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■成果を左右する結合■~おもちゃのレゴの世界~

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おはようございます。 暖かな川崎の朝です。 ソフトバンクが、いよいよ電力小売事業に参入する。 311直後から、再生エネルギーに意欲を示していた孫さんだが、 ここまで漕ぎつけるには様々な困難があっただろう。 原発村を中心に、否定的な意見も多くあったが、 3年でここまで来たというこのスピード感はさすがだ。 通信事業の改革を成し遂げた孫さん、 電力改革も大いに期待したい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 企業の成果を左右するものは、結合であり、 組み合わせ自在のおもちゃのレゴの世界である。 そもそも企業とは、人、モノ、カネ、知識の 組み合わせである。 レゴの一つひとつ以上に組み合わせは複雑で それぞれ異なる意味を持っている。 おもちゃのレゴのワンピースにしても、 全体を形成する一部としての意味を持っており、 単なるプラスチックの断片ではない。 企業においては、工場や倉庫、事務所ではなく、 そこで働く人々に意味がある。 レゴの世界では、パーツのすべてが組み合わされ、 引き離され、組み直されていく。 企業においても生産、流通、技術、サービスのいずれも、 他社のものと組み合わされてこそ 大きな成果につなげることができる。 「組織の内部において、  われわれは人の弱みを意昧のないものとし、  人の強みを結合させる。  同じように社会において、  われわれは企業の強みを結合させ、  一社では不可能な価値あるものを顧客に提供しなければならない。」 ~『P.F.ドラッカー 理想企業を求めて』(第1章 組み合わせ自在の世界)

■フラット化する世界■~組み合わせ自在の世界~

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おはようございます。 労働派遣法の改正骨子が固まった。 労働法であるから、労働者保護の観点がベースにあるが、 企業は派遣業務を3年という制約なしにアウトソースできることとなる。 企業は自らの専門分野に注力し、その他の業務をアウトソース可能となる。 派遣元企業、派遣先企業ともに、 ドラッカーの言う”組み合わせ自在”の戦略が問われることとなるんでしょう。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ マネジメントにとって世の中はフラットになったか? フラットに見えるのは、工業的な観点から見たときであり、 コストを下げたいのであれば、世界中どこに立地してもよい。 だが知識の観点から見るとフラットではない。 知識化のもとでは、場所と時間だけを 考えればよいわけではない。 企業の成果を左右するものは、 個々の企業の持つ強みと弱みの組み合わせ、 つまりコラボレーションである。 「フラットであることがチャンスである者にとっては、  世界はフラットだ。  しかしチャンスにしてしまえば、  もうそこはフラットではない。」 ~『P.F.ドラッカー 理想企業を求めて』(第1章 組み合わせ自在の世界)

■知識の力■~今日世界で起こっていること~

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おはようございます。 快晴の川崎の朝です。 インフルエンザが急拡大している。 会社のメンバーの中にも、数人が感染した。 自らの予防にはマスク着用、手洗い、うがいの励行。 そして、風邪気味と思われる人も、マスクを着用し、 クシャミ咳エチケットを守りましょうね。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、第二次大戦は、軍事力ではなく アメリカの工業生産力による勝利だとした。 そしていまは、この工業中心の経済から 知識中心の経済に移行しつつあるとする。 この知識はその獲得の仕方、解釈能力、 結合方法等が重要となる。 例えば、製薬業にとっては、有機無機の化学を超えて ナノテクやソフトウェアの知識を獲得し、処理することが必要になる。 情報は無限なので、制約となるものは、それを処理し解釈する能力だけである。 無限の情報の中から、有効な情報を見極め活用するためには、 知識労働者の生産性が問題になる。 そして、その知識は専門化されて、より有効なものとなるが、 それは”専門分化”ではなく、続合化されたものでなければならない。 ドラッカーは、それを行うことが、マネジメントの取り組むべきことだとした。 「いまわれわれは、工業中心の経済から  知識中心の経済に移行しつつある。  ビジネスだけでなく社会そのものが  急激に変わりつつある。」 ~『P.F.ドラッカー 理想企業を求めて』(第1章 組み合わせ自在の世界)

■NPOもコラボレーションの時代■~プテロダクティルス(翼竜)の運命~

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おはようございます。 雲の多い川崎の朝です。 1月もあっというまに過ぎます。 インフルエンザ、ノロが広がっています、ご注意を!! ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 企業の外部にも内部にも境界がなくなった。 そして、これはNPOについてもいえる。 多発性硬化症(MS)の治療法に取り組むNPOミエリン・リペア財団では、 研究活動において二つの問題に挑戦していた。 一つが、論文発表前の複数の大学の研究者間のコラボレーション。 もう一つが、研究の全段階における患者とのコラボレーション。 そしてさらに、患者自身を含めた三者会議まで開いていた。 このコラボレーションの目的は、世界中の患者のために、 神経繊維を覆うミエリンなる物質の損傷を修復する方法を 一日でも早く見つけることだった。 こうして大企業やNPOが、 組織と顧客、諸々の関係者、潜在的競争相手との コラボレーションのあり方を変えつつある。 そしてこのコラボレーションの要点は ”何かを手に入れるには、何かを捨てなければならない”である。 「今日の転換期にあっては、  組織そのものの再定義が必要だ。  さもなければ、  プテロダクティルス(翼竜)の運命を辿ることになる。」 ~『P.F.ドラッカー 理想企業を求めて』(第1章 組み合わせ自在の世界)

■境界の消失■~孤立は組織にとって死を意味する。~

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おはようございます。 快晴の川崎の朝です。 都知事選の報道が盛んだ。 特に細川さんの参戦に関する、マスコミの世論作りが目につく。 国政と都政は違うとか、 反原発の主張はポピュラリズムで姑息だ等々。。。 マスコミをはじめとした一方通行のコミュニケーションには、 間違いなくノイズが入ることを忘れてはならない。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 五つの変化 ⑤境界の消失 店内での販売方法について熟知している量販店は、 物流に関してはそうでもない。 なので、物流部門を宅配便会社に任せた。 また、直接の競争相手と組むことさえ行われる。 石油販売会社は、原油確保を果たすために、 同業他社と海外の油田に共同投資した。 「かつては組織の一体性を意味した独立が、  孤立を意味するようになった。  しかもいまや、孤立は組織にとって死を意味する。」 ~『P.F.ドラッカー 理想企業を求めて』(第1章 組み合わせ自在の世界)

■買い手が主導権を握った。■~財サービスの受け手~

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おはようございます。 雲が多い、薄日の差す川崎の朝です。 昨晩は、子供たちと虎ノ門で呑んだ。 昔勤務し、夜になると走り回ったところ。 一人で飲むのも良い、仲間で飲むのも良い、 だけど、家族で飲むのは良い。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 五つの変化 ④買い手への主導権のシフト 買い手は、単に商品やサービスの購入者ではない。 サッポロビールは、SNSを通じて消費者とタッグを組む「コラボレーション」により「百人・ビールラボ」を製造販売し完売した。 ジーンズメーカーと尾道市民が一緒になって、本物のユーズドジーンズを作るという試みもある。 ジーンズメーカーがデニムを、市民約260人に2本ずつ配布し、実際に着用⇒回収して洗う⇒着用を繰り返し、 本当にはき古したデニムを生み出そういうもの。 消費者は、自らのニーズを企業に頼らなくとも満たす手段を手にしている。 「買い手が主導権を握った。  これほどまでに買い手がはっきりと主導権を握ったのは、  はじめてのことである。  ヘンリー・フォードもトーマス・ワトソンも  仰天するにちがいない。」 ~『P.F.ドラッカー 理想企業を求めて』(第1章 組み合わせ自在の世界)

■人口構造が変化した。■~余暇、健康、教育~

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おはようございます。 薄明かりの川崎の朝、冷え込んでいるが、 日中は3月並の気温に上昇するとのこと、 心地いい花金になりそうですね。 東京都知事選、選挙戦の火ぶたが切られた。 主なテーマは、原発、五輪、生活の安心、地震災害対策など。 都政であっても国政への影響力を持つ首都圏東京線選挙。 有権者は、知名度に頼る人気投票だけは避けましょう。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 五つの変化 ③人口構造の変化 人口構造が変化した。 どのように? 高齢者、知識労働者、女性就業者の増加である。 この変化により、企業と消費者、企業と働く人の関係が変化した。 これらの消費者のニーズのメインは、サービスと自己実現であり、 産業分野では、余暇、健康、教育関連の成長が著しい。 アメリカではGNPの三分の一を医療と教育が占めている。 「社会、市場、雇用の場のいずれもが、  新しい種類の欲求をもつ  新しい種類の人たちによって占拠された。」 ~『P.F.ドラッカー 理想企業を求めて』(第1章 組み合わせ自在の世界)

■距離がなくなった。■~無名の者が大ブランドを蹴落とす~

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マー君ヤンキースに決まり。 163億円、見合う成果とはどれほどなんでしょう。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 五つの変化 その②距離の消失 距離がなくなった。 誰にとっての距離か? 企業と顧客双方である。 企業はインターネットで世界中の顧客が探せる。 顧客も同様に、自分の満足する物を、インターネットを通じて 世界中の企業や個人から買えるようになった。 グローバル化した市場において企業は、 インターネットや情報の有効活用により 規模やブランドを超えた成果を生み出すことができるようになった。 「庭で穴を掘っている子供が『お母さん、これで中国まで行ける?』  と聞いている漫画があった。  今日では同じ11歳の子供が、インターネットで  広州の子供とゲームを行い、  13歳になる姉はネットでスリランカ製のフリースを注文している。」 ~『P.F.ドラッカー 理想企業を求めて』(第1章 組み合わせ自在の世界)

■情報の急増■~情報がビジネスのスピードを高めた。~

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おはようございます。 未明の川崎、深夜に雪が舞ったとのことですが、 残雪は見られないです。 インフルエンザ感染がピークに向かっている、 移さないためにも、移されないためにも お互いにマスク、手洗い励行ですね。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 五つの変化 その①情報の急増 情報の急増により、次の二点においてビジネススピードを加速させた。 ・インターネットの普及  距離にかかわりなく、情報が瞬時に手に入るようになった。 ・グローバル化  時差にかかわりなく意思決定を行わなければならなくなった。 長い問、情報を入手すること自体に意味があった。 しかし今日情報は、パソコンー台で誰でもどこでも あらゆる情報を瞬時に入手できるので、 情報そのものに意味はなく、何が重要な情報かを いかに選別し、解釈し、活用するかが重要になってきた。 「今日では、パソコンー台であらゆる情報を  瞬時に手に入れることができる。  そのため情報そのものではなく、  情報の選別、解釈、活用が力の源泉となった。」 ~『P.F.ドラッカー 理想企業を求めて』(第1章 組み合わせ自在の世界)

■五つの分野での変化■~静かな革命~

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おはようございます。 昨日は大寒、暦どおりの寒さでしたね。 今日は幾分気温が上がるとのことですが、 夜は雪の可能性もあるとのこと、雨具の用意を。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、第二次大戦から1990年代初めまでは、 経営環境の変化はゆっくりしたが、 その後突然、五つの分野で静かに革命が起こったとする。 ①情報の急増 ②距離の消失 ③人口構造の変化 ④買い手への主導権のシフト ⑤境界の消失 「企業が前提としているものが、  現実に合わなくなった。」 ~『P.F.ドラッカー 理想企業を求めて』(第1章 組み合わせ自在の世界)

■すでに起こった未来■~あらゆる景色が一変する~

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おはようございます。 未明の川崎、今日は大寒、冷え込んでいます。 沖縄名護市長選、現職の稲嶺さんが当選した。 県内移設反対を掲げた選挙戦であり、 市民は辺野古移設にノーをを示した。 沖縄県や国の意向に反し、住民が自ら受け入れを 拒否したこととなり、これは重たい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、すでに起こったことの帰結を見ることによって、 不思議なほど正確に未来像を描いた。 そのいくつかの例は次のとおり。 ●1927年:少年時代、最大の脅威は何かと聞かれて「ヒトラー」と答えた。 ●1942年:第二作『産業人の未来』において、組織が大きな意味をもつようになると書いた。 ●1954年:「戦略」を書名に使おうとしたとき、軍事用語は経営書の読者には受け入れられないだろうと編集者は言ったが、 今マネジメントの最大のテーマが経営戦略になった。 ●1985年:「ペルリンの壁は崩壊する」と言い、実際に実現した際、 ドラッカーは笑いながら「これほどすぐとは思わ なかった」と言った。 ●1986年:ソ連が崩壊すると予言し、実現した際には、「これからはソ連の資源と経済に注意せよ」と言った。 ●1992年:「もはや西洋史も西洋文化もない。世界史と世界文化があるだけである」と言った。 ●1999年:インターネットについて、「重要なのは、情報が人手しやすくなったことではない。 あらゆる景色が一変するということである」と言った。 「ドラッカーは時代を越えて生きる。  彼は予言者として見られることを拒否した。  しかし、すでに起こったことの帰結を見ることによって、  不思議なほど正確に未来像を描いた。」 ~『P.F.ドラッカー 理想企業を求めて』(序章 何のためのマネジメントか)

■明日を作るための自動車■~アウトサイド・インの視点~

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おはようございます。 今日は快晴ですね。 凛としたさわやかな空気が気持ちがいい。 厚着をして散歩するにはいい天気です。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 著者イーダスハイムは、本書の目的と構成を次のとおり示す。 ●目的 ドラッカーと著者は、様々な経営課題に悩むCEO、 MBA、経営幹部候補生、ミドルマネジメント、 副社長、CFO達のために本書を書いたとする。 彼らは、ベストを尽くしたいという気持ちを持ち、 長期的な視野を欠いて目前の利益をはかることに疑問を持ち、 自らのキャリアを価値あるものにしようとする人たちである。 ●本書の構成 明日を作るための自動車に例えた上で、外の世界を見ることから始めた。 第1章:経営環境とビジネスチャンスをもたらした革命的な変化の描写 第2章:自動車のハンドルに相当するものとして顧客を扱う。     顧客からの視点、アウトサイド・インで見る。 第3章、第4章、第5章:自動車のタイヤに相当するものとして、     イノペーション、コラボレーション、人を扱う。 第6章:自動車のシャーシに相当するものとして、意思決定メカニズム、規律、価値観を扱う。 最終章:CEOの役割 「明日をつくるための第一歩は、  地図を描くことである。  それは不断に更新すべき攻撃用の地形図である。」 ~『P.F.ドラッカー 理想企業を求めて』(序章 何のためのマネジメントか)

■より良き明日のために■~理念と能力と決意~

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おはようございます。 薄曇りの川崎の朝、今朝も冷えますね。 東京都知事選候補者が、泡沫候補含め概ね出揃った。 世論調査、新聞論調も各社の色彩が出ている。 毎日、朝日は細川さん寄り、読売、産経、日経は細川さん否定的。 有権者は自分自身の目と耳で選択する必要がありますね。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 著者イーダスハイムは、ドラッカーの信念である、 ”マネジメントとは、理想企業を求めて、今日を良き日に、 明日をさらに良き日にするためのものである” をテーマにして本書を書いたとする。 ドラッカーは、1930年代のヨーロッパ大恐慌や、 ヒトラーによる文明の崩壊を目にし、 成果をあげることのできる経済的な機関が存在しなかったことが、 人を孤立させ、破壊への道をとらせたとした。 そして、今日のグローバル経済にあっては、 経済システムの脆弱性と相互依存性の失敗がもたらす リスクに対するドラッカーの危惧は、 さらに重大な意味をもつ。 なので、マネジメントはドラッカーがいうように、 より良き明日のために責務を果たさなければならない。 「世界を動かすものは、理念と能力と決意である。  変化をマネジメントすべきは、  他ならぬわれわれである」 ~『P.F.ドラッカー 理想企業を求めて』(序章 何のためのマネジメントか)

■なされるべきことを知る■~尋ね、耳を傾けること~

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こんばんは 寒い一日でしたね。 東京も初零下、明日は零度は上回るとのことです。 暖かくしてお休みください。 おやすみなさい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ この混迷の時代、なされるべきことはなにか? リーダーが混迷する原因には大きく二つある。 一つはやるべきこととやりたいことの分別ができない。 もう一つは複雑なコミュニケーションへの対応が難しいこと。 ドラッカーは、この対応方法について、二つを教えてくれた。 一つは尋ねることであり、もう一つは耳を傾けることだった。 「どうしてこれほど多くのリーダーが挫折するのか。  原因は二つある。  第一に、なされるべきことではなく、なしたいことを考えるからだ。  そして第二に、コミュニケーション、  すなわち理解しあうには膨大な時間と努力が必要だからだ」 ~『P.F.ドラッカー 理想企業を求めて』(序章 何のためのマネジメントか)

■知識労働者がもたらすもの■~組織が彼らを必要とする。~

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おはようございます。 未明の川崎、寒い朝です。 今日は初雪となるのか。 東京都知事選に細川元首相が立候補表明した。 小泉さんとタッグを組んで 「原発は国の存亡に関わる問題」、 原発ゼロをめざすとする。 http://mainichi.jp/select/news/20140114k0000e010180000c.html ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 組織はそこに働く知識労働者の成果によって成り立つ。 知識労働者についてドラッカーは、 「いまでは彼らが組織を必要とする以上に、 組織が彼らを必要とする。力関係が逆転した」といった。 知識は個人の頭にある個人の所有物であり、 その知識は別の組織でも活用できる。 なので、従業員は組織に対して、 絶対的な忠誠心をいつまでも持っていると考えてはならない。 組織は、毎日従業員の忠誠を獲得していかなければならない。 そのためには、リーダーは、組織としてなされるべきことは何かを考え、 それが何であるかを全員に理解させる必要がある。 「リーダーの地位にある者にとって重要なことは、  なされるべきことは何かを考えることである。  そして、それが何であるかを全員に理解させることである」 ~『P.F.ドラッカー 理想企業を求めて』(序章 何のためのマネジメントか)

■理想企業の手引き■~ドラッカーは人の思考を刺激する~

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おはようございます。 未明の川崎、寒い朝です。 今日は全国的に震える一日になりそうですよ。 暖かくして、出勤しましょう。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ マネジメントにとって、いまは頭のおかしくなる時代である。 機会がどこにあるかがわからない上に、 機会を活かすための時間は極度に短くなり、失敗のリスクは大きくなった。 そして、未知の展開の中では、経験を生かすこともできない。 著者イーダスハイムは、 この時代を企業が生き抜くための、 新しい時代における理想企業の手引きを作る必要があるとした。 「ドラッカーの言葉は触媒だった。  機会を探求させた。  問いを投げかけ、ビジョンを描かせた。  先入観に挑戦させた。  直観させ、確信させた。  語りかけ、思考させ、適切な問いを提起させた。  こうして人の思考を刺激した。」 ~『P.F.ドラッカー 理想企業を求めて』(序章 何のためのマネジメントか)

■何かが根本的に変わった■~明日を受け入れるべく組織~

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おはようございます。 連休最終日も真っ青な空。 今日は成人の日、120万人が法律上の大人になる。 相変わらずのばか騒ぎが全国で見られる。 大人しくしなさい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 21世紀に入ってからはビジネスの何かが変だった。 それまで、機会とは、製品の改善、生産性の向上、 競争相手の買収、事業の多角化によって、 市場シェアをあげ利益をあげることを意味していた。 今マネジメントが直面しているものは、 この機会そのものが根本的に変化したことにある。 今日では、そもそも何が機会かがわからないだけではなく、 顧客自身も自分でも知らない欲求が存在することに驚く。 これらトレンドの変化を理解し、それらの変化を機会としている者がいない。 進行中の転換期の意味とマネジメントのあり方を明らかにする答えが必要だ。 「そこに市場があることは、誰かが製品を持ち込み、  誰かが『テレビが観られるその携帯電話がほしい』  というまでわからない。」 ~『P.F.ドラッカー 理想企業を求めて』(序章 何のためのマネジメントか)

■すぺてが逆さまの時代■~世界は複雑怪奇となった。~

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おはようございます。 連休二日目も真っ青な空。 冷えますね。 今日は産業技術大学で開かれるPMBOK勉強会で、 第5版対応の勉強をしてきます。 そろそろPMBOKガイド第5版の日本語版が発売される。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 著作者イーダスハイムの序章 1990年代、企業は、内部を点検し、顧客を調べ、事業を再構築し、 他の企業、他の産業から学べば成長が可能であった。 ところが、いまや事業の内容と方法を変えなければ競争力を失う時代となった。 解決策も一定の方式はなく、複雑怪奇な市場対応に経営者は リスクをとらなければならなくなった。 リスクは膨大だが、何もしないことは、 さらに大きな無為リスクを生み出すこととなる。 「当然の解決策など存在しなくなった。  経営者はリスクをとらなければならなくなった。  しかもリスクは膨大だった。  しかし無為でいることは、さらにリスクを大きくした。」 ~『P.F.ドラッカー 理想企業を求めて』(序章 何のためのマネジメントか)

■人の尊厳を中心に■~未来の可能性に賭け、個の可能性を追究~

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おはようございます。 上天気の朝を迎えた川崎です。 真っ青な空から、北極圏の寒気が 舞い降りて寒い朝です。 東京都知事選、細川さんが出馬を決めたらしい。 細川さんは、311以降原発のあり方を含めた 日本の文明のあり方について問題提起してきた。 東京都は東電原発の最大需要者であり、 脱原発の主張は、選挙の大きな論点となるだろう。 この原発を含めた、日本文明のあり方というテーマは 東京限りの問題ではない。 都知事選の結果は、自民一強状況の中で、 野党再編の動きを加速させることになり、 地方行政のみならず国政への大きなインパクトとなり得る。 首都東京の有権者は一つ大きな観点で、 都政選択する必要があるでしょう。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ P&G CEO A・G・ラフリーの言葉。 ドラッカーたらしめた五つのこと。 ●No5:人間重視 ドラッカーはマネジメントとは人についてのものとした。 「マネジメントとは、人の強みを発揮させ、弱みを意味なくさせることによって、成果をあげることである」 そして、マネジメントには人を自己実現させ、貢献させる責任がある。 ドラッカーは、自由な組織社会を標榜し、あらゆる思想的全体主義を批判した。 この経営思想の貢献に対して、アメリカ政府は最高の民間人勲章であるメダル・オブ・フリーダムを贈った。 「推薦の言葉」の最後をラフリーは 「ドラッカーこそが一流の人だった。未来の可能性に賭け、個の可能性を追究した。」と締める。 「組織はすべて、『一人ひとりの人間が、生計の資を得、  社会的な位置づけとコミュニティを得、  自己実現をはかるためのものである』。」 ~(「推薦の言葉」『P.F.ドラッカー 理想企業を求めて』)

■適切な問いの提起■~成果の発生地との架け橋~

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おはようございます。 未明の川崎、今日は今季一番の冷え込みが予想される。 今年初金、新年会での飲みすぎに注意を! 東京都知事選、細川元首相の出馬可能性が高まった。 年齢はさておき、自民、民主の合従連衡状況のなか、 新鮮味を感じる。 一撃を! ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ P&G CEO A・G・ラフリーの言葉。 ドラッカーたらしめた五つのこと。 ●本質をつかむ洞察 自らの企業が影響を受ける変化は何か? を問うことが大事なのではなく、 影響をチャンスにするために起こすべき変化は何か? を問うことが適切な問いである。 「変化をマネジメントする唯一の方法が、自ら変化を起こすことである」 ●責任の重視 組織のマネージャは、市場、顧客、競争相手の視点を組織内部に理解させることが責任であるとした。 「CEOはコストの発生源である組織の内部と、  成果の発生地である組織の外部との架け橋となるべき存在である。」 ~(「推薦の言葉」『P.F.ドラッカー 理想企業を求めて』)

■顧客と実践の重視■~永続的かつ実践的~

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おはようございます。 未明の川崎、昨夕からの恵みの雨が断続的に続く。 気温が下がれば、雪に向かうだろう。 東京都知事選の候補者の名前が小出しに出てくる。 後出しじゃんけん、合従連衡などお粗末な側面しか見えてこない。 きちっと政策を示し、有権者はそこを判断するという流れが必要だろう。 そんな中、細川元首相が小泉元首相と連携しながら、 反原発を前面に出し立候補するとの噂もある。 実現すると大きな流れとなるだろう。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーたらしめた五つの原則。 ①顧客重視 ドラッカーの最重要原則で、次の言葉で端的に言い表した。 「事業の目的は、顧客の創造であり、顧客への奉仕である」 P&Gは、顧客をボスと位置づけることにし、 顧客中心の戦略、イノベーション、リーダーシップを徹底的に叩き込んだ。 ②実践の重視 ドラッカーは、現実から遊離した理論や計画を衒学として徹底して嫌った。 「計画は、仕事に具体化しなければ意図にすぎない」 戦略は実行しなければ意味がないのだ。 しかしドラッカーは、実行一点張りではなく、”思考と選択”を重視した。 拙速ではだめ、よーく考えて、正しいことを実践しなければならない。 「『成果をあげる行動は熟慮によってもたらされる』といっていた。  ドラッカーの経営論では、思考と行動が相携えている。  彼の思考は永続的かつ実践的だった。」 ~『P.F.ドラッカー 理想企業を求めて』

■創造性と生産性の解放■~偉大たらしめたもの~

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おはようございます。 未明の川崎、今日は全国的に下り坂の天気予報ですね。 乾燥が続いていたので、お湿りはいいですね。 やしきたかじんさんが亡くなった。 64歳、またまた団塊の世代である。 戦後日本復興をリードし、 健康を顧みずに突っ走った世代だ。 合掌 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 本日から、『P.F.ドラッカー 理想企業を求めて』 (エリザベス・ハース・イーダスハイム著)を紹介していきたい。 まず冒頭に、P&G CEO A・G・ラフリーの言葉から始まる。 ラフリーはドラッカーの著作と一連の会話から、 ドラッカーを偉大たらしめたものが何であるかを知ったとする。 ドラッカーたらしめた五つのこと。 ●顧客重視 ●実践の重視 ●本質をつかむ洞察 ●責任の重視 ●人間重視 「いかにして思考とイノペーション(革新)の自由市場を生み出すか。  いかにして変化をもたらし、変化に対応するか。  いかにして敏捷性と柔軟性を身につけるか。」 ~『P.F.ドラッカー 理想企業を求めて』 Amazon.co.jp ウィジェット

■自らと部下に厳しく ■~プロフェッショナル能力を要求する人~

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おはようございます。 未明の川崎、今朝は1度、冷えてますよ。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ リーダーは、厳しさを持つ必要がある。 それもまず自分自身がプロフェッショナルでなければならないという厳しさである。 同時に組織を構成する部下に対して、プロフェッショナルとしての能力を 発揮するように求める厳しさが必要である。 単なる仲良しクラブや、”部下に好かれる上司”ではなく、 組織全体をプロフェショナルとして作り上げていくことが マネジメントには求められる。 「成功している組織には、愛想が悪く、あえて人を助けようとせず、 人づきあいもよくない上司が必ずいる。 冷たく、厳しく、不愉快そうでありながら、 誰よりも多くの人たちを育成する人がいる。 最も好かれている人よりも尊敬を得ている人がいる。 自らと部下に厳しく、プロの能力を要求する人がいる。」 ~P.F.ドラッカー「仕事の哲学」          

■”間違い”ではなく“相違”■~対立理由を明らかにする~

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おはようございます。 未明の川崎、冷えてますね。 さぁ今日は仕事はじめ、まずは神田明神で商売繁盛の御祈願から! ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 意思決定には、意見の対立が必要である。 意思決定すべき課題は、多様で複雑である。 また、未知の問題には一定の解決策は存在しない。 ドラッカーは、一つの意見だけが正しく、その他の意見はすべて 間違っているとしてはならないとする。 対立する意見には自分とは違う根拠があり、 ”間違い”ではなく自分の意見と“相違”していると考えること。 そして、その”相違”がどうして起こるのかを考える必要がある。 これは、より正しいものを発見することと、 相手の価値観や考え方を知るためにも重要となる。 「明らかにまちがった結論に達している者がいても、 それは、何か自分と違う現実を見、 自分と違う問題に関心を持っているからに違いない と考えなければならない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」     

■働く人にとっての手段 ■~一人ひとりの成果~

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おはようございます。 今日も寒い朝を迎えた川崎です。 明日は仕事はじめ、スイッチ切り替え! ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 組織に働く人は、社会や組織のために成果をあげることが使命である。 それは同時に、本人にとっても必要なことである。 なぜなら、社会や組織は、 働く人自身の生活満足や期待を満たす手段だからである。 「一人ひとりの人間が成果をあげることは、  組織にとって必要なだけではない。  働く人間一人ひとりにとって必要である。  なぜなら組織は、社会が必要とするものを生み出す手段であると同時に、  組織に働く人たちにとっての手段だからである。」 ~P.F.ドラッカー「断絶の時代」     

■専門分化して、意味をもつ。■~いかなる者とも異なる存在~

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おはようございます。 今日も薄日の差す川崎の朝、寒い。 休日もあと2日、徐々に仕事モードに戻しますか。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、知識が企業の主要な資源であり、 それは働く人の頭に中にあるとする。 そしてその働く人を”知識労働者”と定義する。 ●知識労働者の二つの定義 ①生産手段の所有者である。 知識の所有者であることから、企業の生産手段の所有者である。 そして、その知識はそれぞれの頭の中にあるので携行品である。 ②企業よりも長生きする。 企業の平均寿命は20数年、 一方労働者の定年までの期間は30年を超える。 所属する企業よりも労働者は長生きする。 そして、生産手段である知識は、他の資源と異なり、 人が自ら使うが故に高度に専門分化している。 「外科医が真価を発揮するのは、  脳外科に専門分化しているからである。  おそらく、膝の故障は直せない。  熱帯の寄生虫にいたっては、手も出ない。」 ~「プロフェショナルの条件」     

■混沌に秩序をもたらす■~経済的な課題~

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おはようございます。 薄日の差す川崎の朝、日差しが少ないだけ、 寒さが増して感じます。 大滝詠一さんが、30日に亡くなっていたことを昨日知った。 日本語によるロックを標榜した”はっぴいえんど”メンバーだ。 70年安保の時代、ロックはビートルズやボブディラン、ストーン等英語、 日本ではフォークソング全盛の中、エレキギターと日本語で 混沌の時代を表現しようとしていた。 僕の中の宝物がまた一つ消えてしまった。 レコードを聴きながら、冥福を祈ろう。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、企業のトップマネジメントのみならず、 組織に働く人々も、企業家精神にコミットしなければならない。 これは、企業や社会への貢献のみならず、働く人自身にとって、 自らの人生と仕事を有意義で満足なものにするためにも、必要であるとした。 多くの人たちが、高等教育を受け、職場での訓練、学習を受け企業で働く現在、 企業はその知識を役立たせることのできる最大の場所である。 この高価な教育投資を受けた働く人たちに対しては、 対価として、仕事と成果について高い要求を課して当然である。 しかし同時に、働く人たちのほうも、仕事がもたらすべき 満足と刺激について高い要求を課すべきである。 ドラッカーは、「創造する経営者」の最後を次のとおり締める。 「経済的な課題というものは、  目的意識と責任感をもって、  そして知識と先見性をもって果たすならば  興奮させられる刺激あるものである。  それは、知的な挑戦、達成の満足、  そして混沌に秩序をもたらすことによって得られる  独特の喜びを与えてくれるものである。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(終章 コミットメント)     

■企業家精神にコミットする。■~企業活動への敬意~

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おはようございます。 2014年二日目も快晴の川崎です。 箱根駅伝、ハイスピードで苦しむ中、 駒大がトップで引っ張っている。 昨日は一日中飲んだ、ひとっ走りしてくるか。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、企業のトップマネジメントは、 経営管理的な側面にはコミットしているが、 さらに、企業家的な側面にコミットしなければならないとした。 この企業家的な側面にコミットしたときに初めて一般の人々が、 企業を理解し、企業活動を当然の活動とし、 トップマネジメントの貢献が社会に理解されるようになる。 そして、組織に働く人々も同様に、企業家精神にコミットしなければならない。 これは、企業や社会への貢献のみならず、働く人自身にとっても必要である。 「知識労働者は、自らのためにも、  貢献、集中、目的的な企業家精神にコミットしなければならない。  自らの人生と仕事を有意義で満足なものにするためにも、  そのようなコミットメントが必要である。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(終章 コミットメント)     

■マネジメントの社会的責任■~事業に対する軽蔑感~

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明けましておめでとうございます。 2014年、本年もよろしくお願いします。 皆様にとって、今日の快晴の空のように、 明るく見通しの良い一年でありますように! ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 社会や社会に住む人々は、産業のあり方によりその成長の質量が左右される。 そして、産業は一つひとつの企業により成り立ち、 さらに企業はそこに働く人々、企業に働く労働者により成り立っている。 つまり、企業は社会的存在であり、そこにに働く人々は、 社会におけるリーダー的役割を持つということだ。 この役割を持つということは、企業はやそこに働く人々は、 自らの企業の持つ課題や領域を超えた責任を持つことを意味する。 事業活動というものは、組織としての仕組みや目的が明確でなければ、 部外者の目にはそれが、不純な動機による軽蔑すべきものに見える。 なので、企業が何を目的として何を行っているかを社会に理解させる責任を持つ。 さもなければ、社会の人々は、 ”人間的な心さえ捨てれば誰でも勝てるという博打的な事業に対する軽蔑感” を持つこととなる。 企業の役割には二つの側面がある。 一つは経営管理的な側面で、 もう一つは、経済的機能を扱う企業家的な側面である。 経営管理的側面は、人間組織を計画し、構築し、方向づけるという マネジメントの体系化により発展してきた。 しかし、ドラッカーは、一方の企業家的な側面は体系化が なされないままになっているとする。 「マネジメントの最大の社会的責任は、  一般人、すなわち企業の外にあって企業について  何も知らない教育ある人たちが、  企業は何を行い、何を行うことができ、  何を行うべきでめるかを理解できるようにすることである。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(終章 コミットメント)