■管理能力の向上に向けた管理手段■~人間社会の管理~
ドラッカーは、経験共有が組織におけるコミュニケーションには不可欠だとした。
本日から、マネジメントの技能としての管理手段はいかにあるべきかについて指摘する
「29 管理」に入る。
マネジメントが管理を行う組織は、欲求やニーズを持つ人の集合であり、
また”複雑な知覚の世界である”という人間社会としての側面を持つ。
ドラッカーは、この組織における管理手段には次の三つの特性があるとする。
◆客観的でも中立的でもありえない。
一つ目は、管理において必要な行為である”現象に対する測定”は客観的でも
中立的でもありえないということ。
◆成果に焦点を合わせなければならない。
組織は、社会、経済、個々の人間に対して、なんらかの貢献を行うために存在する。
活動の成果は組織の外に表れる。
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◆測定不能な事象にも適用しなければならない。
管理手段は測定可能な事象のみならず、測定不能な事象に対しても適用しなければならないということ。
「管理手段の設計能力の向上は、
管理能力そのものの向上にいかなる意味を持つか。
管理手段の設計能力の向上を、
管理能力そのものの向上に結びつけるには、
何か必要とされるか。」
(6章 マネジメントの技能 29 管理)
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