■研究開発の場でのマネジメント■~大幅に違った手法が必要~

おはようございます。

断続的に強い雨が降り始めました。
台風19号が今夕関東、東海に上陸予報。
電車は既にストップ、スーパーも早々と店じまい、
こんな状況は初めてですね。

皆さん十分な警戒が必要です、お気を付け下さい。

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∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬



ドラッカーは、
今回の一連の講義をしようと思い立ったのは、
今からおよそ一年半前に受けた
こんな電話がきっかけだ、
と話し始める。


ある日電話を取ると、
受話器の向こうから
「先生は私のことをご存じないと思いますが、
私は、先生が研究開発の分野での
マネジメントについて
たくさんの業績を上げてこられたことを
よく承知しています」
という言葉が聞こえてきた。


そこでドラッカーは、
「そうです、私はその分野でのマネジメントで、
ほかの人たちよりも、
たくさんの間違いを
繰り返してきたのではないかと思っています。
だから、専門家と言っていられるのでしょう」
と答えた。


すると電話の相手からは、
こんな問いかけが返ってきた。
「三か月前、私は生化学者の立場から、
世界最大級の調査研究所のディレクターに
転身しました。
それから三か月間かけて、
何が私の仕事なのかを勉強してきました。
そこで、ぜひ先生にお答えをいただきたいのです。
先生は、研究開発の場で
マネジメントが可能だとお考えでしょうか」。


それに対して「どうしてもその質問をなさりたいのなら、
もう一度元の生化学者の立場に復帰なさればよろしいのでは」
ということばが喉まで出かかったが、
そのセリフを飲み込んで、
こう答えたとする。



「『答えは、イエス。しかし......。です。

 そのマネジメントはできます。

 ただし、それは研究開発以外のものを対象にするときの、

 いわば一般的な方法に頼っていてはできません。

 それとは大幅に違った手法が必要です』

 この電話のあと、私は、

 この問題の解決に取り組んでいる優秀な人たちを

 長年観察する過程を通じて学んだことを、

 そろそろまとめ上げるときが来た、

 と思い始めました。」


~P.F.ドラッカー
「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」
(1980年代 ■知識の講義Ⅱ)





































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