■頭も労力もいる■~市場より二セント高く売る~
おはようございます。
暗い雲がかかる、
川崎の朝です。
まだ雨は降ってませんが、
いつ降ってもおかしくない空模様です。
まだ梅雨、雨具は欠かせないですね。
木曜日、今日も一日よろしくお願いします。
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∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬
スウェーデンのマッチ王、
イヴァール・クリューガーの
倒産した会社の額面1ドルの社債を
リチャード・モーゼルが
買い占めに入ったが、
長いこと買い手がつかなかっただけに、
社債の保有者は、喜んで売った。
ところがフリードバーグは、
自分たちが6セントで
買い付けた社債を大量に
保有していることを知り
リチャードに黙って、
8セントの値段で、
二日間で見事に売り捌いてしまった、
と続ける。
三週間後、
ニューヨークの管財人が
20セントでの清算、
および近日中の10セントの
上乗せを発表したところ、
当然取引価格は額面の
40%近くまで値を戻した。
その時点で、
すでにフリードバーグが
売り捌いてしまっていたことを
知ったリチャードが、
フリードバーグを詰問したが、
彼は次のとおり言った。
「リチャード、言いたいことがよくわからないね。
管財人からの支払いぐらい
馬鹿でも待っていられる。
しかし、市場より二セント高く売るには、
それなりの頭もいるし、
労力もいるんだ」
(Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)
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