■階層による関心の違い■~共通の言語と理解が前提となる。~
組織のなかで働く人々が果たすべき貢献が、
共通の目標に向けられない四つの要因。
3点目
◆階層の分離
階層によって仕事と関心に違いがあることも、
働く人々を誤った方向に導く危険性を大きくする。
階層とは、組織に存在する、現場層、部門全体の財務責任層、
会社全体のコンプライアンス担当層等の段階的な構造を指す。
この階層のどの立場にあるかによって、仕事や関心に違いが
あることは当然のことであり、そうでなければそれぞれが
自らの仕事を遂行することは不可能である。
この相違は、一人ひとりの善意や思いや積極性では解決できない。
また、コミュニケーションを改善することでも解決できない。
コミュニケーションは共通の言語と共通の理解がなければ成立しない。
この共通の言語と共通の理解という前提が欠けていることが
働く人々を誤った方向に導く大きな原因となるのだ。
「階層ごとにものの見方があって当然である。
さもなければ、仕事は行われない。
とはいえ、階層ごとにものの見方があまりに違うため、
同じことを話していても気づかないことや、
逆に反対のことを話していながら同じことを話していると
錯覚することがあまりに多い。」
~P.F.ドラッカー「マネジメント」
(第5章 マネジャー 24 自己管理による目標管理)
コメント