■経営科学とは分析の道具■~問題に対する洞察~





経営科学について触れてきたが、最後にドラッカーは、
マネジャーの経営科学に対する役割について触れている。

そもそも経営科学とは分析の道具であるので、
その使用者であるマネジャーは、その道具がよくできてさえいれば、
道具の仕組みなど知る必要はないし、かえって知ってはならないとする。

しかし、マネジャーは、経営科学とは何であり、何をなしうるかは
理解しておかなければならない。

そのためには、経営科学に対して次の四つのことを要求しなければ
ならないとする。

◆仮定を検証することができること
◆正しい問題を明らかにすること
◆答えではなく替案を示すこと
◆問題に対する公式ではなく理解に焦点を合わせること



 「経営科学の目的は、あくまでも診断を助けることにある。

 経営科学は、万能薬でないことはもちろん、処方箋でもない。

 それは、問題に対する洞察でなければならない。」

~P.F.ドラッカー「マネジメント」
(6章 マネジメントの技能  30 経営科学)






   

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