■組織の頭脳に栄養を与える■~ボトルネックはボトルのトップにある。~
トップマネジメントの仕事と組織に関し、
ドイツ銀行の3つの教訓を示した。
次に、トップマネジメントの組織化についてその必要性を説く。
組織の中に存在する情報や、それを伝える報告、説明、会議等は、
そのほとんどが、現業のマネジャーのためにある。
そして、トップマネジメントが入手する情報もどう程度のものでしかない。
しかしトッブマネジメントには、現業のマネジャーとは異なる
独自の課題がありニーズがある。
トッブマネジメントは、現在ではなく将来、部分ではなく全体に関わりを持つ存在である。
「われわれの事業は何か、何であるべきか」を常に問わなければならない存在である。
その問いに答えるには、現在の目標、組織、課題、情報とは異なる視角から事業を眺めなければならない。
そのために、トッブマネジメントにたいして、思考、刺激、疑問、知識、情報を提供すべき機関が必要なのだ。
ドラッカーは次のとおり表現する。
”いったい誰が組織の頭脳に栄養を与えるのか。
誰がトップマネジメントにサービスを提供するのか。”
組織の業績はトップマネジメントにかかっており、ボトルネックのごとくボトルのトップにあるのだ。
だからこそ、トップマネジメントの仕事には、組織化が必要となるのだ。
「いかなる組織といえども、その業績はトップマネジメントにかかっている。
結局のところ、ボトルネックはボトルのトップにある。
組織内のあらゆる仕事のなかで、もっとも組織化することが難しいのが、
トップマネジメントの仕事である。
しかしそれは、もっとも組織することの必要な仕事である。」
~P.F.ドラッカー「マネジメント」
(Part3 マネジメントの戦略 36 ドイツ銀行物語)
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