■真に永続的な特徴■~事業の性格を変える~




企業は自らに適切な規模を知らなければならない。

そして、ドラッカーは、組織の規模が不適切であることが判明した際に
取り組むべき三つの戦略を示す。

第一の戦略、
■事業の性格を変える

まずドラッカーは、不適切な規模の組織は、必要なニッチを持たない企業であり、
何らかの特徴を身につけることが必要であるとする。

しかし、この戦略には失敗する危険だけでなく、成功しても何も変わらない
危険があると続ける。

例えば、中小企業が、規模に適した革新的な商品を開発し、市場を創造し、
成功し利益をあげる。
勝利である。

しかし、この商品が、大企業の持つ設計・技術能力、生産設備、チャネルに
適していた場合には、この勝利は消え去る。

結果として、大企業のために新市場を開拓したことになり、その市場の中でまたもや
自らが不適切な規模であることを思い知らされることになる。


「事業の質的な変化を検討するうえで必要なことは、

 『成功の見込みはどのくらいか』を問うことであり、

 『成功は答えになるか、事態を悪化させるだけか、

 真に永続的な特徴を与えてくれるか』を問うことである。」


~P.F.ドラッカー「マネジメント」

(第9章 マネジメントの戦略 40 規模のマネジメント)




   

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