■永続性と新陳代謝■~組織のDNAを引き継ぐ者~
組織として最小限持たなければならない7つの条件、 最後その7 ◆永続性と新陳代謝 組織はそれぞれ独自の目標を持っている。 そして、社員や家族の成長意欲と期待を実現し、社会全体への貢献を果たさなければならない。 そのために、組織は継続して存在しなければならない。 しかし、永続することは、”硬直”した状態では不可能で、ここに”新陳代謝”が必要となる。 ドラッカーは、この永続性と新陳代謝という二つの条件を成立させるために必要なことを指摘する。 それぞれの組織は社風、文化、ノウハウなどそれぞれに独自な個性を持っている。 そして、これらの個性の上に、ミッションやビジョンをもち、具体的な目標を持ち活動を行う。 ここにそれぞれの組織の強み、つまりコアコンピタンスが構築されているのだ。 この強みを永続させることこそが”永続性”が必要な理由である。 ドラッカーは、この”永続”のためには、将来に向けてのリーダーを内部から調達できなければならないとする。 組織のDNAを引き継ぐ者を明日の組織のために育て上げる必要があるのだ。 そのためには、トップマネジメントに近い階層のポストが必要である。 ”新陳代謝”が必要なのだ。 これらのために重要なことは、組織構造が与える経験の種類である。 この経験を通して若い世代が学び、成長していくのだ。 「組織構造は、組織内の人材が仕事を通じて学び、 成長していくことを助けるものでなければならない。 継続学習が可能でなければならない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第7章 マネジメントの組織 33 組織の条件)