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■人はまだあまりに経験志向■~いつまでもバッタのように~

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 おはようございます。 東の空には、雲がかかってますが、 西寄りには青空が見えます。 日中は今日も猛暑、 ゲリラ雷雨の恐れもあるとのこと、 十分注意してください。 土曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 ヘンリーおじさんは、 財務の好調なチェーンの株を すぐに売り払うつもりだ と言ったところ、 孫は訳が分からず驚いたが、 二年後そのチェーンは本当に客足、 売上げ、利益のいずれもが 減りはじめた、 とする。 そして、思うに世の中には、 いつまでもバッタのように 個別の問題に取り組んでいる人がおり、 一般化することができずに、 コンセプトを把握することが できないでいる、 と続ける。 ドラッカーは、 そういう人間は科学者にも、 ビジネスマンにもいるが、 優れたビジネスマンは、 優れた科学者や優れた芸術家と同じように、 ヘンリーおじさんと同じ頭の動きをする、 とする。 「最も個別的、  最も具体的なことから出発して、  一般化に達する。  50年前の当時、  人はまだあまりに経験志向だった。  システム、原理、抽象化が必要とされていた。」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

■客のために買い付ける■~財務諸表はどうにでもなる~

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 おはようございます。 薄曇りの川崎の朝です。 今日は湿気の多い一日で、 所により雷雨の可能性もあり、 です。 気を付けてください。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 ヘンリーおじさんは、 泥棒対策として、 減耗率というものを想定したところ、 減耗率は一挙に下がり、 正常な率のはるか下で収まるようになった、 とした。 そして、ヘンリーおじさんが 90代も終わり近くになった 1950年頃、 後を継いでいた孫が デパートをあるデパート・チェーンへ かなりよい値で売った。 もちろん、 ヘンリーおじさんは そのはるか前に引退していたが、 依然として最大の株主で、 高齢にもかかわらず、 そのチェーンの本社を訪ね、 二、三日を過ごしてきた。 そして帰って来るや、 ベルンハイムの株と交換で 手に入れるはずのそのチェーンの株は、 すぐに売り払うつもりだと言ったので、 驚いた孫が、財務諸表は見たでしょうに、 と問うたところ、 そんなものはどうにでもなるので、 見てもしょうがないと答え、 さらに次のとおり続けた。 「チェーンの連中と会ってきたよ。  頭のよい人たちだった。  でも、商品は、客のために  買い付けているのではないようだった。  店のために買い付けていた。  間違いだよ。  それじゃ客は来なくなるし、  売上げは落ちるし、利益も上がらなくなる」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

■正面からやり合ってはいけない■~店員による盗み~

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 おはようございます。 東の空がほんのりと 紅く染まってきました。 熱い一日の始まりです。 マスクで熱中症リスクが高まりますので、 うまく調整してください。 コロナでも熱中症でも命は落とします。 気を付けましょう。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 ヘンリーおじさんは、 クレーム処理の仕方も 独特のものを開発していた、 とした。 そして、客と正面から やり合ってはいけないし、 クレームは正面から取り上げて、 調べなければならない、 と続ける。 大恐慌時には、 店員による商品の盗みが増えたため、 透かし鏡をつけたり、 監視員を配置したりした店もあったが、 そんなことをされれば、 店員は怒るうえ、 盗みが減ることもなかった。 そこでヘンリーおじさんは、 自分の店では、 正常な減耗率というものを想定し、 半年ごとの棚卸しで、 その率以下だった売場には特別賞与を出し、 月給2%分の商品券と、 何%分かの割引券を支給するという 対策を実施していた。 「『そうしたら減耗率は一挙に下がり、  正常な率のはるか下で収まってしまったんだ。  売場ごとの取り組みが進んだんだ』  これらのことは、すべてヘンリーおじさんが  現場で考えたことだった。」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

■ヘンリー式クレーム処理■~「お前はクビだ」~

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 おはようございます。 薄曇りの川崎の朝です。 東京のコロナ感染者数が2848人、 ついに最多記録を更新した。 今日は3000人を超えるだろう。 政府は高齢者の感染率は低く、 人流も抑えられており、 オリンピックも急増には 影響を与えていないと 落ち着いている。 緊急事態宣言下での五輪 という異常事態どころか、 緊急事態宣言しても その効果がない中での 五輪開催という超異常事態の中で、 ”安全安心”と言われてもね。 たしかにアスリート達の 全身全霊で戦う姿は素晴らしく、 勝敗にかかわらず 敬意をこめて拍手を送りたい。 それだけに世論や政府の無策に 晒される状況が可哀想でならない。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ヘンリーおじさんは、 同じお客が返品してきたら どうするのかという ドラッカーの質問に対しては、 癖にされては困るからそりゃ駄目だね、 と言った。 そしておじさんは、 クレーム処理の仕方も 次のような独特のものを 開発していた、と続ける。 クレームの受付係はいつでも、 「クレーム担当副社長!」と大声で 誰かを呼びつけることができ、 それを聞いた近くにいる 35歳以上の誰かが飛んで行って、 自己紹介をして客から理由を聞き、 当ベルンハイムでは、 そのようなことは あってはならないことと言い その店員を呼びだす。 その店員が顔を出すと、 「お前はクビだ」というと、 担当は泣き出してしまい、 それを見て驚いた客が クレーム担当副社長を なだめることとなるので、 仕方なく執行猶予にしてやると、 お客が帰るということとなる。 「するとただちに  クレームの徹底調査を行なう。  怒鳴られ役をさせられた店員には、  後で特別手当が出る。」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

■流通業界の革命児■~癖にされては困るよ~

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 おはようございます。 曇り空の川崎の朝です。 まだ雨は降ってないですが、 台風8号の影響を受けて 雨が降ることもありそうです。 火曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ヘンリーおじさんは、 客が合理的でないと思ったら、 外へ出て客の目で 店と商品を見てみれば、 客のほうが合理的だということが、 すぐわかるはずで、 彼らの世界は、 こちらの世界とは違うんだ、 と言った。 そしてドラッカーは、 おじさんは、 アメリカ流通業界の革命児となり、 シアーズ・ローバックに先駆けて、 「満足保証、代金返済」を 経営方針にしていた、 とする。 ドタッカーがおじさんに、 一度着たものを洗濯して 返品できるんですか、 と聞いたところ、 もちろんできるし、 サイズ違いが着てみて わかることもあるからと答えたので、 さらにドタッカーが、 同じお客がまた同じことをしたら どうするのかと聞くと、 次のとおり答えた。 「そりゃ駄目だね。  最初のとき名前を控えておくからね。  癖にされては困るよ」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

■外から客の目でみる■~不合理なのは店~

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 おはようございます。 曇り空、昨晩からの蒸し暑さを引きずる 川崎の朝です。 日中は晴れ間も出そうで、 今日も猛暑の一日になりそうです。 熱中症には十分警戒を。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 ヘンリーおじさんの話に 最初は閉口したが、 その話は、 小さな具体的な話から、 商売についての重要な教訓を 導き出してくれるものだったので、 だんだんと耳を傾けるように なっていった、 とした。 そしてヘンリーおじさんは、 合理的でない客などというものおらず、 ものぐさな店があるだけだ、 と続ける。 客がこちらの思ったような 行動を取らなかったとしても、 不合理だなどと言ってはいかんし、 教えてやろうなどはとんでもないことで、 我々の仕事は、 客を満足させて、 またいらしていただくことだ、 とした。 さらに話は次のとおり続いた。 「客が合理的でないと思ったら、  外へ出て、外から、  客の目で店と商品を見てみることだ。  客のほうが合理的だということが、  すぐわかるはずだ。  彼らの世界は、  こちらの世界とは違うんだ」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

■商売についての重要な教訓■~安くすれば客は来る。~

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 おはようございます。 雲が多いようですね。 一日こんな感じで、 晴れ間もありそうです。 台風8号「ニパルタック」が 日本列島に向かってます。 来週初めには、接近する恐れがあるとのこと、 注意が必要です。 日曜日、良い休日をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 教会の司祭の対応について、 ヘンリーおじさんに謝ろうとしたが、 おじさんは謝らなくてもいい、 と言った そして、おじさんが言った通り、 その司祭はきっかり五年後、 ドイツ軍の空襲で壊された教会の 修復のために、週二回、 有料のコンサートを始めたのだった、 と続ける。 このロンドン滞在中、 ヘンリーおじさんは、 フリードバーグ商会の 普段ドラッカーが一人ぽつんと座っていた 大きな部屋を根城にし、 朝から晩まで商売の話をした。 ドラッカーは最初は閉口したが、 だんだんと耳を傾けるように なっていったが、 それは、小さな具体的な話から、 商売についての 重要な教訓を導き出してくれるのが 常だったからである、 とする。 「というわけで、  商売には原則は一つしかないんだ。  二セント安くすれば、  客は必ずこちらに来てくれる。  もちろん売る品がなければ駄目だがね」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)