■ 人と労働のマネジメント ■~世界は、大人だけで成りたっていない~
自己実現の第一歩は、仕事を生産的なものにすることである。 ドラッカーは、そのためには、成果すなわち仕事からの アウトプットを中心に考えなければならないとした。 次にドラッカーは、働く人と労働のマネジメントについて触れる。 まづ、定番マグレガーのX理論とY理論をとりあげる。 X理論は、人を未熟で、怠惰で仕事を嫌い、強制しなければならず、 自ら責任を負うことができない存在。 一方のY理論は、人は欲求を待ち、仕事を通じて自己実現と責任を欲するとする。 ドラッカーは、人はいかに強くとも、性格や状況によってその強さは変化し、 誰かの牽引や後押しが必要になる時があるものである。 なので、Y理論だけで労働のマネジメントは解決しないとする。 「強い者さえ、命令と指揮を必要とする。 弱い者はなおのこと、責任という重荷に対して保護を必要とする。 世界は、大人だけから成っているのではない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第3章 仕事と人間)