■意思決定の力点をどこに置くか■~問題を明らかにすること~
ドラッカーは、日本流の意思決定は独特のものであるが、
その基本は、日本以外でも十分に通用する効果的な意思決定の
基本であるとする。
日本流の意思決定のエッセンスは次の五つある。
①何についての意思決定かを決めることに重点を置く。
答えではなく問題を明らかにすることに重点を置く。
②反対意見を出やすくする。コンセンサスを得るまでの間、答えについての論議は行わない。
あらゆる見方とアプローチを検討の対象にする。
③当然の解決策よりも複数の解決案を問題にする。
④いかなる地位の誰が決定すべきかを問題にする。
⑤決定後の関係者への売り込みを不要にする。
意思決定のプロセスのなかに実施の方策を祖み込む。
「意思決定で重要なことは問題を明らかにすることである。
そもそも意思決定は必要か、そもそも何についての意思決定かを
明らかにすることが重要とされる。
この段階でのコンセンサスの形成に努力を惜しまない。
この段階にこそ、意思決定の核心があるとする。」
~P.F.ドラッカー「マネジメント」
(第6章 マネジメントの技能 27 意思決定)
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