■規模と複雑さ■~表面積と容積に関する法則~
本日から、「第9章 マネジメントの戦略」に入る。
ここでは、組織構造の戦略について触れている。
物体の表面積は直径の二乗倍、容積は三乗倍の割合で増加する。
ドラッカーは、組織の場合も、容積は表面積をはるかに上回って増加し、
重量もそれを支える構造を上回って増加するとする。
何を言いたいのか?
例えば、2人で構成する組織では2人のコミュニケーションつまり
1本のコミュニケーションルートがあればいいが、
3人になると3本、4人になると6本必要となる。
このように、人数が増える以上に関係が複雑になる。
規模は複雑さを左右し、複雑さもまた規模を左右する。
また、規模は戦略に影響を及ぼし、戦略も規模に影響を及ぼす。
小さな組織は、小さいだけでなく単純であり、反応が早く機敏で、
資源を重点的に投入できる。
また大きな組織は、小さな組織にはできないことができる。
組織は大きければいいというわけではなく、使命や目的、強みに応じた
適切な規模があることをまず知らなければならない。
「組織には、それ以下では存続できないという
最小規模の限界が産業別、市場別にある。
逆に、それを超えると、いかにマネジメントしようとも
繁栄を続けられなくなるという最大規模の限度がある。」
~P.F.ドラッカー「マネジメント」
(第9章 マネジメントの戦略 40 規模のマネジメント)
コメント