■馬車のムチだけではつぶれる■~成果は組織の外にある。~
人の組織の管理を行うための管理手段には、三つの特性がある。
一つ目は、”測定は、客観的にも中立的にも行うことはありえない”とした。
二つ目は、管理手段は成果に焦点を合わせなければならないということ。
◆成果に焦点を合わせなければならない。
組織活動の成果は、組織の外にある社会、経済、顧客に対するなんらかの
貢献として表れる。
同様に利益を生みだすのも組織の外にある顧客である。
一方組織内部にあるものはコストセンターにすぎない。
組織が作りだした製造物は顧客が購入して初めて、商品となる。
つまり、この組織内部での製造過程は、ヒト・モノ・カネを費やすだけなのだ。
マネジメントが行う管理対象はこの内部工程であり、このコストにすぎない。
これらの内部工程に対する管理作業は、仕事の効率すなわち”努力”を記録し、
これを定量的に把握することは容易である。
一方、肝心の成果を生み出す活動、すなわち外の世界に表れるものを記録し、
定量的に把握することは困難である。
いくら内部の工程を効率化して、コスト削減しても、市場で顧客が価値を認め、
購入されるものを作り出さなければその組織は存続できなくなるんですね。
「いかに効率的であろうと、馬車のムチだけをつくっている企業は
つぶれる運命にある。」
(6章 マネジメントの技能 29 管理)
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