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■企業年金の設計■~株への投資~

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 おはようございます。 未明の高知の朝です。 三月は去る、 あっという間に新年度になります。 今日は段々と雲が増え、 雨も降りそうです。 雨具をお忘れなく。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 利益分配制度についての ウィルソンの質問に対して、 従業員全員にとって 意味のある額にはならないことが問題だ、 と答えた。 そしてその数週間後、 ウィルソンからの呼び出しで、 ニューヨークの本社に出向いた際に、 利益分配は意味ある額でなければならない という考えだが、 年金の積み立てに使ったら、 賃金の五パーセントでも 意味を持つのではないかと問うた。 さらに政府の社会保障年金で 足りるわけはないが、 運用はどうするつもりか と質問してきた。 それに対してドラッカーは、 プロのファンド・マネジャーによる 株に投資をするんです、 と答えた。 「『それでは、25年もすれば、  彼ら普通の従業員が、  アメリカの大企業の株主になってしまいますよ』  『まさに、その通りです』  こうしてウィルソンは今日の企業年金を設計した。」 (3 アメリカの日々14章プロの経営者、アルフレッド・スローン)

■従業員関係担当副社長ポスト■~利益分配制度~

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おはようございます。 薄曇りの高知の朝です。 このところの花冷えで、 満開の桜も一息つけそうですね。 今日も花曇りの一日になりそうです。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 コンテストの結果は、 GMにとって貴重な資料となったが、 組合の反対があり、 仕舞い込んで忘れるより仕方なかった、 とした。 しかし、 ウィルソンは、 これですべてを終わりにする気はなく、 スローンに従業員関係担当副社長のポストの 新設を認めさせた、 と続ける。 他から伝え聞いたところでは、 ドラッカーをそのポストに 推薦したそうだったが、 ポストの新設は、 組合の強硬な反対もあって ウィルソンが国防長官に就任した後 立ち消えになった。 ウィルソンは、 ドラッカーに最初に会ったとき、 利益分配制度をどう思うかと聞いたが、 それに対してドラッカーは 次のとおり答えた。 「考えはよいが、  従業員全員にとって  意味のある額にはなかなかなりません。  給与や賃金の一割程度が   せいぜいでしょう。  報酬をもらったというよりも、  馬鹿にされたような気になる   額のこともありますよ。  利益が減れば騙された気にもなりますし」 (3 アメリカの日々14章プロの経営者、アルフレッド・スローン)

■史上最高の貴重な資料■~仕事に対する考え方~

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 おはようございます。 薄曇りの高知の朝です。 全国で桜が満開となってますが、 今日は花曇り、開花も一服の 一日になりそうです。 火曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 ウィルソンが実施した 「私の仕事」コンテストは 大きな成功を収めたが、 あまりの成功がコンテストの 行く末を阻んだ、 とした。 それは、 労働者から提出された小論文を 事務方が整理し、 審査員それぞれが 数千本という論文に 目を通したが、 精査するには20万本は あまりに多かったためだ、 と続ける。 しかも、 組合がコンテストの成功に驚き、 コンテストの実施を激しく非難し、 1984年の労使交渉では、 コンテストの取りまとめの中止が スト回避の条件とされた。 「こうしてGMは、  従業員の仕事に対する考え方についての  史上最高ともいうべき貴重な資料を、  仕舞い込んで忘れるより  仕方なかったのである。」 (3 アメリカの日々14章プロの経営者、アルフレッド・スローン)

■「私の仕事」コンテスト■~組合への忠誠と会社への忠誠~

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 おはようございます。 未明の高知は、 雲が空を覆っています。 このまま雲が多く、 夜には一雨あるかもしれません。 月曜日、一週間よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 論文コンテスが明らかにしたことは、 働く者は、会社、経営陣、 上司が敬意に値することを 望んでいるということだった、 とした。 そして組合への忠誠と 会社への忠誠が相反するとは 考えておらず、 会社と組合の両方に属し、 両方を必要とし、 両方に敬意を払いたがっていた、 と続ける。 ドラッカーは、 ウィルソンが この「私の仕事」コンテストを GM在職中の最大の成果として 自負していたことはその通りで、 これほどの成功を収めたものは 他にないといってよかった、 とする。 「GMで働く者の三分の二、  20万人が小論文を提出した。  ところが、あまりの成功が  コンテストの行く末を阻んだ。」 (3 アメリカの日々14章プロの経営者、アルフレッド・スローン)

■成果、貢献、責任こそ動機付け■~対価は衛生要因~

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  おはようございます。 予想された雨も大丈夫でした。 香川と徳島の県境近くにある 塩江温泉で一泊しました。 徳島道経由、 藍ランドうだつを経て 初めての塩江温泉郷、 いい温泉でした。 良い休日をお過ごしください。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ウィルソンは、 アンケートの代わりに たくさんの小さな賞品を用意して 『私の仕事ー気に入っている理由』 という論文コンテストを 行なうことにした。 そしてコンテストの結果は、 まさにウィルソンやドラッカーが 考えていた通りで、 さらには、ミシガン大学の レンシス・リカートや フレデリック・ハーツバーグなどの 産業心理学が明らかにしていたことの正しさを 証明するものだった、 と続ける。 すなわち、賃金や昇進などの労働への対価は、 ハーツバーグが名付けた衛生要因にすぎず、 それらのものの不満はマイナスに働くが、 それらのものへの満足は さしたるインセンティブとは ならないというもので、 成果、貢献、責任こそ、 動機付けの最たるものである、 ということだった。 「コンテストは、働く者は、  仕事に満足を見出そうとし、  能力を発揮できないことを  不満に思うことを明らかにした。  働く者は、会社、経営陣、上司が  敬意に値することを望んでいた。」 (3 アメリカの日々14章プロの経営者、アルフレッド・スローン)

■肉体労働者の働き甲斐■~彼らにとって何が大事か~

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 おはようございます。 小雨の降る、 高知の朝です。 今日はこれから段々と雨が強まり、 春の嵐の趣、 咲き始めた桜には試練ですね。 良い週末をお過ごしください。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ウィルソンはドラッカーに、 アメリカでは肉体労働者の 生産性を上げたが、 これからは働き甲斐についても 取り組まなければなりませんね、 と言った。 そして第二次大戦が終わるや否や、 ウィルソンは、働く人間にとって 本当に大事なことは何かを 調べるプロジェクトを考えた、 と続ける。 ウィルソンは、 彼らにとって何が大事かは 明らかだろうが、 勝手に推測するのではなく、 実際に調べてみようと思う、 とした。 「当初はアンケート調査を行なう予定だったが、  回答率はせいぜい五パーセントしか  見込めないということで、  急遽たくさんの小さな賞品を用意して  『私の仕事ー気に入っている理由』  という論文コンテストを行なうことになった。」 (3 アメリカの日々14章プロの経営者、アルフレッド・スローン)

■仕事と職場コミュニティの問題■~肉体労働者の生産性~

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 おはようございます。 明るい日差しの高知の朝です。 昨日はぽかぽか陽気で、 桜もつぼみを綻ばせたようですね。 今日も暖かくなりそうです。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ウィルソンはドラッカーに、 失業保険の補完という考えについて、 組合はさんざん抵抗してから 飲むつもりで、 必ずそのときは来ますよ、 と言った。 そしてついにそのときは 1955年に来た、 と続ける。 全米自動車労組は 補完的失業給付を 大勝利として 発表したのだった。 すでに国防省に移っていた ウィルソンからドラッカーに 電話があり、 10年前のGM研究が ようやく実りましたね、 と話した。 さらにドラッカーは、 ウィルソンが関心を持っていたのが、 仕事と職場コミュニティの問題だった、 とする。 「アメリカでは肉体労働者の生産性を上げ、  所得を上げ、  中流階級にすることに成功しました。  これからは生産性だけでなく、  働き甲斐についても  取り組まなければなりませんね」、 (3 アメリカの日々14章プロの経営者、アルフレッド・スローン)