■成果に影響を与える事象■~瑣末なことを測定してはならない。~
ドラッカーは、人の組織の管理を行うための管理手段には、
満たすべき七つの要件があるとする。
その2点目
◆有意性
管理手段は意味あるもので、成果に影響を与える重要な事象だけを
対象とする必要があるということ。
ドラッカーは重要な意味を持つものとして、
”現在”と”将来”の両面から捉える必要があるとする。
市場シェアは現在重要な意味をもつものであり、
人財採用や勤務状況などの人事的事象は、
将来重要な意味を持つものである。
市場シェアは、現在の事業の成果を測るものであり、
一方の人事的事象は将来の事業の成果に関わるものである。
ドラッカーは、このような成果に影響を与える事象だけを
対象とすることによって、初めて本当の管理が可能となるとする。
逆に、成果に影響を与えない事象、つまり”瑣末”な事象に目を向けていては、
成果のために重要な意味をもつ事象に目が向かなくなる。
意味のある本当の管理を放棄することとなるのだ。
「瑣末なことを測定してはならない。
成果に影響を与える事象だけを対象とすることによって、
初めて本当の管理が可能となる。
成果にとって意味のない事象を管理することは、
本当の管理を放棄することを意味する。」
~P.F.ドラッカー「マネジメント」
(6章 マネジメントの技能 29 管理)
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