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9月, 2019の投稿を表示しています

■そんな時代は終わった■~知識が仕事の組織化に応用されているから~

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おはようございます。 薄曇りの朝、 台風18号が南方海上を北上中、 週末に向け、徐々に日本列島が影響を受けそうです。 進路に注意。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 中間層は学が乏しく スキルに欠けているために 急速に縮小しており、 これから先、彼らの暮らしを送るためには、 真っ当な教育がますます必要になる とした。 そして、賢明なのは16歳で学校を辞め、 製鉄工場か自動車工場かゴム工場で、 組合組織のある大量生産の工場で 働くことであった、 と続ける。 しかし、 働き始めてから六か月たつと、 仕事を何もしないで カレッジや大学の学位はもちろん、 高校卒業の学歴を得るよりも はるかに金を稼げるように なるという、 そんな時代は終わったとする。 ドラッカーは、 アメリカの三大自動車メーカーの 一社を訪問して、 工場の要員数についての 相談に乗る予定になっており、 事前に受け取った 社内の推計資料について、 大多数の人は納得しているが、 一部の人は反対しているようだ、 とする。 大多数の人は、 この先も乗用車の生産台数は 変わらないとして、 2000年には従業員の数が よくても現在の三分の一にまで 減るだろうと考え、 反対意見の人の大半は、 従業員の三分の二は残るだろう と主張している。 「この会社のごく最近の工場を  手がかりにすると、  おそらく三分の一でさえ  高い数字であることは明らかです。  その理由は、オートメーション設備が  備わっているからではなく、  知識が仕事の組織化に  応用されているからです。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1980年代 ■知識の講義I)

■中間層の急速な減少■~非合理であり非生産的~

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おはようございます。 今朝も薄曇り、鬱陶しい空模様です。 ドーハで世界陸上、日本でラグビーワールドカップ。 ドーハ競歩では鈴木が現在1位、 短距離トリオはそれぞれ準決勝に進出。 頑張ってる。 ラグビーは、日本が世界ランキング2位の アイルランドから大金星を取った。 奇跡も続けば実力、 頑張れ! ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 資本家と産業労働者の力関係が 変わり続けている、 とした。 そして、もしこの事実を 理解しないのなら、 所得配分に関して示される数字を 必ずしもすべて理解していることにはならない、 と続ける。 金持ちがますます 金持ちになり、 貧乏人がますます 貧乏になっているのではなく、 大きな割合を占めている中間層が、 学が乏しくスキルに欠けているために 拡大にブレーキがかかる という程度では収まらず、 急速に縮小しているためなのだ。 「そこで、これから先、  中間層の暮らしを送るためには、  真っ当な教育がますます必要になるわけです。  最近の30年から40年間は、  仕事をしないで学校に通うことが  経済的に非合理であり、   非生産的でもありました。  間違いありません。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1980年代 ■知識の講義I)

■資本主義の恩恵を受けたのは誰か■~資本家と産業労働者の力関係~

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おはようございます。 薄曇りの朝、9月最後の土曜。 10月も近づきさすがに 寝苦しい夜はなくなったが、 日中は30度近くまで上がりそうですね。 良い週末をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、  1988年の大統領選挙では、 どちらの候補とも、 労働組合には目もくれなかった、 とした。 そしてドラッカーは、 労働組合はもう過去の存在になった、 と言っているのではないと続ける。 過去の資本主義を振り返って、 その恩恵を受けたのは誰か とたずねられたとき、 大半の人は資本家、 と答えると思うが、 その答えは、 完全に間違っているとする。 最近の150年間で 最も恩恵を受けたのは、 産業労働者で、 社会史の中で、 そうした時代は ほかに見当たらない。 「そんな時代が今、  突然終わってしまいました。  資本家と産業労働者の力関係が  変わり続けているのです。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1980年代 ■知識の講義I)

■産業労働者層の急速な減少■~あっさりと無視される労働組合~

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おはようございます。 穏やかな秋空が広がる朝です。 来週は早10月、消費増税が始まる。 様々な軽減策も実施されるが、 なかなか浸透されていない。 直接税だけに、財布に直結する。 知らなかったではもったいない、 上手に買い物しましょう。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 注目しなければならないことは、 この20世紀に、 突然、工場労働者の数が 爆発的に増加したかと思うと、 いきなり急激に減少するという 激しい変動を私たちが 目の当たりにしてきたことだ、 とする。 そして、1955年ごろ、 マルクスとエンゲルスが注目された時代から およそ100年後には、 産業労働者層が、どの先進国でも 政治・経済の両面で 支配的な人口層になっていた、 と続ける。 しかし、この層は100年間で 爆発的に拡大しながら、 最近の30年間で急速に減少しており、 アメリカの場合、 この層の労働人口に占める割合は、 30年前には三分の一以上だったものが、 現在では五分の一にまで低下しているとする。 「二五年前なら、選挙のときに  労働組合が無視されてしまうことなど、  とても考えられなかったでしょう。  1988年の大統領選挙では、  どちらの候補とも、  労働組合には目もくれませんでした。  労働組合はあっさりと無視されてしまったのです。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1980年代 ■知識の講義I)

■農民層の政治的影響力の喪失■~工場労働者の急激変動~

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おはようございます。 薄曇りの空、これから秋の青空が広がり、 気温も上昇しそうです。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 1988年の大統領選挙で 最も興味を持ったのは、 アメリカの農民層が 完全に政治的影響力を 失ってしまったことだった、 とする。 そして、 マイケル・デュカキスと ジョージ・ブッシュはそれぞれ前後して、 アイオワ州を一度だけ訪れ、 しかもまったく同じ演説をしただけで、 その後は二度と訪問することもなければ、 農業について触れることもなかった、 と続ける。 政治家というのは、 有権者の票読みが非常に得意な人たちで、 このふたりの候補者が、 農民の票について異口同音に、 「どちらの候補に投票してもらったところで、 これっぽっちも変わらない」 と語り実際、何も変わらなかったが、 最も重要で興味深い変化は、 こうした中心的な職業のカテゴリーが 消えてしまったことではない、 ということだとする。 「それ以上に注目しなければならないのは、  この二〇世紀に、突然、工場労働者の数が  爆発的に増加したかと思うと、  今度はいきなり急激に減少する、  そんな激しい変動を私たちが  目の当たりにしてきたことです。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1980年代 ■知識の講義I)

■大きな割合を占めていた層■~全人口の半分を超えていない~

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おはようございます。 雲が多い空から、 段々と青空が広がってきました。 朝がぐっと涼しくなりましたね。 今日は過ごしやすい一日になりそうです。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 膨大な数の召使いがいたとし、 もうひとつ、大きな割合を占めていた層は 農民であるとする。 そして、米国の場合には、 1900年に行なわれた 初めての国勢調査によって、 その人口は全人口の半分を 超えていないことがわかった、 と続ける。 その割合は、ちょうど50パーセントで、 第二次世界大戦が終わったときにはまだ、 人口の四分の一以上が農業に従事していた。 「当時の日本では60パーセント、  つまり全人口の五分の三を占めていました。  現在のわが国では、ご存じのように、  この数字が2.5パーセントにまで下がっており、  日本でも4パーセントにまで落ちています。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1980年代 ■知識の講義I)

■召使いが最大の被雇用者層■~世紀末にはいなくなった~

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おはようございます。 雲の合間から所々に青空がのぞきます。 昨晩は中秋の名月、 残念ながら見る機会はありませんでしたが、 彼岸は暑さも納まる時期。 しかし今日も真夏の暑さになりそうですね。 連休明け、さぁ仕事再開、頑張りましょう。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 最近は先進国には 召使いはいなくなったが、 興味深いのは、開発途上国でも だんだんその数が減っていることだ、 と続ける。 そして、召使いは、 有史以前のはるか昔から現代までずっと、 奴隷、農奴として 最大の被雇用者層になっていた、 と続ける。 「この20世紀が始まったときには、  はるか昔と同じように膨大な数の  召使いがいたにもかかわらず、  この世紀が終わるころには  ほとんどいなくなってしまったのです。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1980年代 ■知識の講義I)

■現代的な国勢調査■~召使いが被雇用者の最大の割合~

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おはようございます。 台風17号が日本海を北上中、 間もなく低気圧に変化しそうですが、 強風の影響は長く、遠くまで続きます。 連休最終日、アウトドアでは十分警戒して下さい。 良い休日をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 200年後に現在を振り返った際に、 大多数の一致した意見として、 『人の働き方に、歴史上まったく前例のない、 そして想像を超えた変化が起こった世紀』 と表現される可能性が きわめて大きいとした。 そして、20世紀初頭の時代にまで さかのぼって考えてみよう、 と続ける。 1911年に、イギリス人が初めて 社会経済的な調査項目が 盛り込まれた国勢調査を行なったが、 召使いが被雇用者人口の中で 最大の割合を占めていた。 全人口の37パーセントが、 他人のために働くことによって 生計を立てていたのだ。 「実際、この有名な国勢調査では、  雇用している召使いの数が  三人以下の人たちを低中間層、  と定義していました。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1980年代 ■知識の講義I)

■20世紀で最も重要な出来事■~想像を超えた変化が起こった世紀~

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おはようございます。 石巻のうまい魚、地酒を堪能し、地元の人情に触れる中で 随所に震災の傷跡を肌で感じた一日。 癒える傷も癒えない傷もあるが、 確実に前に向かっていると思った。 当然一日では足らない、またの機会を作りたい。 良い日曜日をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、政治ジャーナリストとしての視点から、 メディアや学者の方々の姿勢にいつも感心させられているとする。 というのも、彼らはそれがいつの時代であっても、 そのときに起きている本当に重要な出来事に対して、 ほとんど何の関心も示さないからだと続ける。 この地球がこれから先200年間無事に続くとして、 その200年先から過去としての現在を振り返って、 「二〇世紀で最も重要な出来事は何か」と問いかけたとすると、 ある人は、マルクス主義とともに夢想家的信条がついに崩壊したこと、 と答えるかもしれないし、おぞましい世界大戦だ、 と指摘する人もいるだろう。 ついでに言えば、発生した難民の数が二〇世紀よりも 多かった世紀はほとんど見当たらないとしたり、 環境に注目する人もいるだろう。 「けれども私は、    200年後に、    大多数の一致した意見として、   『人の働き方に、歴史上まったく前例のない、  そして想像を超えた変化が起こった世紀』  と表現される可能性がきわめて大きいと思っています。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1980年代 ■知識の講義I)

■変化、成長、新しいこと■~自分の素質を解放する~

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おはようございます。 宮城県石巻に来ました。 8年前の大震災以来、初めての被災地訪問になります。 随分と復興は進んでいるでしょうが、 ニュース映像とは違う実態をこの肌で感じ取る 一日にしたいと思います。 皆様も良い休日をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 組織的に無駄のない環境で 創造力を発揮する必要があり、 それができないと、 過大な負荷によって 組織が崩壊してしまう、 とした。 そして、ドラッカーが研究組織と一緒に 仕事をする過程で見えてきたのは、 研究組織は仕事の量が多すぎて 機能不全に陥っているという事実だった、 と続ける。 無限の素質に恵まれている人など ひとりもいないので、知識労働では、 変化する、成長する、新しいことをする、 突破口を開けてくれる何かを武器に突っ走る、 といったことを意識しながら 仕事を始めなければならないとする。 「そしてそれができるのは、  自分の素質を  成果を期待できない領域から解放して、  思う存分活かせる場合だけなのです。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1980年代 ■知識の講義Ⅱ)

■最良のコミュニケーションの経路■~密度の濃い組織が生まれる~

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おはようございます。 昨日は久々の夏空で暑い一日でしたが、 今朝は曇り空、涼しい朝です。 明日からの三連休もまた、 天候不調の模様ですね。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 小さな組織にこそ 最良のコミュニケーションの経路が 備わっていることがわかる、 とする。 かつてイギリス人は、 わずか1000人でインド亜大陸の運営に あたっていたが、 これからは、多様化した組織よりも、 密度の濃い組織が生まれるだろうと続ける。 「そうすればスコアが明確になり、  情報や目的、成果を上司に報告し、  上司にきちんと伝える責任が   生まれてくるでしょう。  そしてこれからは、   さまざまな専門家集団の組織が  生まれてくることでしょう。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1980年代 情報を基盤にした組織)

■学生を上回る副学長の数■~大きくなりすぎた組織~

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おはようございます。 鱗雲が浮かぶ秋空の朝、 随分と涼しくなりました。 今日はこのまま秋晴れの一日ですが、 またぞろ台風が南海で発生。 日本直撃はなさそうですが、 秋雨前線を刺激して、 雨の三連休になりそうですね。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 ミシガン大学で、 学長が辞職するのを受けて、 調査委員会から 次の学長に求められる資質について 話すよう依頼された。 そこで、こんなふうに答えた。 「私がお話しできるのはひとつだけです。 つまり、2010年までに、 この大学の副学長の数は学生の数よりも多くなる、 ということです」。 その理由は、彼らはあまりにも 大きくなりすぎた組織を 経営しようとしているからだ、 とする。 また、ニューヨーク大学医療センターのそばを 車で通りかかった際運転手が私に、 なぜこのセンターは隣接した土地の一角を 買収できるチャンスがあったときに 拡張しなかったのか、 とたずねてきた。 「私はその経緯を知っています。  つまり、この医療センターは   大きくなりすぎてしまったのです。  ベッドの数は2200もあります。  一般的に、病院の最適なベッド数は、  おそらく900前後でしょう。  これは大学の附属病院であっても同じことです。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1980年代 情報を基盤にした組織)

■巨大組織の滅亡■~副学長の数が増えるだけ

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おはようございます。 爽やかな空気、秋の風情の朝です。 昨日は猛暑が舞い戻った暑い一日でしたが、 今日はこれから雨、いくらか涼しくなりそうですね。 傘はお忘れなく。 週中日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 オーケストラの演奏者は、 聴衆と同じ席に座って、 演奏に耳を傾けることが必要だ、 とした。 そして、私たちはなんとかして、 同じ組織にいる人たちを オーケストラの演奏者と同様に、 ”音楽に耳を傾ける”ところにまで 持っていかなければならない、 と続ける。 そのためには、 彼らを機動部隊に入れるか、 ひとつの専門領域から 別の領域に移動させるか、 学校に戻して勉強させるか、 といった方法もあるだろう。 今、私たちは巨大組織が次々に 滅亡するのを目撃している。 大学を例にあげる。 ドラッカーがミシガン大学で教えていた当時、 学生数は45000人であったが、 この数には何の優位性もまったくなく、 学生が8000人から12000人程度いれば、 できないことは何もなかった。 単科大学でも同じことで、 学生数が3500人でも、そして2800人であっても、 できないことなどないだろうとする。 「600人ではさすがに規模が小さすぎます。  これだけ人数が少なくなると、  できないことばかりに  気を取られ始めます。  一方で、わざわざ一万人にする理由は  何もありません。  学生数がそこまで多くなったときは、  副学長の数が増えるだけです。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1980年代 情報を基盤にした組織)

■専門家をスコアに統合する■~演奏に耳を傾ける時間~

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おはようございます。 連休明け、秋らしい気持ちの良い天気です。 火曜日、今週もよろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 組織の動きは今、 交響楽団のように組織階層の数は少なく、 専門家の数のほうがずっと多いという 編成に向かっている、 とした。 そしてその思いは、 コンピューター担当者が マーケティング担当の副社長の椅子は これっぽっちも欲しくないけれども、 もっと大きなコンピューターが欲しいと思うのと、 同じことだと続ける。 私たちの組織には、 たくさんの専門家がいるが、 そうした専門家を楽譜に統合しなければならない。 ドラッカーは、マーラーがこの方法を教えてくれた、 と言ってよいとする。 マーラーは、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の指揮者時代に、 オーケストラの契約書に、 一週間に五夜演奏しなければならないと 書いてあるのを見つけると、次のとおり発言した。 これが、オーケストラの経営を現代化したこととなった。 「これは間違っている。  仕事をする義務があるのは五日でも、  演奏するのは四日でなければならない。  五日目の夜は、聴衆と同じ席に座って  演奏に耳を傾ける時間だ」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1980年代 情報を基盤にした組織)

■成功しているのは交響楽団■~階層より専門家の数が多い~

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おはようございます。 三連休最終日は朝から生憎の雨、 連休疲れを癒すには相応しい天候では。。 今日は敬老の日、65歳以上の人口が3588万、 麻雀卓を囲めば一人は高齢者が牌を握ることとなる。 三人麻雀もあるが、、、 働く高齢者も年々増加し、862万人。 赤ん坊から100歳を超える人たちを含め 100人中7人ほどが働いている。 健康環境の向上や年金不安、 社会とのつながり期待等が 背景にあるだろうが、 出生数が劇的に増加しない限り、 この比率は増える。 人手不足の中で迎える超高齢社会、 否応なく社会インフラである 労働市場での役割が重要になる。 三連休も最終、ゆっくりお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 インドにおける 青二才の行政官補と 行政官の間には、 明確な目標と 測定可能な成果が存在していた、 とした。 そして、言うまでもなく、 家の鍵の実数も、 牛をめぐる争いによる 犠牲者の数も把握できるし、 税金も計算できるように、 成果は明確に数量化できた、 と続ける。 私たちが 100年前に作り始めてから 今までに構築してきた 大きな組織の中で、 最も成功しているのは、 大編成の交響楽団だとする。 ドラッカーは、 私たちの組織の動きは今、 交響楽団のように組織階層の数は少なく、 専門家の数のほうがずっと多いという 編成に向かっている、 とする。 「トライアングル奏者には、  バスーン(ファゴット)奏者になる  などという野心はまったくありません。  第一バイオリン奏者になる気も一切なく、  ただ単に、もっと腕のいい  トライアングル奏者になりたいだけです。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1980年代 情報を基盤にした組織)

■明確な目標と測定可能な成果■~青二才の行政官補の仕事~

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おはようございます。 薄曇りの涼しい朝、 現在は21℃、日中は29℃予報です。 三連休中日、今日は一日曇り ごゆっくりお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 インドにおける行政官補には、 三つの仕事があるとした。 そして、ついでに言えば、 この優先順位は、 法と秩序が維持できなければ 税金の徴収などおぼつかない、 という考えをもとに 決められていた、 と続ける。 当時のイギリス人は、 政府の優先課題を 現代のアメリカの行政機関よりも よく理解していた。 青二才の行政官補は、 毎週土曜日の午後机に向かって、 次の内容を行政官宛ての報告書を書いた。 ・先週、われわれはどんなことを予測していたか ・実際に何が起こったのか ・われわれが予測していたのに起こらなかったことは何か ・それはなぜなのか ・予測しなかったのに起こったことについてはどうか ・来週はどんなことが起こると自分では考えているか 「こうした報告書のすべてに対して、  行政官かその秘書が応じて指示を出しました。  つまり、そこには明確な目標と測定可能な成果が  存在していたのです。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1980年代 情報を基盤にした組織)

■住民同士の殺し合いをなくすこと■~三つ目の仕事は税金徴収~

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おはようございます。 曇天の朝、 このところ朝の空気が ぐっと秋めいてきましたね。 暦の上では秋も半ば、 でも日中はまだまだ油断できませんね。 土曜日、良い週末をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 インドにおける行政官補の こなさなければならない仕事は、 わずか三つにすぎなかった、 とした。 そのふたつ目の仕事は、 たくさんの民族と 宗教が存在するインドで、 住民同士の殺し合いを なくすことであった、 と続ける。 そして、インドの歴史を振り返ってみると、 ヒンドゥー教徒とイスラム教徒や シーク教徒などとの間で起きた 宗教暴動で犠牲になった人の数は、 今のインドで毎年犠牲になっている人の数よりも 少なかったのだ、 とする。 「そして三つ目の仕事が、  税金の徴収でした。  仕事の優先順位は  以上のようになっていました。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1980年代 情報を基盤にした組織)

■目的となる仕事はわずか三つ■~25,26歳の青二才~

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おはようございます。 今朝は雲が空を覆っています。 雨の心配はなさそうですが、 いかんせん安定した天気は 期待できない今日この頃、 ゲリラ豪雨にご注意を。 金曜日今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 インドにおける 行政官補の仕事ぶりは 非常に優秀で、 それもなんとまだ 25,26歳の青二才が、 教育・訓練も受けずに 立派に仕事をこなしていた、 とする。 そして、イギリス人は、 この教育・訓練の効果を まったく信じておらず、 事前の教育・訓練がなくても、 彼らが立派に仕事を こなすことができたのは、 その目的が明確だったからだと続ける。 その目的となる仕事は、 わずか三つにすぎなかった。 ひとつ目は、法と秩序の維持で、 地方行政官は村にやって来るとき、 青二才の行政官補を訪ねる前に、 村人の家々を見て回り、 もし家に鍵がかかっていたら、 その行政官補は即座に 解雇されることとなった。 「つまり、村に盗賊はひとりもいないから  誰も鍵をかける必要がない  ――そういった治安を保つことが仕事だったのです。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1980年代 情報を基盤にした組織)

■一番成功している大きな組織■~インドにおけるイギリス人組織~

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おはようございます。 まだ雲が残ってますが、 所々に青空が覗いています。 昨日は帰宅時間のゲリラ豪雨、 今日も、可能性あり。 お気を付け下さい。 今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 1870年当時に、 「現在、人間の作った大きな組織の中で、 一番成功しているのは何か」 という問いかけをしたら、 その答えはおそらく、 インドにおける イギリス人の組織だっただろう、 とする。 当時のイギリス人は、 インド亜大陸をすでに 100年支配下に置いていたが、 その数は100人を超えたことがなく、 組織的な階層も一切なかったと続ける。 インドには、イギリス本国から 地方行政官が配置されたが、 彼の最も近くにいる英語が話せる人が、 60マイル離れたジャングルの中にいる 行政官補であるが、 その時代には鉄道はもちろん、 電話もなかった。 「巡回会計検査官つまり巡回監督官を除いて、  地方行政官と行政官補の間には  誰もいませんでした。  行政官補の仕事ぶりは非常に優秀でした。  それもなんとまだ25,26歳の青二才が、  教育・訓練も受けずに  立派に仕事をこなしていたのです。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1980年代 情報を基盤にした組織)

■私たちのツールとする■~混沌とした多種多様な事実~

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おはようございます。 薄っすらと雲のかかる蒸し暑い朝です。 台風15号の残した影響で 千葉方面の停電が続いている。 原因は記録的な強風により、 電信柱等の送電設備の損壊らしい。 電信柱の埋設化は以前から 課題とされてきたが、 膨大なコストがネックとなってきた。 ここにもレガシー負債。 週中日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 何が自分にとって 必要な情報なのかを 真剣に考えることが、 経営陣の仕事になる、 とした。 そして、今の私たちは、 大きな組織と 大きな情報システムを 抱えているからこそ、 このことを真剣に 考えなければならないのだ、 と続ける。 私たちは、 こうした組織やシステムを設計し、 混沌とした多種多様な事実の中から 必要なものだけを選び出し、 それを組織やシステムのために 活用しなければならない。 「こうすることによって、  集められたデータが情報となり、  私たちのツールになるのです。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1980年代 情報を基盤にした組織)

■経営陣の仕事■~何が自分にとって必要な情報なのか~

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おはようございます。 今朝は晴れ、さわやかな青空です。 昨日は台風15号の影響で一日交通網が乱れた。 皆さんも疲れ切っての通勤だったことでしょう。 今日は36度の予報、猛暑に気を付けましょう。 火曜日、今日も頑張りましょう。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 何が私のこの仕事に必要なのか。 この膨大なデータの中で、 どれが情報と言えるのか、 何が仕事と関連があるのか を考えるのが、経営陣の仕事だ、 とした。 そして、情報の専門家は経営陣に対して、 次の様なコメントをする姿勢が必要だとする。 ・副社長、そうした方法では情報が得られません。 何かほかの方法で手に入れることが必要です。 ・私がお伝えできるのは、この情報です。 これなら情報を、副社長が慣れておられる 情報の形態にしてお伝えできます。 それに、この情報については、 何か別の形でないとお伝えできません。 ・この情報については、大雑把なお話ししかできません。 また、これに関してはまったくお話しできません。 「だからこそ、  「何が自分にとって必要な情報なのか」  を真剣に考えるのが  経営陣の仕事になるわけです。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1980年代 情報を基盤にした組織)