■荒れ果てた屋敷■~いくらで譲るのか~
おはようございます。
東の空がうっすらと茜色に染まり、
暑い一日の始まりを告げています。
今日も猛暑、
まだまだ続きますよ。
しっかり乗り越えましょう。
水曜日、今日も一日よろしくお願いします。
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∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬
ドラッカーは、
ヴィレム・パールブームに同行し、
一軒一軒見て回ったが、
それまで見てきた家の
二倍はあろうかという、
塔の数もやたら多い
荒れ果てた屋敷の前に出た、
とした
そしてその屋敷は、
人気はなかったが、
かすかに塔の一つに灯りが見えており、
パールブームは建物の周りを
二、三回歩き回ると、
正面の半分腐った階段を上って
ノックした。
何度かノックするうちに、
ようやく足音が聞こえ、
不潔そうな老人が
ロウソクを持ってドアを開けて、
何だ、とそっけなく声を発した。
「『こちらのお屋敷の持ち主でいらっしゃいますか』
『そうだ。だから何だ』
『このお屋敷を今お譲りいただけるとすると、
おいくらでしょうか』。」
(Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)
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