■市民性の概念の否定■~自由社会の基盤を侵食する。~

おはようございます。

段々と朝の明るさが早くなった
と思ったら今日は立春。

暦の上の春、
やはり寒いですね。

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∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬



ドラッカーは、もっとも明白かつ
大規模なばらまきは、
1990年の秋、ドイツの
コール首相によって行われたとする。

彼は、旧東ドイツ地域の
選挙民の票を買うために、
平時においては未曾有の
巨額負債をドイツに背負わせた。
そして、彼は票を買うことに成功した。
だが、二年後の1992年秋には
これが引き金となって、
大恐慌以来ヨーロッパで
もっとも深刻な通貨危機が生じた。

このばらまき国家が、民主主義の基盤
そのものを侵食しつつあることは、
投票率の着実な低下が示している。
そして、政府の機能や、
政策上の課題や、
政治に対する国民の関心の
低下が示している。

こうして今や、選挙民の多くが、
自分個人にとって
いずれが得かを基準に投票している。
イノベーションの祖シュンペーターは、
財政国家は結局政府の
統治能力を損なうことになると警告した。


 
「民主主義国家は、

 公選された国民の代表が、

 その第一の仕事として、

 貪欲な政府から選挙民を守ってくれるとの

 確信を前提に機能する。

 したがって、ばらまき国家は

 自由社会の基盤を侵食する。

 票を買うために国民を貧しくすることは、

 市民性の概念の否定である。」


~『イノベーターの条件』
(Part3 模索する政治 5章 国民国家から大国家「メガステイト」へ)





















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