■19世紀の間違い■~社会によって規定される存在~
おはようございます。
今朝も快晴の川崎です。
5月には異例の暑さ、
お気を付け下さい。
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∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬
19世紀においては、
「社会はいかにして可能か」
というまったく質の異なる問いが
中心となった。
この問いを提起したのが
ルソー、ヘーゲル等の古典派経済学者だった。
だがそのような問いは、
どのようなかたちで提起しようとも、
「社会なくして人間の実存は不可能である」
との答えしか導きだせない。
進歩万能の時代のために、
ルソーがこの答えを定式化した。
すなわち、いかなるかたちで
人間の実存がありうるにせよ、
またいかなる自由、権利、義務を
人間がもちうるにせよ、
さらにはいかなる意味が
人間の人生にあるにせよ、
すべては社会の存続にとって
客観的に必要とされるものによって
決められる。
「言いかえるならば、
個々の人間は自律的な存在ではない。
社会によって規定される存在である。
個々の人間が自由でありうるのは、
社会にとってどうでもよい問題についてだけである。」
~『イノベーターの条件』
(付章 もう一人のキルケゴールー人間の実存はいかにして可能か)
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