■ポケットから三万ポンド■~あっけにとられた老人~

 おはようございます。


薄曇り、湿気たっぷりの川崎の朝です。

日中は今日もピッカピカの猛暑日です。

水分補給をお忘れなく。


木曜日、今日も一日よろしくお願いします。

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∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬




パールブームが、

荒れ果てた屋敷の持ち主の老人に、

屋敷をいくらで譲るのかと質問したところ、

明らかに老人は

変人を相手にしていると思ったらしかったが、

その人は、

運転手付きのロールスロイスで

乗り付けた変人である。



老人は、屋敷の値段を、

現金で三万ポンド、

と言ったが、ドラッカーは、

その五分の一の値打ちもなかった、

とみていた。



ところがパールブームは、

それでお願いしますと言い、

ポケットから100ポンド紙幣の束を取り出し、

その場で三万ポンドを手渡すと、

名前だけ聞き、

名刺を差し出し、翌日弁護士から連絡させる、

と言って車に向かおうとした。





「あっけにとられた老人が


 『受け取りは?』と聞くと、


 『必要ありません。番号を控えてありますので』


 と言った。」



(Ⅱヨーロッパ人々 10章 マーチャント・バンクの世界)


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