■五人兄弟で唯一の生き残り■~同志たちの犠牲~

 おはようございます。


夜明け間際の薄明りの川崎、

寒い朝です。


日中はぐっと気温が上がり、

上着も要らない位に温かくなりそうです。


火曜日、今日も一日健やかにお過ごし下さい。


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∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬




トラウン伯爵は、

ドラッカーのお母さんの姉さんである

グレタ伯母さんの連れ合いの、

ハンス伯父さんには兄弟が三人いたが、

そのうち二人は、

従兄のアルニムと一緒に、

イタリアのチロルに埋められている、

とする。



そして、ハンス伯父さんの

もう一人の弟のエルンストは、

ロシアで地雷にやられて、

今ではイエズス会の修道院で皿を洗っているが、

元々は電気通信の天才だった

と続ける。



伯爵自身は

五人兄弟で唯一人生き残っているが、

本人よりはるかにできた

四人の全員が戦死した。



さらに、伯爵の妻の兄弟たちも皆死んでしまい、

伯爵の母のイギリスの実家は

大勢の従兄弟のいる大家族だったが、

生き残っているのは四、五人だけだ、

とする。





「私は、オーストリアが戦争に負けて共和制になり、


 社会主義政権が誕生したとき、


 文部大臣のポストを提示された。


 それは、ずっと自分が望み、


 準備してきたものだった。


 でも受ける気にはなれなかった。


 友達であり同志でもあった人たちの犠牲のうえに、


 大臣になる気にはなれなかった」


~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」

(Ⅰ 失われた世界 5章トラウン伯爵と舞台女優マリア・ミュラーの物語)

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