■客のために買い付ける■~財務諸表はどうにでもなる~

 おはようございます。


薄曇りの川崎の朝です。


今日は湿気の多い一日で、

所により雷雨の可能性もあり、

です。

気を付けてください。


金曜日、今日も一日よろしくお願いします。

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∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬




ドラッカーは、

ヘンリーおじさんは、

泥棒対策として、

減耗率というものを想定したところ、

減耗率は一挙に下がり、

正常な率のはるか下で収まるようになった、

とした。



そして、ヘンリーおじさんが

90代も終わり近くになった

1950年頃、

後を継いでいた孫が

デパートをあるデパート・チェーンへ

かなりよい値で売った。



もちろん、

ヘンリーおじさんは

そのはるか前に引退していたが、

依然として最大の株主で、

高齢にもかかわらず、

そのチェーンの本社を訪ね、

二、三日を過ごしてきた。



そして帰って来るや、

ベルンハイムの株と交換で

手に入れるはずのそのチェーンの株は、

すぐに売り払うつもりだと言ったので、

驚いた孫が、財務諸表は見たでしょうに、

と問うたところ、

そんなものはどうにでもなるので、

見てもしょうがないと答え、

さらに次のとおり続けた。





「チェーンの連中と会ってきたよ。


 頭のよい人たちだった。


 でも、商品は、客のために


 買い付けているのではないようだった。


 店のために買い付けていた。


 間違いだよ。


 それじゃ客は来なくなるし、


 売上げは落ちるし、利益も上がらなくなる」



(Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

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