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■おばあちゃんが死ぬとき■~知らない女を乗せること~

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おはようございます。 雲の多い川崎の朝です。 2月も今日で終わり、 早いものでもう3月。 春の兆しは見えてます、 もう少し頑張りましょう。 良い週末をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 おばあちゃんは、 死ぬときもまた、 おばあちゃんらしく、 おばあちゃん話を残していった、 と話を続ける。 大雨の中を車道に出た おばあちゃんの前に、 突然車が現れ、 車は何とかおばあちゃんを避けたが、 おばあちゃんは倒れた。 怪我はなさそうだったが、 運転手が病院へ連れていくので お医者さんに診てもらおう といったところ、 おばあちゃんは次の様に答えた。 「優しい方。  でも救急車を呼んだほうがいいのよ。  知らない女を乗せていたら、  世間に何と言われるか  わかりませんよ」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)

■「把手のないコップ」と「コップのない把手」■~おばあちゃんは天才~

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おはようございます。 快晴、久しぶりに冷え込んだ 川崎の朝です。 昨日は風が強いため寒い一日で、 雲が払われた夜空には、 三日月がくっきり浮かんでましたね。 今日は風も止み日中は暖かそうです。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 おばあちゃんの戸棚に記された 「把手のないコップ」と 「コップのない把手」は どう解釈したらよく、 何を教えてくれるのか、 について考えた。 そして、ようやく答えが 見つかったのが1955年頃だった、 と続ける。 その答えは、 おばあちゃんは 天才であったということで、 彼女は、単純素朴な方法で プログラムを書いていたのだった。 「すべてを分類していた  おばあちゃんの戸棚は、  それこそトータル・  インフォメーション・システムだった。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)

■仕事への敬意人への思いやり■~失ってしまったもの~

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おはようございます。 東の空が淡いピンクに染まる 川崎の朝です。 今日はこのまま晴れの一日です。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 おばあちゃんが知っていたことは、 コミュニティとは、 金やサービスや薬の配給のため だけのものではない ということだった、 とした。 そして、 たしかにそのコミュニティは、 息の詰まる小さな世界、 噂に生きる世界であり、 新しい考えを受け付けず、 搾取する世界だった、 と続ける。 また、おばあちゃんと 歯医者の騒動に見られるように、 レベルの低い狭い世界だったが、 仕事への敬意、人への思いやり、 人と人との絆こそ、 まさに二〇世紀という世紀が、 必要としつつも失ってしまったものだった、 とする。 「それらのものまで失ってしまったのでは、  もはやブルジョワの社会も、  社会主義の社会も  ありうるはずはなかった。  鉤十字が跋扈する  粗野な群衆となるだけだった。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)

■コミュニティが失われたとき■~思いやりの世界~

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おはようございます。 昨夜の雨が名残のように 道路を濡らす川崎の朝です。 一旦雨は上がり、夜に再び降りそうです。 折り畳み傘は持っておいたほうが良いようです。 今日は顧客訪問予定もないので、 テレワークにします。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 おばあちゃんが知っていたことは、 コミュニティとは、 金やサービスや薬の配給のため だけのものではない ということだった、 とする。 それは思いやりの世界であり、 例えば、オルガさんの工学専攻の甥のことを 覚えていることであり、 彼が学位をとったことを共に喜ぶことだった。 さらには、大昔に他界した従姉の召使いが 慈しみ育てた可哀想なポーラを訪ねて、 郊外の遠くまで足をのばすことだった。 「あるいは、  街角で男の袖を引いている夜の人に  咳止めドロップをあげるために、  痛む足を引きずって  五階までの階段を  昇り降りすることだった。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)

■信条、信念、気持ちの忖度■~ガス室建設の第一歩~

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おはようございます。 東の空が淡いピンクに染まる 川崎の朝です。 今日は午後から段々と下り坂、 夜には一雨きそうです。 遅くなる方は傘が必要です。 連休明けの火曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 おばあちゃんの価値観について、 続けて話す。 リジーのように、 食べるために身をひさぐ者は、 親切にしてやるべき 可哀想な存在だが、 ミミーのように、 役をもらい有名になるために、 身をひさぎ玉の輿に乗る者は 軽蔑すべき存在である。 また、自らの仕事に誇りを持てない ウェイトレスは不幸せであり、 作法を身につけることは、 客のためでなく、彼女のためである。 「鉤十字への対処にさえ、  おばあちゃんの知恵がうかがえた。  一人ひとりの人間、   それぞれの信条、信念、気持ちを  忖度しないことは、   ガス室建設の第一歩となる。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)

■価値観を二〇世紀に持ち込んでいた■~仕事と働く者を尊敬する世界~

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おはようございます。 三連休最終日は気持ちに良い青空です。 昨日も風が強く吹いていましたが、 土曜日には春一番が吹いたようですね。 一歩いっぽ春が深まっているんですね。 良い休日をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 娘や娘の連れ合い、 姪や姪の連れ合い、 あるいは近所のお店の人たちが、 おばあちゃんを 間抜け扱いしたもののことごとくが、 基本的な価値にかかわることだった、 とする。 そして、彼女は 彼女の価値観をそのまま 二〇世紀に持ち込んでいた、 と続ける。 結婚式とは厳粛たるべきものであり、 結婚生活が必ず うまく行くとはかぎらないが、 結婚式では新郎新婦は 祝福されなければならないので、 20世紀の常識は電文は簡潔にせよ、 と言うが、お座なりの電文には 釈明が必要である。 「おばあちゃんは、  近代的な意味でのブルジョワではなかった。  実家は元々がフランダースかオランダの衣職人だった。  一七五〇年代に乞われてウィーンにやってきた  ギルドのメンバーだった。  思いやりの共同体、  職人気質と自尊心の世界の住人だった。  金持ちではなかったが独立自営だった。  仕事と働く者を尊敬する世界だった。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)

■ないよりはましな基準■~小ざっぱりな下着~

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おはようございます。 快晴の川崎の朝、 気持ちの良い青空が広がっています。 三連休中日、人込みは避けたいものですが 気を付けてお楽しみ下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 たしかに、1892年の 卵のクロイツァー価格は、 あらゆるものの 価値の基準とはなりえないが、 何もないよりはましだった、 とする。 おばあちゃんには、 女性の地位や社会参画を 評価することなど 思いも及ばなかったし、 間抜けな年寄りに できることではなかったが、 社会が男のものであり、 女としては 小ざっぱりとした下着を 身に付けるぐらいのことしか できないことを知っていた。 しかもおばあちゃんは、 男が血眼になっているものに 価値を認めず、 連れ合いが夕食時に客と 政治や経済の話を始めると、 株のお話ならば私抜きでどうぞと 言って席を立ってしまったそうである。 「しかし、男が必要な存在であり、  多少のことは大目に  見てやるべきことは承知していた。  いろいろな決まりをつくるのが  男であることも認めていた。  しかし、それらの決まりは、  間抜けな女の年寄りでも、  どうにでもなる代物だ  ということを知っていた。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)