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■知識の現実■~あきれるほど簡単である。~

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おはようございます。 小雨の降る川崎、静かな週末の朝です。 ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、知識が事業であるとする。 この分析から五つの基本的なことが分かる。 ①事業に特有の知識についての意味ある定義は、あきれるほど簡単である。 ②しかし知識の分析には、訓練を必要とする。 ③知識は滅しやすい。常に再確認、再学習、再訓練の必要がある。 ④あらゆる知識がやがては間違った知識となる。あるいは単に陳腐化する。 ⑤いかなる企業も、多くの知識において同時に卓越することはできない。 「わが社に特有の知識は何かという問いほど、  マネジメントをして自らを客観的、  徹底的かつ前向きに見つめさせるものはない。  この問いに対する答えほど重要なものはない。」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第7章 知識が事業である)     

■わが社が得意とするものは何か■~顧客の答えを知る。~

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おはようございます。 雲の多い川崎の朝です。 東電福島原発の汚染水問題で、またぞろ新たな不手際が発生した。 傾斜地に複数の貯水タンクを設置し、全てのタンクを満杯状態にしたら 一番低い位置にあるタンクからこぼれ落ちたとのこと。 傾斜地にあるにも拘らず、水位計は一番高みにあるタンクにのみ設置していた。 起こって当たり前のことだろう。 起こってはならないことが、予想できるにも拘らず起こってしまっているこの状態でもまだ政府は「アンダーコントロール」という。 徹底管理をすると世界に宣言した政府、どういう神経なのか? メディアや野党の追及姿勢もよく見えない。 どいつもこいつも。 ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、顧客が事業であるとした。 続いて、知識が事業であるとする。 知識分析である。 この知識分析の最善の方法は、自社が成功してきたものと失敗してきたものを調べることとする。 ▲得意なものの分析 自社と同様なマネジメントを行っており、同程度の能力をもつ競争相手はうまくできなかったが、 自社は苦労なく普通にできたものは何かを問う。 ▲不得手なものの分析 他社は普通にできているのに、自社がうまくできなかったものは何かを問う。 「顧客が常に答えを知っているわけではない。  しかし、いかにとりとめのない答えであったとしても、  どこに正しい答えを見つけるべきかは明らかになる。」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第7章 知識が事業である)     

■卓越した知識■~技術は数ある知識の一つにすぎない~

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おはようございます。 昨日は高知県“関東海援隊”のボランティアで、 ”高知家の唄”のプロモーション撮影に参加しました。 普段の仕事とは異なる別世界に触れ刺激的でした。 一緒に呑もうよ~♪ ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、顧客が事業であるとした。 続いて、知識が事業であるとする。 知識社会においては、知識こそが事業の根本となる。 普通では勝てない。 卓越してこそ他企業との差別化を図り市場での生存を保障してくれる。 「わが社に特有の知識は何か」を問うことが重要である。 そして、知識の陳腐化は早い。、常に新たな適切な知識を学んで進化し続けなければならない。 「知識は、本の中にはない。本の中にあるものは情報である。  知識とはそれらの情報を仕事や成果に結びつける能力である。」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第7章 知識が事業である)     

■不合理を合理的に見る■~高いツケを払わされることになる。~

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おはようございます。 生憎の雨模様の川崎の朝です。 ところによって雷雨の恐れもあるとのこと、お気を付け下さいね。 今日は高知県“関東海援隊”のボランティアがあります、頑張って楽しもう。 ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 予期せぬものを知るための九つの問い  その⑨顧客の現実  顧客は自らの現実に基づいて、不合理に見えるものを合理的なものとして見る。  このことこそ、企業が市場に焦点を合わせた行動をとるためのマーケティング分析であり、  単なるリサーチを超えたアプローチである。  この分析はまづ、第一に事業全体を見る。  そして次に、顧客の購入、満足、価値、購買、消費、合理性を見ようとするものである。 【CASE】医薬品産業の例    医師の合理性:薬学や生化学が医師の能力を超えているので、ブランドに依存することは合理的           また、薬代は医療保険があるため、医師が気にしないことも合理的    患者の合理性:医師が調剤したものを気にせずに受け入れることは合理的    医薬品メーカー:前者の合理性を利用して自己の利益を高くしている。  医薬品メーカーは、このような顧客の現実を理解した上で、最終消費者の利益を図ることが責務である。 「不合理に見えるものを  合理的なものとしている顧客の現実を見ることこそ、  事業を市場や顧客の観点から見るための  有効なアプローチである。」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第6章 顧客が事業である)     

■顧客の現実を知る■~完全に不合理に見える行動は何か。~

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おはようございます。 今日から10月、早いもので、今年もあと3月、みょうな切迫感を感じる。 AEONが販売した弁当などの国産表示ご飯に、中国産米が混入していたことが明らかになった。 納入業者のコスト削減のための確信的な詐欺行為だ。 加工品の出元は消費者には分らない。 このご飯が消費者に届くまでには、原料提供会社、加工会社、納入業者、AEONなどが存在する。 どこもこれを見抜けなかった。 このバリューチェーン全体が不信を買う。 ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 予期せぬものを知るための九つの問い  その⑨顧客の現実  九つの問いの最後。  「完全に不合理に見える顧客の行動は何か。したがって、顧客の現実であって、わが社に見えないものは何か」 企業が自らの思惑と違う行動を顧客が行う場合、その行動はなにか? この行動は、まぎれもなく顧客にとっての現実であり必要な行動だ。 そのことを企業には見えていないから、企業にとっての”不合理”となるのだ。 【CASE】消費財メーカーと小売業者の例   大手の小売業者は、メーカーブランドの販売に成功すればするほど自らのブランドでそれを販売したがる。   メーカーは、これを小売店が目前の利益を重視する近視眼的な考えであると考える。   しかし、小売業者は、自ブランドでは、利幅は大きくとも、在庫のコストや売れ残りに伴うコストに食われてしまうことも知っている。   メーカーはそのことについても不合理と考える。   しかし小売店にとって、メーカーの全国ブランドに全面依存することに伴うリスクを恐れているのであって、それは完全に合理的な戦略なのである。   これが、小売店にとっての現実なのだ。   したがってメーカーは、OEM提供等でそれに適応したほうがよい。 「一見不合理に見える顧客の行動を理解するには、  マーケティング的なものの見方が必要である。  供給者たる者は、自らの論理ではなく  市場の論理に従って行動しなければならない。」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第6章 顧客が事業である)     

■自社の競争相手は誰か?■~試みてもいない機会はどこにあるか~

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おはようございます。 秋深まる、と思われる朝晩の冷え込み。 福島第一原発の汚染水処理装置ALPS。 先日安倍首相が訪問し対策の有効ツールとしてPRし、 やっと再稼働したところだが、また不具合で停止した。 その原因は作業で使用した具材の装置内への置き忘れだった。 政府が全面的に取り組むと宣言した矢先の出来事、なんともあいた口がふさがらない。 そもそもの目的の重さを理解し、緻密な配慮の必要な作業であることを 前提としたマネジメントが存在していない。 ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 予期せぬものを知るための九つの問い  その⑧潜在機会  次の問いは論理的に出てくる。  「わが社は、誰の競争相手にまだなっていないか。   わが社の事業の一部と考えていないために、   わが社には見えていず、試みてもいない機会はどこにあるか」  ●自社の事業が提供している顧客満足を生み出す可能性のある企業はどこにいるのか?  ●自社の事業が生み出せるはずなのに、事業対象としていないたみに見過ごしている市場機会は、どこにいるのか? 「わが社は、誰の競争相手にまだなっていないか。  わが社の事業の一部と考えていないために、  わが社には見えていず、試みてもいない機会はどこにあるか」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第6章 顧客が事業である)     

■潜在的な競争相手■~競合になっていない者は誰か。~

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おはようございます。 秋日和が続きます。 気持ちがいい空気です、寒さももうそこまでか。 ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 予期せぬものを知るための九つの問い  その⑦潜在的な競争相手  次の問いは、「競争相手になっていない者は誰か。それはなぜか」である。  ノンカスタマーではなく、ノンコンペティターを問うている。 ”業界”というものがあるが、これは、現在会員になっている企業の集まりであるが、 当事者からは自然法則のように不変に見える。 しかし、そこにまったくの新規参入者が次から次へと、強力な競争相手として現れる。 すると直ちに、強固に見えた産業構造が分解し、新しい産業構造ができ、 再び不変のものと考えられるようになる。 【CASE】  ・印刷機メーカーがコピー機メーカの例:印刷業者の伝統的な仕事の多くが彼らの顧客たち自身の手によってコピー機で行われるようになったことで初めて気づいた。  ・肥料メーカーと石油会社の例:石油会社は、肥料にとって最も重要な原料であるアンモニアを天然ガスの副産物として産出し、また大量の流通網をもっていた。                      なので、石油会社そのものが肥料産業に進出しない理由は何もないことが明らかになったはずであるが気づかなかった。 「まったくの新規参入者が次から次へと、  強力な競争相手となって現れてくる。  顧客のニーズを満足させるうえでの競争相手となる。  すると直ちに、昨日まではあれほど強固に見えた産業構造が分解する。」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第6章 顧客が事業である)