■実存が可能となるとき■~二次元における同時的実存~
おはようございます。 5月最終日、関東地方は 雷雨の予報も出ています。 お気を付け下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 個々の人間の実存が 可能となるのは、 精神における実存と 社会における実存という 二つの次元における 同時的実存としてのみである。 聖アウグスティヌスは、 時間は永遠のなかにあり、 永遠によって創造され、 永遠のなかで停止すると言った。 これに対しキルケゴールは、 時間と永遠は異なる次元にあって、 しかも相容れない 対立する関係にあると認識した。 彼は、このことを 論理と内省だけでなく 19世紀の現実から認識した。 個々の人間の実存が、 永遠における実存と 時間における実存との緊張状態でのみ 可能であるということは、 人間の実存は、 それが不可能なときにのみ 可能になるということである。 「 一方の次元における 実存のために必要なものが、 他方の次元における 実存のためには禁じられる。」 ~『イノベーターの条件』 (付章 もう一人のキルケゴールー人間の実存はいかにして可能か)