投稿

■顧客が事業である■~事業の目的は顧客の創造~

イメージ
おはようございます。 iPhone5cと呼ばれる99$版が発表された。 iPhoneもいよいよ、ライフサイクルで言うところの”成熟期”なのか。 同時にDOCOMOでの販売も発表された。 DOCOMOは苦渋の選択、背水の陣を敷いたところか。 楽しみは、ソフトバンク孫さんの逆襲、次の一手でしょう。 ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ これまで見てきた、利益や資源やリーダーシップ、コスト分析などは、 事業そのものについての分析であり、 企業が「いかなる状況にあるか」を示すものであった。 内部分析である。 しかし、企業が自ら行っている事業が適切であるかについては、 事業を外から見て分析することが必要となる。 必要なことは、外部分析である。 そもそも”事業の目的は顧客の創造”である。 顧客が、自社の製品を支持し購入してくれてこそ企業は生存できる。 したがって、顧客が自社の何に対して代価を支払っているかについて、 分析する必要がある。 そのためには、自らを外部から見るための体系的な作業が必要となる。 「事業とは、市場において知識という資源を  経済価値に転換するプロセスである。  事業の目的は顧客の創造である。  買わないことを選択できる第三者が、  喜んで自らの購買力と交換してくれるものを供給することである。」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第6章 顧客が事業である)     

■浪費的コストとは?■~真のコストセンター~

イメージ
おはようございます。 雲の多い川崎の朝ですが、日中は秋晴れ、 気持ちのいい1日になりそうですよ。 ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ コストポイントは、四つに分類される。 そして、それぞれに異なったコスト管理が必要となる。  ●浪費的コスト   いかなる成果も生むことのない活動のためのコスト。   機械の故障で、待ち状態の従業員、積荷を降ろした後の   カラの輸送トラック、数人の乗客で飛行するジャンボジェット機   などの無為のコストが属する。   無為のコストは発見の難しい浪費的コストである。 このコストを生み出す活動について問うべきことは、 ”何もせず、いかなる成果もあげずに、時間や資金や人間を使っているのはどこか?” であり、そのような活動にたいする対策は1つ、やめることである。 しかし、浪費的コストの活動やめることは難しい。 事業全体の再設計や慣行、設備、経営方針の根本的な変革が必要になることも多いからだ。 例えば、 機械の故障による設備の遊休時間をなくすには、設備管理、在庫管理等について 新しい手法の導入が必要になる。 数人の乗客で飛行するジャンボジェット機の空席を埋めるには、 路線や運賃の変更や新規顧客開拓のための販売促進が必要になる。 しかし、ドラッカーは、浪費的コストこそ真のコストセンターであるにも拘らず、 多くの企業ではこのコストに手をつけていないとする。 「浪費的コストは巨額である。  つまるところ人間はあまり効率的ではない。  だが、浪費的コストの発見には特別の努力が必要である。  」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(5章 コストセンターとコスト構造)     

■監視的コスト■~徹底的かつ不断の検討~

イメージ
おはようございます。 暗い川崎の朝です。 一週間のスタート、元気出していこう! ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ コストポイントは、四つに分類される。 そして、それぞれに異なったコスト管理が必要となる。  ●監視的コスト   自らは経済価値は生み出さないが、経済活動を行うために不可避なコスト。   輸送、受注事務、製品検査、人事、経理等のコストが属する。  このコストを生み出す活動について問うべきことは、  ”やめるとコスト以上の損失を受けるか?”  であり、答えが”NO”なら、その活動はやめてしまうべきである。 「通常の方法では監視的コストの増大は抑えられない。  そもそも、コスト削減キヤンペーンそのものが、  より多くを監視しより多くを防止しようとして  監視的コストを増大させてしまう。 」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(5章 コストセンターとコスト構造)     

■補助的コスト■~小さなコストで、最大の経済的価値~

イメージ
おはようございます。 オリンピック東京開催が決定した。 様々な面で活気づき、モチベーションアップになることを期待したい。 しかし、課題はとらえておく必要があると思う。 福島原発汚染水問題について、IOCや海外記者から懸念の質問が多発した。 これに対して、安倍首相は、”これまでも現在も将来もまったく問題ない”と回答した。 その論拠は、福島近海の水質検査の値が基準値以下であることとして示した。 しかし、事態は改善に向かっていない。 ”これまで”は、想定できないことによる問題が続出し続けた。 ”現在”も、その事象を止められていない。 原因も、対策も分らない無管理状態で”将来”は安心なのか? ともあれ、世界に向けて問題なし宣言をしたことの責任は重たい。 ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ コストポイントは、四つに分類される。 そして、それぞれに異なったコスト管理が必要となる。  ●補助的コスト  まずそのコストが本当に必要なものであるかどうかを明らかにしなければならない。  そのために問うべきことは、  ”この仕事をやめたときの損失は、   最小限に切り詰めた場合の補助的コスト以下であるか?”  であり、答えが”YES”なら、その活動はやめてしまうべきである。 「1ドルを得るために99セントを超えるコストをかけてはならない。  特に1ドルの利益が可能性にすぎない場合には、  たとえその可能性が大きくとも、  99セントのコストはあまりに大きすぎる。 」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(5章 コストセンターとコスト構造)      

■生産的コストとは■~資源の生産性による評価~

イメージ
おはようございます。 久しぶりの川崎の朝は、雲の多い暗い朝です。 ずい分涼しく、過ごしやすくなりました。 一挙に秋に向かうのでしょうか? ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ コストポイントは、四つに分類される。 そして、それぞれに異なったコスト管理が必要となる。  ●生産的コスト  問うべきことは、  ・何が最も大きな成果をあげるか、  ・いかにして最小の活動とコストで最大の成果をあげるか  である。  ドラッカーは、生産的コストに対しては増分分析の考え方を適用することが有効であるとする。  どういう意味か?  生産的コストは、成果を生みだすためのコストであり、  成果が増加している間はコストを追加していくべきである。  なので、成果の増加とそれに要するコストの増加を比較する  増分分析という考え方が有効になる。  生産的コストは、人、時間、資金という  三つの主要資源によって得られる成果、つまりその生産性  によって評価しなければならない。  ・人:給与1000円当たりの産出高と利益  ・時間:労働時間および設備の稼働時間当たりの産出高と利益、  ・資金:全投入資金1000円当たりの産出高と利益である。  したがって、機会に資源を集中し、生産性を上げることが、  生産的コストの管理のための唯一の効果的な方法である。 「生産的コストの分析において問うべきは、  『何が最も大きな成果をあげるか、  いかにして最小の活動とコストで最大の成果をあげるか』  である。 」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(5章 コストセンターとコスト構造)      

■コストポイントの四つの分類■~コストポイントと成果の関連~

イメージ
おはようございます。 それまでとは打って変わった好天の高知。 またぞろ、DOCOMOのiPhone販売の話が出てきたが、今回は信ぴょう性が高い。 様々紆余曲折が伝えられてきたが、契約者数減少を食い止めるために選択肢はないのだろう。 いずれにせよ、消費者には競争激化はメリットになるんでしょうね。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ コストポイントは、四つに分類される。  ●生産的コスト   顧客が喜んで代価を支払ってくれる価値を提供するための活動のコスト。 生産、販促、知識、資金、営業等のコストが属する。  ●補助的コスト   自らは経済価値は生み出さないが、経済活動を行うために不可避なコスト。 輸送、受注事務、製品検査、人事、経理等のコストが属する。  ●監視的コスト   何か悪いことが起こらないようにするための活動のコスト。    競争力の限界を早く知るためのコストや、仕入れ先や流通業者の状況を知るための  活動等のコストが属する。  ●浪費的コスト いかなる成果も生むことのない活動のためのコスト。 機械の故障で、待ち状態の従業員、積荷を降ろした後のカラの輸送トラック、数人の乗客で飛行するジャンボジェット機などの無為のコストが属する。 「コストポイントを成果との関連において 性格づけするこの分類はきわめて重要である。 なぜならば、それぞれ種類の違うコストポイントに対しては、 違うコスト分析が必要でありコスト管理が必要だからである。」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(5章 コストセンターとコスト構造)     

■コストは一つの体系■~全体の流れの中で理解する~

イメージ
おはようございます。 台風一過の晴天、雲が一掃され抜けるような青空、気持ちが良い。 今回の帰郷で初めての好天、今日は龍馬が脱藩時に歩いたとされる梼原町近くにある墓参りに行ってきます。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 生産活動にはコストが伴い、そのコスト自体は目的でも、手段でもない。 そして、低コストあるいは効率的であるという生産方法は存在しない。 存在するのは、顧客にとって最も安い製品やサービスをもたらす生産方法である。 コストは、最終的に顧客に影響する。 なので、コストはバリューチェーン全体のバランスを考慮する必要がある。 一つのコスト削減が他の活動に影響を与えてはならない。 “木を見て森を見ず“は避けなければならない。 あるコストの増加には目をつぶり、総コストの大幅減を図るというトレードオフこそ 望ましい。 「あらゆるコストポイントをコストの流れの一部として 理解しなければならない。 いかなるコストポイントに対する対策についても、 「ほかのコストにいかなる影響を与えるか」を 問わなければならない。 」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(5章 コストセンターとコスト構造)