■妥協には二つの種類がある。■~半切れのパンと半分の赤ん坊~
おはようございます。
今日も快晴の川崎、冷え込んでます。
NHK Eテレ「知の巨人たち」で、
リュウメイ(吉本隆明)が放映されていた。
http://www.nhk.or.jp/postwar/program/schedule/
10代後半で知り、その後
折に触れその思想にふれてきた、
数少ない信頼できる人である。
個人の視点から、社会、文化、思想を見詰める手法は、
時に様々な波紋、批判も生んだ。
彼は、大きな流れ、大勢の勢いなど、
皆が認め受け入れるものを拒否する。
ここがスタンドプレーと見られることも、
批判の対象となったのだろう。
彼は、自身の気持ちに生まれる違和感を大切にした。
ここにこそ自立思想の原点がある。
ドラッカーは「経営者の条件」の中でソクラテスの言葉を示す。
”神霊と呼んだもの、すなわち「気をつけよ」とささやく内なる声に
耳を傾けなければならない。”
森は全体の輪郭を整えればよいのではなく、
一本一本の木を生かしてこそ存在できる。
没後3年になろうとするが、
改めて巨人リュウメイに触れた。
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∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬
ドラッカーは、妥協する際に重要なことは、
正しい妥協を見極めることだとした。
妥協には、正しい妥協と誤った妥協の
二種類がある。
一つは「半切れのパンでも、ないよりはまし」
これは正しい妥協である。
なぜなら、パンの目的は食用であり、
半切れのパンは食用となるため、
半分は必要条件を満足させるからだ。
もう一つは「半分の赤ん坊」
これは誤った妥協である。
命あるものとしての子供を望むのであれば、
半分の命を持った赤ん坊は存在しない。
赤ん坊の半分とは、
死んだ赤ん坊であり、
必要条件を満足しない。
「『何が受け入れられやすいか』
からスタートしても得るところはない。
それどころか、通常、この問いに答える過程において、
大切なことを犠牲にし、正しい答えはもちろん、
成果に結びつく可能性のある答えを
得る望みさえ失う。」
~『プロフェッショナルの条件』
(Part4 意思決定のための基礎知識 1章 もっとも重要なことに集中せよ)
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