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■真撃さによるリーダーシップ■~ロックフェラー、カーネギー~

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 おはようございます。 快晴の川崎の朝です。 気持ちのいい青空、 絶好の散歩日和ですね。 日曜日、良い休日をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 エリザベス一世治下のセシルは、 息子を第一級の後継者に育てることによって 問題を解決し、 ジョージ・ワシントン大統領は、 優れた後継者を残すことによって解決した、 とする。 そして、 ジョージ・マーシャル将軍は、 第二次大戦下のアメリカ軍の 参謀総長としてこの問題を解決し、 企菜や大学などの組織においても、 強力かつ個性的なリーダーたちの多くが、 立派に後継者を残した、 と続ける。 「ジョン・D・ロックフェラーがそうだったし、   アンドリュー・カーネギーがそうだった。   さらに日本には、   三井や三菱の創始者がいた。」 (Ⅰ 失われた世界 7章キッシンジャーをつくった男クレイマー)

■解決可能なはずの矛盾■~教わったことしかできない者~

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 おはようございます。 今朝は晴れました。 冷え込みが厳しかったようで、 窓露がびっちりです。 日中は晴れますが、 昨日より寒くなりそうです。 土曜日、良い週末をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 公の世界では、 芸術や研究活動と異なり、 個としての成果だけでは不足で、 継続性が必要である、 とした。 すると、大人物の後には 大人物が必要ということになるが 通常、大人物の後には空白が生じ、 教わったことしかできない者が 後継となる、 と続ける。 ドラッカーは、 これらのことすべてを、 クレイマーとの議論の中で 理解できたわけではなかった、 とする。 「しかし私は、  彼とのやり取りの中で、  政府、大学、企業など組織における  リーダーシップにまつわる矛盾に  関心をかき立てられたのだった。  なぜならば、  それは解決可能なはずの矛盾だったからである。」 (Ⅰ 失われた世界 7章キッシンジャーをつくった男クレイマー)

■大人物の後継にまつわる矛盾■~継続性が必要~

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 おはようございます。 雲が日の出を遮る川崎の朝ですが、 冷え込みはあまり厳しくはないようです。 しかし日中もお日さんはなく、 このまま寒い一日になりそうです。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 大外相の後を継ぐ者は、 必然的に凡才となり、 挫折するか虚勢を張るかしかない、 とした。 しかも、大外相の辣腕そのものが 他国に対し消えることのない 不信感を遺す、 と続ける。 リシュリュー、メッテルニヒ、ビスマルクの類は、 昔からの大原則、 「外交で大事なことは頭の良さではない。単純さと誠実さである」 を馬鹿にして退ける。 ドラッカーは、彼らは頭がよいが、 まさにそのために、 真摯さに欠けると見られるとし、 あの頃のクレイマーとの議論のおかげで、 大人物の後継にまつわる矛盾に 関心を引かれた、 とする。 「大人物でなければ、  ビジョンもリーダーシップも業績も期しがたい。  凡才では無理である。  しかし公の世界では、  芸術や研究活動と異なり、  個としての成果だけでは不足である。  継続性が必要である。」 (Ⅰ 失われた世界 7章キッシンジャーをつくった男クレイマー)

■大外相は国にとって災厄■~挫折するか虚勢を張るか~

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 おはようございます。 未明の川崎、冷え込んでますね。 これから日中は晴れ、 暖かくなりそうです。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 歴史を知れば知るほど、 大外相は国にとって 災厄であるとの感を深めていった、 とする。 そして、フランスは リシュリューの後遺症から抜け出せず、 ドゴールさえ、 フランスを欧州協商に組み込もうとせず、 ヨーロッパの覇権という リシュリューの夢を追い続けた、 と続ける。 ドラッカーは、 リシュリューから300年も経ったというのに、 到頭ドゴールは、 フランスの外交を、 持てる資源と直面するニーズに 適応させることができなかった、 とする。 「オーストリアは  メッテルニヒの成功のゆえに衰退し、  ドイツはビスマルクの成功のゆえに敗北した。  ディズレーリが予言したように、  大外相の後を継ぐ者は、  必然的に凡才となるからである。  大外相の後を継ぐ者は、  挫折するか虚勢を張るかしかない。」 (Ⅰ 失われた世界 7章キッシンジャーをつくった男クレイマー)

■外交における天賦の才■~ドイツは滅びる~

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 おはようございます。 快晴の川崎の朝、 冷え込みました。 このところ続いた暖かさ、 今日は相当寒く感じそうです。 暖かくしてお出かけください。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 クレイマーの政治哲学の第三点 ”外交における天賦の才の優位” については、 原則の問題として真っ向から反対した、 とする。 そして、 クレイマーは外交には 最高の政治力が必要であり、 そのためには外相に大人物を求め、 天賦の才が必要だとした、 と続ける。 ドラッカーはその頃まだ、 ビスマルクが勝利を収めた 1878年のベルリン会議の後、 ディズレーリが言ったという 次のセリフを知らなかった、 とする。 「ドイツも可哀想に。  ビスマルクも年だし、  いつまでも生きていられるわけではない。  臆病で何もできないか、  馬鹿で何でもできると思っている奴が、  後を継ぐ。  どちらにしてもドイツは滅びる」 (Ⅰ 失われた世界 7章キッシンジャーをつくった男クレイマー)

■知的に締まりのない考え■~妥協と調整が基本~

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 おはようございます。 今朝も快晴の川崎です。 昨日は5月並みの暖かさ、 そこまでは上昇しなさそうですが、 晴れて暖かな休日になりそうです。 火曜日、良い休日をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 バランス・オブ・パワーには、 「大国」だけではなく 「中国」も折り込まなければならない、 とした。 これは政治哲学上、 昔からの間題で、 現代の政治家では、 ルーズベルト、スターリン、ドゴールが、 クレイマーの考えだった、 と続ける。 そして、 明らかにチャーチルは、 ドラッカーに近く、 テヘラン会議やヤルタ会議でも、 ヨーロッパの中堅諸国が パートナーとして参画するという、 バランス・オブ・パワーを主張していた、 とする。 それはまさに、1815年から1914年という、 丸々一つの世紀の間 大戦争の阻止に成功してきた 唯一のバランス・オブ・パワー、 19世紀の欧州協商の構造でもあった。 「クレイマーはこの点についても、  妥協と調整を基本とする私の考えを、  原則のない知的に締まりのない考えとして  一蹴した。」 (Ⅰ 失われた世界 7章キッシンジャーをつくった男クレイマー)

■力ある者を見限ること■~「中国」も折り込む~

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 おはようございます。 快晴が続く川崎の朝です。 昨日はぽかぽか陽気でしたが、 今日はさらに、 5月並みの暖かさになりそうです。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ クレイマーは、 大国以外の国については、 経済力や政治的な絆の如何にかかわらず、 無視してよいとし、 いずれにしても弱小国に選択権はなく、 そもそも行き場所さえない、 とした。 ここでもドラッカーは、 同意できず、 労働者にしてもアメリカの黒人にしても、 彼らに行き場所はないという見方は 完全な間違いである、 と続ける。 そして、 アメリカの政治家として大成した者のうち、 一人としてそのような考えのもとに 行動した者のいないことが、 その証拠だった、 とする。 ドラッカーは、 力なき者が裏切るということではなく、 彼らにしても、 力ある者を見限ることは できるのである、 とする。 「したがって、  バランス・オブ・パワーには、  「大国」だけではなく  「中国」も折り込まなければならない。」 (Ⅰ 失われた世界 7章キッシンジャーをつくった男クレイマー)