■立志伝中の人、ヘンリーおじさん■~観察する値打ちのある人物~
おはようございます。
朝から眩しい陽が射し込んでいます。
梅雨明けいきなり真夏で、
暑熱馴化が大切みたいですね。
月曜日、今週もよろしくお願いします。
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∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬
フリードバーグはドラッカーに、
マーチャント・バンクは人が相手の商売だから、
人を観察する必要があるので、
近いうちに、
必ず観察する値打ちのある人物に
会わせると約束した。
こうして彼が最初に会わせてくれたのが、
ヘンリーおじさんだった。
三月のある寒い日、
フリードバーグは、
今すぐに汽車でリバプールへ行って、
今日中にリバプール一の医者を予約し、
明日の朝マージサイド桟橋に
ヘンリーおじさんを
出迎えに行ってほしいんだ、
とドラッカーに言った。
そのおじさんを知らないドラッカーに、
フリードバーグは、
アメリカから来るヘンリー・ベルンハイムで、
昔からの友達で、
年一回はこちらへやってくる、
として次のとおり続けた。
「今年は乗っていたラモナ号が時化で動けなくなり、
二週間遅れで到着するんだ。
もう八○歳を超えている。
私より七つか八つ年上だ。
ひどい旅で体の具合も悪いと思う。
呼ぶときはベルンハイムさんじゃないよ。
ヘンリーおじさんと呼んでやってくれ」
(Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)
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