する責任に関わる問題 働く者の、生活を維持し社会での立ち位置を提供する責任 ③地域社会への貢献という意味での責任 美術館、博物館、オーケストラの後援、慈善活動などへの寄付   「重要なのは、いかなる貢献ができるか。  ところが今日、社会的責任を論ずるとき、  重点はまったく別のところにある。  社会の問題に取り組み解決するために、  企業は何を行い、何を行うべきか。  人種差別をはじめとする社会問題や  環境問題の解決について、  行いうる貢献に重点が置かれている。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第4章社会的責任 15 マネジメントと社会」

■社会的責任の遂行■~マネジメントにとって第三の役割~

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おはようございます。 雲の多い川崎の朝です。 今日は一日曇り、 気温は緩みそうですね。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 組織のマネジメントには次3つの役割がある。 ●組織に特有の目的と使命を知る。 ●仕事の生産性を上げて働く人をの力を生かす。 ●社会的責任を果たす。 第4章でドラッカーは、 組織の第三の役割である、 社会的責任について触れている。 ドラッカーは、1960年代の初めから、 企業の社会的責任という言葉の意味が変わった、 と続ける。 かつては、企業の社会的責任についての議論は、 三つの分野で行われていた。  ①私的な倫理と公的な倫理との関係に関わる問題  ②働く者に対する責任に関わる問題  ③地域社会への貢献という意味での責任 「社会的責任の遂行は、   マネジメントにとって第三の役割である。   あらゆる組織のマネジメントが   自らの生み出す副産物について、   すなわち、自らの活動が人、環境、   社会に与える影響について責任を持つ。   さらにあらゆるマネジメントが、   社会的な問題の発生を予期し解決する、   ことを期待される。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第4章社会的責任 15 マネジメントと社会」

■成果と責任を組み込むこと■~言葉の遊びではない。~

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おはようございます。 薄明りの射す川崎の朝です。 段々晴れて、陽射しの心地良い 休日になりそうです。 お楽しみください。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 「人こそ最大の資産である」という。 しかし、あらゆる資源のうち 人がもっとも活用されず、 問題、雑事、費用、脅威として扱われている。 では、人を生かすべきものとして扱い、 その適材適所を図るためには何が必要なのか? ドラッカーは、そのために実行すべきことを示す。 ●仕事と職場に対して、成果と責任を組み込むこと ●共に働く人たちを生かすべきものとして捉えること ●強みが成果に結びつくよう人を配置すること これらのことは、退屈な仕事や 人を面白く楽しいものにはしないし、 組織の緊張をなくしたり、 権力や金に関わる問題を解決することは できないかもしれない。 だが、信頼と成果をもたらす。 「言葉の遊びではない。  厳しく難しい。  ユートピアをつくりはしない。  だが、それは組織を業績に向かわせる。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第3章 仕事と人間 14 人は最大の資産である」

■人こそ最大の資産■~問題、雑事、費用、脅威~

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おはようございます。 今日は3月11日、東日本大震災から6年、 犠牲者の方々のご冥福をお祈りいたします。 被災者の方々、ご遺族の気持ちは 何年経とうと変わるものではなく、 福島原発も永久の傷を残したままだ。 あらためて、この事実を心に刻みつける一日にしたい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 「人こそ最大の資産である」という。 そしてまた「組織の違いは人の働きだけである」 ともいう。 しかし、あらゆる資源のうち人は、 問題、雑事、費用、脅威として扱われ、 もっとも活用されていない。 このような認識のもと、 人を資産として財務諸表に計上すべきであるとの 提案がある。 資産とはその性格上、処分することが可能であり、 清算するとき価値を持つものであるため、 人を資産として記帳することはやさしくない。 「人は、企業の所有物ではない。  売れないものは資産ではない。  訓練による利益の測定方法など、  実務上の問題もある。  しかしそれでも、  この提案には見るべきものがある。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第3章 仕事と人間 14 人は最大の資産である」

■人は弱い。悲しいほどに弱い。■~強みのゆえに雇われる~

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おはようございます。 川崎の朝、青空が広がっています。 今日は一日概ね晴れ、週末も好天の様ですね。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 マネジメントが持つものは、 責任を果たすための権限であり、 そこに必要なことは”分権化”である、 とした。 しかしトップマネジメントは分権化に抵抗した。 その理由は「高度な要求への恐れ」である。 働く者や職場コミュニティに関する責任を 与えられた者がマネジメントに対して 一切の失敗や停滞を許さないというような、 高度で完全な要求をすることを恐れたのだ。 しかし、彼らは、上司も 人間であることを知った上で、 マネジメントが報酬にふさわしい仕事を することを要求するのだ。 マネジメントの仕事は、 人の強みを発揮させることであるが、 人はそもそも弱く、感情や、価値観など もろもろの事柄に流される。 しかし人は、悲しさや退屈さや生活の必要性など “弱み”を理由にして雇われるのではなく、 持っている強みや能力のゆえに雇われる。 組織の目的は、人の強みを生産に結びつけ、 人の弱みを中和することにある。 「人は弱い。  悲しいほどに弱い。  問題を起こす。  手続きや雑事を必要とする。  人とは、費用であり、脅威である。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第3章 仕事と人間 14 人は最大の資産である」

■権限と権力とは異なる。■~誤解と恐れ~

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おはようございます。 青空が広がる川崎の朝です。 昨日は寒い一日でしたが、 今日は多少緩み、週末は春の気温になりそうです。 花粉がすごそうです。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 働く者は仕事に責任を持つことにより、 働きがいを得ることができる。 一方マネジメントは、 働く者に成果をあげさせることが責任である。 しかし、ドラッカーは、 マネジメントは、この責任に関しての課題を 直視することがないと指摘する。 そこには、「権限と権力の混同」と 「高度の要求への恐れ」という 2つの原因がある。 「権限と権力の混同」とはなにか。 マネジメントは、働く人たちからの 責任を持ちたいとの要求に対して、 それがマネジメント自身の権限を奪われると 誤解し抵抗感を持つのである。 この誤解に対して必要なことは、 ”分権化”である。 権限を分けることにより、 働く者に主体的に成果を あげさせることが可能となり、 トップマネジメントは 本来の仕事に専念でき、 責任を果たし、自らの成果を より多くあげることができるようになる。 「権限と権力とは異なる。  マネジメントはもともと権力を持たない。  責任を持つだけである。  その責任を果たすために権限を必要とし、  現実に権限を持つ。  それ以上の何ものも持たない。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第3章 仕事と人間 14 人は最大の資産である」