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■光栄だがその気はない■~ドラッカーの連絡先~

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 おはようございます。 まだ薄い雲がかかる川崎の空、 東からだんだん明るくなってきました。 三月も今日で終わり、 明日からは新たな動きが増える4月、 見計らったようにコロナ感染数が 急増モードに突入した。 感染防止策と言われることはやっている、 にもかかわらずこの状況は、 防止策が不徹底か、 不足かのいずれかだろう。 アンダーコントロールと 馬鹿なことを言った男がいたが、 政府の失策としか言えない。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ヘンシュは、 新聞社にはドラッカーが必要なので、 ぜひ退職しないようにと頼んだ。 ドラッカーは、それに対して、 光栄だがその気はないと答えたところ、 ヘンシュは、 でも気が変わったら教えてくれと言い、 帰りかけたが、 座り直して五分ほど黙り込んだ。 そして、再び話し始め、 婚約者エリーゼに教えたいので、 ドラッカーの連絡先を教えてほしいと、 次のとおり頼んだ。 「エリーゼには、  大急ぎでドイツを出るよう言ってある。  でも、外国に知り合いが一人もいないんだ。  彼女に教えてやりたいので、  君の連絡先を教えてもらえないものだろうか」   (Ⅱヨーロッパ人々 8章 怪物ヘンシュと小羊シェイファーの運命)

■退職の翻意を頼みに来た■~社主と編集長をクビに~

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 おはようございます。 薄曇りの空がだんだん明るくなってきた、 川崎の朝です。 今日もぽかぽか暖かな一日になりそうです。 火曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ヘンシュは、 共産党とナチスの 両方の党員証を持っていたことを指摘されると、 取材するためには必要だ、 との説明をした。 そして、 午後はナチスの幹部会に出て、 そこで大学のコミッサール付きの報道顧問と、 アンツァイガーの党代表に任命された、 と続けた。 さらに、 責任者になったことを知らせるために、 ヘンシュ自身が編集会議を招集し、 そこでドラッカーが退職したことを知り、 考え直すことを頼みに急いで来たんだ、 とした。 ヘンシュは、 ユダヤ人である社主を既に追放し、 左翼で細君も社民党の議員の妹である ユダヤ人の編集長もすぐクビにするので、 ドラッカーを必要としているとし、 次のとおり続けた。 「僕自身が新聞の編集を  やっているわけにはいかないからね。  実は、フランクフルトの  全マスコミの面倒をみなければならないんだ」   (Ⅱヨーロッパ人々 8章 怪物ヘンシュと小羊シェイファーの運命)

■目立ったことは二つだけ■~共産党とナチスの党員証~

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 おはようございます。 明るい日差しの川崎の朝です。 昨日からの雨もやみ、 好天の一日、初夏の陽気になりそうです。 気を付けなければいけないことは、 黄砂、大量に飛んできているようです。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 ヘンシュは、 とくに親しい友人というわけではなく、 中肉中背で、 父親は石工職人だった、 とした。 そして、彼については、 目立ったことは二つしかなく、 第一に、エリーゼ・ゴールドシュタイン という可愛いらしい恋人が いたことだと続ける。 彼女は新聞社出入りのデザイナーで、 すでに同棲しており、 近々結婚するはずだったが、 一年ほど前の婚約パーティには、 記者の全員がよばれていた。 ドラッカーは、は、 目立ったことの二つ目は、 彼が共産党とナチスの 両方の党員証を持っていたことで、 記者として感心したことではなかった。 「それを指摘されると、  『奴らからも取材しなければならないんでね。   奴らは仲間内にしか本当のところは話をしないんだ』  と答えていた。」   (Ⅱヨーロッパ人々 8章 怪物ヘンシュと小羊シェイファーの運命)

■新聞社の同僚ヘンシュ■~父親は石工職人~

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おはようございます。 雲が重く空を覆う川崎の朝です。 これからだんだん雨雲が北上、 一日雨の様です。 部屋でひっそりとしてましょう。 日曜日、良い休日をお過ごしください。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 疲れ果てていたため、 とにかく寝ることにしたが、 新聞社の同僚ヘンシュが、 突然訪ねてきた、 とした。 そしてヘンシュは、 とくに親しい友人というわけではなく、 編集者でもなく、 地元の市役所担当だった、 と続ける。 ドラッカーは、 フランクフルトに骨を埋める気のない ほとんどの記者にとっては、 市役所は、取材対象として面白い所ではなく、 記者として優れているわけでもなかった、 とする。 「書く記事には偏りがあるようだった。  中肉中背で、30前の割には  髪に白いものが交じっていた。  父親は職人で、たしか石工だった。」   (Ⅱヨーロッパ人々 8章 怪物ヘンシュと小羊シェイファーの運命)

■ナチス幹部ヘンシュの訪問■~退社届を出し別れを告げた。~

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 おはようございます。 今日も青空が広がる川崎の朝です。 緊急事態宣言解除後初めての週末、 折しもいよいよ桜も満開、 聖火リレーがスタート、 ぽかぽか陽気の一日です。 意識していない人に緩むなって言っても、 難しいんだろうね。 リバウンドしようがどうしようが。 土曜日、よい週末をお過ごしください。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 拡大教授会が終わった後、 勤め先の新聞社に行き退社届を出し、 同僚たちに別れを告げた、 とした。 その後大急ぎで自宅に戻り、 シュタール論の校正を始め、 終わったときには 夜の10時になり、 疲れ果てていたため、 翌日ウィーン行きの 汽車に乗るための荷づくりは 翌朝することにして、 とにかく寝ることにした、 と続ける。 そのとき、 客の来訪を知らせる呼び鈴が鳴り、 外を見ると、 ナチスの突撃隊の制服を着た男がおり、 心臓が止まるかと思った、 とする。 「だが、すぐに新聞社の同僚の  ヘンシュであることに気付いた。  午後会社に行ったときは不在だった。  彼は、『退社したんだって。今、通りがかりなんだが、  お別れを言いたくてね。入ってもいいかい』  と言った。」   (Ⅱヨーロッパ人々 8章 怪物ヘンシュと小羊シェイファーの運命)

■肩を並べて退出する勇気■~退社届を出し別れを告げた。~

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 おはようございます。 気持ちのいい青空が広がる川崎の朝です。 日中は5月並みの暖かさ、 桜も満開を促され、 明日は桜並木は賑わいそうですね。 気を付けましょう。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 例の生化学者が、 研究費について質問したことに対して、 コミッサールは「人種的に純粋な科学」には、 十分な額の研究費が保証されるであろう旨の 解答を行った、 とした。 そして、非ユダヤ人教授の数人は、 ユダヤ人教授と 肩を並べて退出する勇気を持っていたが、 多くの者は、つい先刻までの 親友とも距離を置いて退出していった、 と続ける。 ドラッカーは気持ちが悪くなり、 自分が少なくとも四八時間以内に ドイツを出国するに違いないと思い、 ひとまずアパートに帰ったところ、 ありがたいことにシュタール論の 校正刷りが届いていた、 とする。 「そこで私は、すく勤め先の新聞社に行った。  その日は、拡大教授会に出るために  欠勤届を出してあった。  今度は退社届を出し、  同僚たちに別れを告げた。」 (Ⅱヨーロッパ人々 8章 怪物ヘンシュと小羊シェイファーの運命)

■人種的に純粋な科学■~言うことを聞けなければ収容所~

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 おはようございます。 薄曇りの川崎の朝です。 今日は暖かな一日ですが、 所によりにわか雨の可能性もあるとのこと、 お気を付けください。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 ナチス・コミッサールは、 大学どころか兵舎でさえ耳にすることのない 糞ったれ、馬鹿野郎、くたばれなど、 集められた学識ある者のただ一人として 面と向かって投げかけられたことのない 罵詈雑言と卑猥語を連発した、 とした。 そして彼は、 学部長の一人ひとりを指差し、 「手前ら、言うことを聞けなければ収容所だ」 と言い放った、 と続ける。 全会場が静まり返り、 例の生化学者が 何かを言ってくれるのを待ったが、 ついに、彼が立ち上がり、 咳払いをして、 「コミッサール、大変興味深く、大変よくわかりました。 しかし、一つだけよくわからないことがあります。 生化学の研究費はこれからどうなりましょうか」 と言った。 「これに対し、  「人種的に純粋な科学」には、  十分な額の研究費が保証されるであろう旨の  コミッサールの解答があって、  拡大教授会は閉会となった。」 (Ⅱヨーロッパ人々 8章 怪物ヘンシュと小羊シェイファーの運命)