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8月, 2021の投稿を表示しています

■ロンドン郊外の名家の出■~囲われ者の道を選んだ~

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 おはようございます。 いくらか穏やかな朝陽が射す 高知の朝です。 日中は30度超え、 しばらくは熱中症に警戒です。 火曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 ロバートについて 最も興味あることは、 その愛人マリオン・ファーカーソン夫人との 関係だったとした。 マリオン・ファーカーソンは、 ロンドン郊外の名家の出で、 別荘のあるトリング近くの狐狩りに、 外国人かつユダヤ人であるロバートと、 その囲われ者である自分を 招待させるだけの力を持っていた、 と続ける。 ドラッカーは、 当時トリングは、 ロンドン郊外でも、 排他性の強さと 気位の高さで相当に有名な地域だったが、 彼女はかなり若い頃に 囲われ者の道を選んだらしかった、 とする。 「他に道はなかったのよ。  学校は嫌いだったたし、  下級士官と一緒になって  インドあたりでコレラで死ぬのは  真っ平だったし」 (Ⅱヨーロッパ人々 11章 フリードバーグ商会の愛人)

■愛人マリオン・ファーカーソン夫人■~激しく議論を戦わせる~

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 おはようございます。 既に厳しい日が射し始めた 高知の朝です。 こちらの陽射しは強烈、 東京とは違いますね。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ロバート・モーゼルは、 見通しのすべてを、 瞑想の末に得ていたが、 フリードバーグ商会の社員のほとんどが、 あまりの舌鋒に恐れをなして 彼を避けていた、 とした。 彼は記憶力がよく、 いつまでも人の失敗を 思い起こさせたが、 敢然と歯向かってくる者とは 激しく議論を戦わせ、 「いやあ面白かった」と 同意を求めるのだった、 と続ける。 「とはいえ、  ロバートについて最も興味あることは、  その愛人マリオン・ファーカーソン夫人との  関係だった。」 (Ⅱヨーロッパ人々 11章 フリードバーグ商会の愛人)

■瞑想の末に得ていた■~舌鋒に恐れをなす~

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おはようございます。 薄曇りの高知の朝です。 昨日は淡路島から鳴門海峡を越え、 四国入り。 徳島道、高知道から高知市に到着。 走行距離10,000KMあまり、 久しぶりのロングドライブは、 いささか疲れました。 今日からこの地に活動拠点を移します。 東京での仕事は完全リモートで継続し、 メインは地元企業のお手伝いです。 Facebook等で繋がっている方々には、 引き続きネット上でのお付き合いを よろしくお願いします。 この状況の中、直接ご挨拶できなかった方々には、 欠礼となりますが、この場で御礼申し上げます。 またの機会にお会いできれば幸いです。 日曜日、良い休日をお過ごしください。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ロバート・モーゼルは、 フランスやイギリスの通貨差益により、 多くの利益を上げた。 そしてさらには、 アメリカの銀行が株式市場に 目もくれなかったとき、 ルーズベルトの大統領就任が 株式ブームを招来するとの見通しによって、 フリードバーグ商会と その顧客にアメリカの株式を買わせた、 と続ける。 ドラッカーは、 彼はこれらの見通しのすべてを、 瞑想の末に得ていたもので、 調査や分析は馬鹿にしていた、 とする。 「商会の社員のほとんどが、  あまりの舌鋒に恐れをなして  彼を避けていた。」 (Ⅱヨーロッパ人々 11章 フリードバーグ商会の愛人)

■フランスのインフレ防止■~彼の見通しによる利益~

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おはようございます。 今朝も快晴、 すでに瀬戸内海にまぶしい日差しが 降り注いでいます。 今日も猛暑でしょうね。 昨日は天橋立、伊根の日本海から、 明石海峡を渡り淡路島へ。 今日は鳴門海峡を渡り、 太平洋に向かいます。 土曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ロバート・モーゼルは、 誰もがフランス・フランの暴落を 当然のこととしていたときに、 フランスはインフレ防止に成功する、 と見た。 そして、 この彼の見通しのゆえに、 ウィーンの実家が救われ、 ウィーンの金融業者すべてが フランの空売りし、 利益を上げていた、 と続ける。 もちろん、この彼の見通しは、 フリードバーグ商会にも 利益をもたらした。 「その数年後、  今度は誰もがイギリスのポンド防衛を  信じていたときに、  イギリスが金本位制を放棄し、  その結果ポンドが急落すると見た。」 (Ⅱヨーロッパ人々 11章 フリードバーグ商会の愛人)

■堕ちた天使の趣■~マーチャント・バンカーとして一流~

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おはようございます。 快晴の天橋立、 青空から朝陽が上り始めました。 今日も猛暑ですね、 熱中症対策をお忘れなく。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 ロバート・モーゼルは、 驚くほどの美男子だった、 とする。 そして彼は、 浪漫派の手になる 堕ちた天使の趣があり、 背は高く、 すらりとして優雅で、 服装はさりげなく完璧だった、 と続ける。 その服装は明らかに サビル・ローの一流のテーラーの 仕立てであって、 その朝一流の執事によって プレスされたものだった。 「彼はマーチャント・バンカーとして一流だった。  何時間も黙ったままでいたかと思うと、  突然斬新な見方を披露した。  彼には見えた。」 (Ⅱヨーロッパ人々 11章 フリードバーグ商会の愛人)

■ロバート・モーゼルに会ったとき■~ベルンハイムの後継~

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おはようございます。 まぶしい陽射しの金沢の朝です。 昨日は、中央道、長野道、北陸道の7時間ロングドライブ、 久しぶりの運転は緊張しますね。 今日は舞鶴までなのでのんびりドライブです。 残暑が強烈な一日になりそうです、 熱中症にも十分警戒して下さい。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 1934年32歳の時に、 初めてロバート・モーゼルに会った、 とする。 彼は、 ドラッカーをフリードバーグ商会に 雇ってくれたリチャード・モーゼルの 四つ下の弟だったが 共同経営者になってすでに 七年経っていた、 と続ける。 ロバートは、第一次大戦の直後、 兄リチャードに続いて 18歳でロンドンに修業に出て、 仕事を覚えたらウィーンで 家業を継ぐことになっていたが、 フリードバーグ商会にとって 欠くことのできない人間となり、 そのままシティで働いていた。 そして、 「創業者の一人ベルンハイムが卒中で倒れた後、  すぐ共同経営者になった。」 (Ⅱヨーロッパ人々 11章 フリードバーグ商会の愛人)

■バタビアの傷■~バンカーに向いているかわからない~

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おはようございます。 薄い雲がかかる、 川崎の朝です。 緊急事態宣言下の首都圏を今日脱出、 先ずは日本海に向けて出発します。 PCR陰性、ワクチン2回接種済の ステッカーでも貼っていくか。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ パールブームは、 再度代理人になってほしいと切り出してきたが、 ドラッカーは、 独力でやっていくつもりである旨を 伝えたところ、 彼はそそくさと出て行き、 二度と私の前に姿を現さなかった、 とした。 そしてドラッカーは、 彼を拒絶してしまい、 バタビアの傷をつついてしまったのだった、 とする。 パールブームから、 この提案が最初にあったとき、 ドラッカーはすぐフリードバーグに 報告した。 その時彼は、 仕事もほとんどせずに、 そのような大金をもらうわけにはいかないという、 ドラッカーの気持ちはよくわかるが、 年俸2万5000ドルの三年契約というのは、 すごい金額で、 自分でマーチャント・バンクをつくって、 大銀行に育てることもできるじゃないか、 と言った。 ドラッカーはこれに対して、 自分がバンカーに向いているか どうかわからないと答えると、 彼は次のように続けた。 「君は何を言っているのか。  まともな若者にとって、  バンカー以上のものが  ありうるはずがないじゃないか」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

■年俸引き上げて再度要請■~独力でやっていくつもり~

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 おはようございます。 未明の川崎、 涼しい朝です。 今日は曇り時々晴れ、 気温は30度前後で収まりそうですが、 明日からはまた猛暑が復活しそうです。 火曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ パールブームはドラッカーに、 年間2万5000ドルという高給で、 ニューヨークでの代理人になってほしい、 と提案してきた。 しかしドラッカーは、 彼以外のための仕事は 一切しないで欲しいとの条件が 付いていることを知ったため、 せっかくの申し出ではあったが それを断った、 と続ける。 そして、ドラッカーが アメリカに落ち着いた一年半ほど後、 パールブームがニューヨークの自宅に やって来た。 そのころドラッカーには長女が生まれ、 郊外に小さな家を借りた頃だったが、 彼はもう一度代理人になってほしいと 切り出し、年俸も引き上げてきた。 しかしドラッカーはそれに対して、 非常な光栄ではあるが、 独力でやっていくつもりである旨を 伝えた。 「彼は立ち上がり、  そそくさと出て行き、  二度と私の前に姿を現さなかった。」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

■ニューヨークでの代理人■~年間2万5000ドル~

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 おはようございます。 曇り空の川崎の朝です。 今日は一日湿り空、 雷雨の予報もありますので、 注意が必要です。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーが、 イギリスを離れるために フリードバーグ商会を辞めることにし、 パールブームに挨拶に行った際に、 パールブームはドラッカーに、 年間2万5000ドルで、 ニューヨークでの代理人を、 三年契約で行ってほしい、 と驚くべき提案をしてきた。 当時の不況下では 想像もできない高給で、 アメリカの大企業の 社長や閣僚よりも多く、 おまけに当時は所得税も 安かった、 と続ける。 ドラッカーは、 引き受けた場合、 仕事はどういうものになるか、 と聞いたところ、 次のとおりの返事があった。 「とくにはありません。  でも、万一のために  代理人になっておいていただきたいんです」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

■私のプロジェクトではない■~金儲けのためにだけ頭を使う~

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 おはようございます。 薄曇りの川崎の朝です。 今朝は蒸し暑さが戻ってきました。 厳しい残暑がしばらく続きそうです。 日曜日、良い休日をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 パールブームは多くの利益を上げていたが、 利益のために働いているのではなかった、 とする。 マッチ王イヴァール・リューガーの会社の 社債が過小評価されているという 特殊な状況をドラッカーが見つけたとき、 リチャード・モーゼルは パールブームに一口乗ることを勧めたが、 彼は状況を調べて、 おっしゃる通りで、 あの社債は六倍の値打ちがあるが、 私のプロジェクトではないと言った、 と続ける。 そこで、ドラッカーたちが、 パールブームにその理由を聞いたところ、 次のとおり答えた。 「あなた方があの社債を買っているのは、  利益をあげるためです。  私は、自分がその会社のお役に立てるときしか  株を買うことはしないようにしているんです。  お金儲けのためにだけ頭を使うのは、  かなり前に止めたんです。」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

■フェニックス保険会社を救う■~オーストリア政府蔵相に相談~

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 おはようございます。 朝から眩しい陽射しの川崎の朝です。 今日も日中は猛暑、 水分補給に十分注意して下さい。 土曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ パールブームは、 誰も救うことができないと思われていた イギリスの鉄鋼会社を救い、 一年後にはその衰退企業を、 成長企業に変身させていた。 そして彼は、 オーストリアの フェニックス保険会社のことは 何も知らなかったが、 1934、5年頃に 倒産の怖れが生じたとき、 彼はその財務内容を調べ、 オーストリア政府の蔵相に電話を入れ、 こう言ったという。 「あの保険会社を救うには、  これこれのことをしなけれなりません。  明後日ウィーンへ伺いますので  ご相談しましょう」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

■パールブームの処方■~誰も救えない会社~

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 おはようございます。 薄い雲がかかってますが、 明るい陽が射し始めた 川崎の朝です。 今日も晴れときどきゲリラ豪雨。 ご注意ください。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカー、 パールブームは財務の天才で、 国の予算であれ会社の財務諸表であれ、 ちょっとしたことから 問題点を見つけ、 二週間後には対策まで練っていた、 とした。 そして、パールブームが あるイギリスの鉄鋼会社の苦況を知ったとき、 問題はもつれにもつれ、 その会社を救うことは 誰にもできないと思われていた、 と続ける。 しかしパールブームは、 二週間ほど検討して、 どの事業を独立させ、 どの事業にテコ入れし、 どの事業を売却し、 どのような事業を買収すべきかを 明らかにした。 「一年後、  今にも倒産しそうだった衰退企業が、  パールブームの処方によって、  成長企業に変身していた。」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

■財務の天才■~誰もがこれだと言う~

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 おはようございます。 薄い雲がかかってますが、 明るい陽が射し始めた 川崎の朝です。 今日から暑さ復活しそうですが、 昨日同様ゲリラ雷雨もありそうです。 お気を付けください。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ フリードバーグはドラッカーに、 パールブームは天才で、 それは帳簿を調べているところを見ればわかる、 と言った。 そしてドラッカーは、 たしかにパールブームは 財務の天才だった、 と続ける。 彼は、 国の予算であれ 会社の財務諸表であれ、 ちょっとしたことから 問題点を見つけ、 二週間後には対策まで練っていた、 とする。 それは、独自で、 完全でありながら、 しかし誰も気付かない解決策であった。 それについて彼は言った。 「説明しなければならないようでは  間違った提案です。  誰もがこれだと言ってくれるような  簡単なものでなければなりません」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

■「ドリュッカーさん」■~熱帯での五年間のせい~

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 おはようございます。 久しぶりにまぶしい陽が射す 川崎の朝です。 全国的にみると、 まだ強い雨が残っているようです。 お気を付けください。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ パールブームは、 ドラッカーに対して、 やくざな連中のように アメリカには行かなかったんだから。 今でも立派なオランダ人だ、 と言った。 そして、 ずっとドラッカーのことを、 オランダ流に「ドリュッカーさん」と 呼ぶのだった。 ドラッカーが、 フリードバーグに パールブームの妻たちの話をすると、 次のとおり言った。 「もちろん、頭がおかしくなってるんだよ。  熱帯での五年間のせいだ。  しかし、彼は天才だよ。  帳簿を調べているところを見ればわかるさ」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

■立派なオランダ人■~フリードバーグ商会での腹心~

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 おはようございます。 曇り空の川崎の朝です。 今日も断続的な雨、 涼しくていいですね。 明日からは夏の天気が戻りそうです。 火曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ パールブームは、 ドラッカーの家系を 調べ上げただけでなく、 祖先が印刷したものが、 オランダの図書館にあることまで 調べ上げていた。 そして、 おまけにいつどこで創業し、 いつ廃業したか、 アムステルダムのどこに 店と印刷所を持っていたかまで 調べ上げていた、 と続ける。 こうして彼は、 ドラッカーをフリードバーグ商会での 腹心とみなしたが、 それは、オランダ人は団結しなければならない、 という考えからだった。 ドラッカーが、 祖先がオランダを離れたのは 一八世紀のことであって、 オランダには親戚は 一人もいない旨を指摘しても、 こう言うのだった。 「謙遜しないでください。  やくざな連中のように  アメリカには行かなかったんですから。  今でも立派なオランダ人です」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

■ドラッカーの先祖■~オランダで宗教書の印刷業~

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 おはようございます。 曇り空の川崎の朝、 雨は降っていないようですが、 明日まで断続的に降りそうです。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ パールブームが家を探しに行った日、 ホテルを訪ねたドラッカーに 彼がかけた第一声が、 「ドラッカーさんというお名前は オランダの名前ではないですか」だった。 ドラッカーはそれに対して、 そうだと答えた。 そして、祖先が16世紀から 17世紀にかけて、 オランダで宗教書の印刷業を 営んでいたことは知っていた、 と続ける。 パールブームは、 そこで話を終わりにしなかった。 「私の家系を調べ上げただけでなく、  私の祖先が印刷したものが、  オランダの図書館にあることまで調べ上げた。」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

■つまるところ、彼は無名■~『ミスター・W・パールブーム』~

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おはようございます。 薄い雲がかかってますが、 明るい陽が射し始めた 川崎の朝です。 今日は終戦の日、戦後76年となる。 戦争を知らない世代がほとんどとなり、 その悲劇、悲惨さが風化していく。 この悲劇も人のサガが生み出すしたものであり、 それを反省し再演を押しとどめることも 人としての責任。 この日にあらためて、鎮魂の思いと共に、 自分自身の持つべき責任の重さを考えたい。 日曜日、良い休日をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 パールブームは、 財務コンサルタントとしての 実績を積み上げていったため、 彼のクライアントになることを 希望する会社は増加し、 ウェイティング・リストが できる有り様となった、 とした。 そして彼は、 まとめた案件を宣伝に使うことも、 クライアントの名を漏らすことも、 新聞のインタビューに応じることもなかった、 と続ける。 「名刺には『ミスター・W・パールブーム』  とだけ書いてあった。  住所も電話番号もなかった。  つまるところ、  彼はまったくの無名だった。」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

それがユニリーバだった。■~ウェイティング・リストができる~

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 おはようございます。 薄暗い空の川崎の朝です。 雨が降ったりやんだり、 でもいくらか涼しいのはいいですね。 土曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ パールブームは、 イギリスの会社もオランダの会社も 互いの風下に立つことを 嫌っていることを知っており、 その解決策として、 同一のトップマネジメントを持つ会社を 作るということを見つけ出した。 それは、 あのユニリーバであった、 と続ける。 その数年後、 パールブームは オペルというドイツ人の兄弟が、 相続した自動車メーカーを経営できず、 また経営したくもないのに、 政府の意向と世論の圧力により、 ヨーロッパの他の国の企業に 身売りできずに 困っていることを知った。 そこで彼は、 オペルのGMへの売却を構想し、 その考えを初めにGM、 次にオペルに持って行って まとめあげたのだった。 「その後彼には、  クライアントになることを   希望する会社のウェイティング・リストが   できる有り様となった。」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

■身売りも合併も嫌うこと■~同一のトップマネジメント~

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 おはようございます。 雲がびっしりと空を覆っています。 今は降ってないようですが、 断続的に雨模様の一日になりそうです。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ パールブームは、 1920年代の初頭に、 プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)と コルゲート・パームオリーブに対抗しうる会社を つくり上げるという大当たりを得た。 彼は、ヨーロッパの会社が 身売りも合併も嫌うことを 知っており、 マーガリンの世界でも、 イギリスの会社はオランダの会社の 風下に立つことを嫌い、 オランダの会社はイギリスの会社の 風下に立つことを嫌った、 と続ける。 そこで解決策を見つけ出したのが パールブームだった。 「互いに所有し合い、  同一のトップマネジメントを持つ  イギリスの会社と、  オランダの会社をつくればよいではないか。」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

■財務コンサルタントの看板■~P&Gに対抗~

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 おはようございます。 雲が多く暗い空の川崎の朝です。 日中は断続的に雨、 夜には強く降る時間もありそうです。 お気を付けください。 猛暑の中、多少のお湿りはほっとします。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 パールブームは金権主義にまみれた バタビアのオランダ人植民地社会で、 紳士になるためには、 彼にとって黒い服をまとうことだった、 とした。 こうして彼は、 もはや誰にも傷つけられることなく、 独り立ちしていくことを誓っていた、 と続ける。 パールブームはオランダで、 財務コンサルタントの看板を掲げ、 オランダ企業の 相談相手になることを目指し、 その若さにもかかわらず、 仕事ぶりは図抜けていた。 そして、 1920年代の初頭に ついに大当たりを得た。 「マーガリンと洗剤のメーカーの  後継ぎのコンサルタントとして、  アメリカの新興勢力、  プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)と  コルゲート・パームオリーブに対抗しうる会社を  つくり上げたのだった。」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

■それは黒い服をまとうこと■~金権主義にまみれた社会~

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 おはようございます。 朝から眩しい陽射しの川崎です。 立秋が過ぎて猛暑のピークアウトも 近いんだろうか。 昨日会社のある千代田区では38度近い酷暑、 今日も暑くなりそうです。 対策が必要です、ステイホームですね。 休肝日明けの水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 パールブームは、 債権を巡る審議に勝ち、 それを元手にゴム・ブームに乗って、 バタビアの農園開発で 百万長者となって帰国した、 とした。 ところがそれは、 心に癒えることのない傷を 負っての帰国だった、 と続ける。 そしてパールブームは、 金権主義にまみれた バタビアのオランダ人植民地社会で、 貧しさと容貌のゆえに 虐げられての五年間であったので、 二度と傷つかないためには、 紳士にならなければならないと 決めたのだった。 「彼にとってそれは  黒い服をまとうことだった。  25着を用意し、  毎朝着替えた。  すべて一年で捨てた。」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

■14歳で孤児に■~百万長者となって帰国~

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 おはようございます。 薄い雲がかかってますが、 明るい陽が射し始めた 川崎の朝です。 これからこの薄雲は取れて、 も所の一日になりそうです。 火曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ パールブームは、 1939年にヨーロッパでの 戦争の勃発を予期して、 4人の妻と12人の子供を連れて ニューヨーク市の北のダッチェス郡に 落ち着いた。 彼は、 世紀の変わり目に 14歳で孤児となり、 オランダから一人で 植民地バタビア(今日のジャカルタ)へ渡ったが、 頼りとしたものは、 一度無効とされた亡父の 怪し気な債権だけだった、 と続ける。 しかし5年後、 彼は百万長者となって帰国した。 「債権を巡る控訴審で勝ち、  それを元手に、  ちょうどやって来たゴム・ブームに乗って、  バタビアの農園開発で当てたのだった。」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

■4人の妻と12人の子供■~それぞれの塔を持つ別棟~

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 おはようございます。 ところどころに残る雲の合間から、 青空がのぞく川崎の朝です。 その中、西の空に虹がかかっていました。 長崎の空に繋がりますように。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ パールブームはドラッカーに、 自分が何に一番向いているかが 年を取ってくるとわかるようになる、 と言った。 それから何年かした 1939年パールブームは、 ヨーロッパでの戦争の勃発を予期して、 4人の妻と12人の子供を連れて アメリカへ渡り、 ニューヨーク市の北にある ダッチェス郡に落ち着いた、 と続ける。 「このときも、  四人の妻の全員が、  それぞれの塔を持つ別の棟に住んだ。」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

■何に一番向いているか■~よい亭主になるために~

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 おはようございます。 朝から雨、窓から強めの風が入ってきます。 台風の影響でしょう、 午後まではこんな調子みたいですね。 日曜日、良い休日をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ パールブームの四人の妻は、 よく似ており、 ドラッカーには まったく区別が付かなかった。 そしてドラッカーが、 区別が付かないために、 「メリッケさん」「ドーラさん」ではなく、 どの夫人にも「パールブーム夫人」 としか呼べないことについて謝ったところ、 パールブームはあなたも年を取ってくると、 自分が何に一番向いているかが わかるようになりますよ、 と言いさらに次のとおり続けた。 「私もどんな女性が相手だと  よい亭主になれるか、  わかったんですよ。  ずっとそれを守っているだけです。  うまくいきますよ」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

■よく似た奥様方■~典型的なオランダの主婦~

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 おはようございます。 薄曇りの川崎の朝です。 日射がない分すずしく感じます。 今日は台風の影響で時々雨、 夜から明日にかけては、 強く降る時間もありそうですので、 お気を付けください。 昨日の広島原爆式典あいさつで菅さんは 平和への決意などを表した内容の 原稿の一部を読み飛ばした。 なんてことを。。。。 疲れがたまっているから少し休んだほうが良いと 自民党内部からの声があるあるが 疲れているというより資質の問題、 ずっと休んだ方が良い。 土曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ パールブームは、 四人の妻を持っていたが、 それは一人の妻が 三人の子供を産むと離婚し、 また子供を設けるために、 別の女性と結婚する というものであった。 ドラッカーは、 彼女たちに会ったとたん、 彼女たち同士も親しいことがわかったが、 彼女たちの区別はまったく付かなかった、 と続ける。 「まったくよく似ていた。  ブロンドでバタ臭くて、丸々としていた。  典型的なオランダの主婦だった。」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

■四人の奥様方■~子供は一人三人まで~

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 おはようございます。 朝から眩しい日が射す川崎です。 台風が2個迫って来ており、 その影響もあり今日午後からは 雨になりそうです。 今日は広島原爆の日。 原爆投下により多くの市民が無差別に 命を奪われてから76年。 あらためて犠牲者のご冥福を祈り、 平和の誓いを新たにしたいと思います。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ パールブームは、 荒れ果てた屋敷を 三万ポンドの現金で購入したが、 帰りの車中、彼はあの家には、 今の家内全員とこれからの家内に、 必要なだけ塔がありますからね、 と言った。 そして、何週間か後、 パールブームはドラッカーに、 家内たちがオランダから着くので、 屋敷の手入れを行う際に、 彼女達のお相手をお願いしたいから、 もう一度ご足労願えないかと言った。 ドラッカーは、 あなたの奥様方ですかと問うと、 もちろんと答え、 さらに四人いますと答えたので、 ドラッカーが驚いた顔をすると 子供を四人以上産むのは 体に悪いので、三人できると、 解放してやることにしていると言い、 次のとおり続けた。 「つまり、離婚して別の女性と  結婚することにしているんです。  もちろん愛していることに変わりはありません。  いわば親友のままです。  それぞれを別の棟に住まわせます」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

■ポケットから三万ポンド■~あっけにとられた老人~

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 おはようございます。 薄曇り、湿気たっぷりの川崎の朝です。 日中は今日もピッカピカの猛暑日です。 水分補給をお忘れなく。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ パールブームが、 荒れ果てた屋敷の持ち主の老人に、 屋敷をいくらで譲るのかと質問したところ、 明らかに老人は 変人を相手にしていると思ったらしかったが、 その人は、 運転手付きのロールスロイスで 乗り付けた変人である。 老人は、屋敷の値段を、 現金で三万ポンド、 と言ったが、ドラッカーは、 その五分の一の値打ちもなかった、 とみていた。 ところがパールブームは、 それでお願いしますと言い、 ポケットから100ポンド紙幣の束を取り出し、 その場で三万ポンドを手渡すと、 名前だけ聞き、 名刺を差し出し、翌日弁護士から連絡させる、 と言って車に向かおうとした。 「あっけにとられた老人が  『受け取りは?』と聞くと、  『必要ありません。番号を控えてありますので』  と言った。」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

■荒れ果てた屋敷■~いくらで譲るのか~

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 おはようございます。 東の空がうっすらと茜色に染まり、 暑い一日の始まりを告げています。 今日も猛暑、 まだまだ続きますよ。 しっかり乗り越えましょう。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 ヴィレム・パールブームに同行し、 一軒一軒見て回ったが、 それまで見てきた家の 二倍はあろうかという、 塔の数もやたら多い 荒れ果てた屋敷の前に出た、 とした そしてその屋敷は、 人気はなかったが、 かすかに塔の一つに灯りが見えており、 パールブームは建物の周りを 二、三回歩き回ると、 正面の半分腐った階段を上って ノックした。 何度かノックするうちに、 ようやく足音が聞こえ、 不潔そうな老人が ロウソクを持ってドアを開けて、 何だ、とそっけなく声を発した。 「『こちらのお屋敷の持ち主でいらっしゃいますか』  『そうだ。だから何だ』  『このお屋敷を今お譲りいただけるとすると、  おいくらでしょうか』。」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

■ひどいオランダ訛りの英語■~小さな塔を持つ巨大な家~

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 おはようございます。 明るい陽射しの川崎の朝です。 今日も熱中症注意の一日になりそうです。 火曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 ヘンリーおじさんを リバプールへ迎えに行った数週間後、 フリードバーグから部屋へ呼ばれ まことに奇怪な姿と容貌の人物 ヴィレム・パールブームに 合うこととなった。 そしてその人物は、 ひどいオランダ訛りの英語で 聞き取るのに苦労したが、 二人で運転手付きの 八人乗りロールスロイスに乗り込み、 不動産屋がつくったリストに従って 一軒一軒見て回った、 と続ける。 ドラッカーは、 それらの家はいずれも、 いくつかの小さな塔を持つ 巨大で薄暗い家だったが、 全部を見終わった頃には、 日が暮れていた、 とする。 「たしかエセックス州だったと思うが、  運転手が道を間違えたらしく、  それまで見てきた家の  二倍はあろうかという、  塔の数もやたら多い  荒れ果てた屋敷の前に出た。」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

■奇怪な姿と容貌の人物■~黒服、黒靴、黒ネクタイ~

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 おはようございます。 まぶしい日差しの川崎の朝です。 夜遅くには雷雨の可能性もあります。 お気を付けください。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 今日のわれわれは 西洋における体系的思考の 原点ともいうべき 論理の裏付けのない経験は おしゃべりで、 経験の裏付けのない論理は 屁理屈にすぎないという、 プラトンの教えを忘れている、 とした。 そして、ドラッカーは、 ヘンリーおじさんを リバプールへ迎えに行った数週間後、 フリードバーグから部屋へ呼ばれ 大事な客のヴィレム・パールブームさんが、 オランダからイギリスへ 引っ越してくることになり、 住む家を探したいので、 誰か付いていて欲しいそうなので、 日曜の朝八時にホテルに 行ってやってくれないかと頼まれた。 こうして日曜の朝、 ドラッカーは、 人間の姿をした巨大なカラスか、 巨大なカラスの姿をした人間か どちらかわからないような、 奇怪な姿と容貌の人物に会った。 「身の丈は6フィート4,5インチ、  黒服、黒靴、黒ネクタイの黒ずくめだった。  歯並びが悪く、鼻は大きな鉤鼻だった。  声もカラスのような声だった。」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)

■思い出すべきプラトン■~経験と論理の裏付け~

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 おはようございます。 今日はすでにまぶしい日が差す 川崎の朝です。 コロナ感染者数が、 東京で4000人突破し、 染み出すように首都圏3県も これまでの記録を塗り替えている。 夏休み、オリンピックムードの中 首都圏から染み出すように全国に伝播する。 明日から新たに首都圏等で 緊急事態宣言が発出されるが遅すぎる。 政府はピークアウトの時期、 レベル予測さえできていない。 仮説ができなければ対応計画もできない。 ワクチン以外無策ではお手上げ、どうしようもない。 日曜日、良い休日をお過ごしください。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 最も個別的で、 最も具体的なことから出発して、 一般化に達することが重要だが、 50年前の当時、 人はまだあまりに経験志向だった、 とした。 そして当時、 数理論理学と出会って 一種の解放感を味わったことを 覚えている、 と続ける。 しかし、今日ではわれわれは、 逆の意味で再びへンリーおじさんを 必要とするに至っている。 ドラッカーは、 今日ではあまりに多くの人が、 検証抜きの定量化、 形式だけの純粋モデル、 仮定による論理に傾斜し、 現実から遊離した 抽象の追究に耽溺している、 とする。 「今日のわれわれは  西洋における体系的思考の  原点ともいうべき  プラトンの教えを忘れている。  まさにプラトンの言うように、  論理の裏付けのない経験は  おしゃべりであって、  経験の裏付けのない論理は  屁理屈にすぎないのである。」 (Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)