■技術志向のコングロマリット■~誰かができたことは、誰でもできる~





おはようございます。

春分の日、この一週間すでに春本番に突入しているが、
今日もうららかな気候で、ちょっと早めの花見にはうってつけ。

しかし暖かくなると、話題のマダニが活発に活動する。
感染症には十分注意しましょう。

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共通の技術を他の市場に多角化する際には、五つの原則があるとした。

そしてさらに、そこには最大の問題があるとする。

それは、技術一家主義に関わる問題だ。
技術一家主義とは、たとえば電気に関わる技術からスタートし
企業群を作り成功した日立製作所などを指す。

これらの、技術の強みを中心にして、自然発生的に生まれた
コングロマリットはこれまで成功した。

この技術は、コングロマリット内部でのみ共有され発展し、
成功に結びつけることができた。
しかし今日、技術は広まる、しかも急激に広まる。
誰かができたことは、誰でもできる。

なので、コングロマリットのもつ様々な技術のうちの
一つに集中して成功する企業が生まれる。

こうして、固有の技術を中心に据えた共通の使命は無効になり、
コングロマリットは、成功の歴史により結びつく存在となる。


「技術一家主義は、戦略としてすでに時代遅れであり

 多角化の限界に達している。

 解体を防いでいるのは共通の使命ではなく、

 共通の歴史にすぎない。」


~P.F.ドラッカー「マネジメント」

(第9章 マネジメントの戦略 41 多角化のマネジメント)


   


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