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■日本独自の新たな解を(1)■~最大の問題は社会~

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 おはようございます。 快晴の高知の朝です。 このところ朝は涼しくなりましたが、 でも日中との落差が。 気を付けましょう。 昨日は津浪警報の一日、 特段の被害はなさそうですが、 大規模地震に対する、 事前準備にはなったみたいですね。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『ネクスト・ソサエティ』から ドラッカーは、 日本では誰もが経済の話をするが、 日本にとって最大の問題は社会の方にある、 とする。 そして、 この50年に及ぶ経済の成功をもたらしたものは、 社会的な制度、政策、慣行であり、 その典型が系列であり、 終身雇用、輸出戦略、官民協調だったと続ける。 上田さんは、 それらのものは、 日本の古くからの伝統として 片づけられることがあるが、 それは間違いだとする。 ドラッカーが初めて日本を訪れた 1950年代にはそれらのものは まだ生まれていなかったという。 「実は、  それらの経営手法を制度化した  戦後財界人を後押ししたのが、  ドラッカー、デミング、ジュランだった。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 6 日本の進む道とは)

■予算型組織からの脱却を(3)■~近いうちに廃棄するべきもの~

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 おはようございます。 真っ青な夏空が広がる高知の朝です。 空気はとても涼しいです。 しかしギラギラの太陽が昇り始めてます。 真夏日、気を付けましょう。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『マネジメント』から 上田さんは、 予算というものは、 そもそもの性格からして 貢献ではなく 目論見にかかわるものである、 とした。 そして、 より少ない予算や より少ない人間で成果をあげても 業績とはされないのだと、 続ける。 そうすることは、 逆に組織を危うくしかねず、 使い切らなければ、 次の年度には減らせると 議会や役員会に 思わせるだけなのである。 ドラッカーは、 次のとおり断言する。 「公的機関の原則は、  現在行っていることは、  永遠に続けるべきものではなく  近いうちに廃棄するべきもの、  でなければならない。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 5 公的機関の役割の変化)

■予算型組織からの脱却を(2)■~貢献ではなく目論見~

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 おはようございます。 涼しい風が気持ちの良い高知の朝ですが、 厳しい陽が射し始めました。 暑さをあおるようなセミの鳴き声、 日中は今日もすごそうです。 気を付けましょう。 火曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『マネジメント』から 予算型組織での成果とは より多くの予算獲得であり、 業績とは、 予算を維持ないし 増加させることである、 とした。 したがって、 成果という言葉の、 通常の意味である 市場や社会への貢献は 二義的となる。 予算の獲得こそ、 予算型組織の成果を測る 第一の判定基準であり、 存続のための第一の要件である。 「予算というものは、  そもそもの性格からして  貢献ではなく  目論見にかかわるものである。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 5 公的機関の役割の変化)

■予算型組織からの脱却を(1)■~公的機関に欠けているものは成果~

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 おはようございます。 夏空が広がる高知の朝です。 未明には少し涼しく、 エアコン不要でしたが、 日中は相変わらずの真夏日です。 熱中症対策を忘れずに。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『マネジメント』から ドラッカーは、 公的機関も企業と同じように 効率的にマネジメントすれば 成果をあげられると、 くどいほど言われてきた、 とする。 しかしそれは間違いであり、 公的機関に欠けているものは、 成果であって効率ではないのだ、 と続ける。 そして、 公的機関と企業の基本的な違いは 支払いの受け方にあり、 予算から支払いを受けることが 成果と業績の意味を変えるのだ、 とする。 「予算型組織での成果とは  より多くの予算獲得である。  業績とは、  予算を維持ないし増加させることである。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 5 公的機関の役割の変化)

■公的機関の三つの障害(3)■~自らの使命は道義的な絶対~

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 おはようございます。 既にまぶしい陽が射す高知の朝です。 時々雲が出そうですが、 概ね晴れの一日、 熱中症にはくれぐれも 気を付けましょう。 土曜日、良い週末をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『イノベーションと企業家精神』から ドラッカーは、 公的機関の特徴を三つ示す。 その第三は、 公的機関は善を行うために 存在するということ。 公的機関は自らの使命を 道義的な絶対とし、 費用対効果の対象とせず、 目標を実現できないことは 努力を倍加すべきことを 意味することとなるのだ。 ドラッカーは、 公的機関にイノベーションや 企業家精神が見られないのは、 退嬰的な月給泥棒、 権力マニアの政治屋の抵抗によるもの とされているが、 事態はそれほど簡単ではないとし、 次のとおり続ける。 「改革論者の万能薬たる  人の入れ替えによる解決は、  幻想にすぎない。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 5 公的機関の役割の変化)

■公的機関の三つの障害(2)■~多様な利害関係者~

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 おはようございます。 小雨が降る高知の朝、 蒸します。 今日はこのまま一日雨降り、 水分は降ってきても、 体に補給は必要ですよ。 土曜日、良い週末をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『イノベーションと企業家精神』から ドラッカーが指摘する 公的機関の特徴、 その第一は、 公的機関は成果ではなく 予算にもとづいて活動するということ 第二は、 公的機関は 多様な利害関係者によって 左右されるということ 「活動の成果が  収入の原資になっていないために、  あらゆる種類の関係者が  実質的な拒否権を持つ。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 5 公的機関の役割の変化)

■公的機関の三つの障害(1)■~予算にもとづく活動~

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 おはようございます。 空は曇っていくらか穏やかな高知の朝です。 日中はこの雲も取れて晴れ、 真夏の暑さになりそうです。 お気を付け下さい。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『イノベーションと企業家精神』から ドラッカーは、 最も企業家的な イノベーション志向の人たちさえ、 公的機関、特に政府機関の マネジメントの座に置かれれば、 その内部力学のため、 半年後には月給泥棒ないしは 政治屋となるという。 そして、その様な公的機関の持つ特徴を三点示す。 第一、 成果ではなく予算にもとづいて 活動するということ。 第二、 多様な利害関係者によって 左右されるということ。 第三、 善を行うために存在するということ。 第一について、 公的機関は予算にもとづいて活動するが、 それはいわば、他者の稼ぎから 支払いを受けるということで、 その予算は活動規模が大きいほど大きくなる。 「公的機関の成功は業績でなく、  獲得した予算によって評価される。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 5 公的機関の役割の変化)

■ばらまきはもはやこれまで(2)■~国民との関係をむしばむ~

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 おはようございます。 高知の早朝、真夏の青空です。 さわやかな空気が漂ってますが、 今日も一日晴れ、 日陰を見つけて歩きましょう。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『ポスト資本主義社会』から 上田さんは、 もともと政治家とは、 すばらしい社会をつくるという 理想に燃えた人たちのはずであるが、 もろもろのしがらみで 利益誘導的になってしまい、 国民の財産を守るべきものが、 集めてばらまく役目を 果たす羽目になったとした。 そして、 もちろん彼らも、 ばらまき行為が自らの地位や 国民との関係をむしばみつつあることは 知っており、 おまけに自らの誇りを 失わせつつあることも知っている、 と続ける。 ドラッカーは、 今後あらゆる国において、 政府支出に向けることのできる金は ますます少なくなっていくとし、 さらに続ける。 「その結果、  ばらまき的な歳出を制御することに  ますます関心が集まっていく。  その必要性については  もはや疑う者はいない。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 5 公的機関の役割の変化)

■ばらまきはもはやこれまで(1)■~合法の富の略奪~

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 おはようございます。 朝から真夏の空、 カンカン照りの高知の朝です。 猛暑一歩手前でも日向は危険地帯、 熱中症には気を付けましょう。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『ポスト資本主義社会』から ドラッカーは、 今のところわれわれは、 ばらまき国家という 合法の富の略奪から 逃れる方法を知らない、 という。 そして、 国家予算の歳出項目 それぞれについて 公益への貢献度を評価する機関、 しかも立法府や行政府から 独立した機関が必要だとする。 上田さんは、 求められているものは 事業監査の政府機関版であり、 もともと政治家とは、 すばらしい社会をつくるという 理想に燃えた人たちのはずである、 とする。 「ところが、  もろもろのしがらみで利益誘導的になってしまった。  国民の財産を守るべきものが、  集めてばらまく役目を果たす羽目になった。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 5 公的機関の役割の変化)

■政府こそ成果をあげるべき(2)■~単に小さな政府ではない~

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 おはようございます。 東の空が明るくなり始めた高知の朝です。 今日は一日真夏の空が広がります。 熱中症にはくれぐれも注意しましょう。 三連休明けの火曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『未来への決断』から 上田さんは、 世論が継続を拒否しそうな 政府活動や政府機関は多く、 しかも、 適切に組織、運営されていると 誰もが認めるものはあまりない、 とした。 そこで政府活動を 成果の大きさにもとづいて、 強化すべきもの、 廃棄すべきもの、 仮説を試すべきもの、 という三つに分類することが 必要になると続ける。 そして、 これまでは、 目論見にもとづいて 政府活動を評価してきたが、 これからは、 成果にもとづいて 評価しなければならないとする。 必要なものは実験だが、 20世紀がつくりあげた 巨大国家は破綻し、 期待に応えることは できなかった。 「だが、代わるべきものは  単に小さな政府というわけではない。  われわれが必要としているものは、  成果をあげる政府である。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 5 公的機関の役割の変化)

■政府こそ成果をあげるべき(1)■~今始めるかを問う~

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 おはようございます。 雨が上がって東の空から 明るくなり始めた高知の朝です。 今日は概ね晴れ、 しかしいつスコールがあるかもしれない、 という今日この頃。 お気を付け下さい。 三連休最終の月曜日、良い休日をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『未来への決断』から ドラッカーは、 あらゆる機関、政策、計画、活動について、 使命は何か、 それは今も正しいか、 価値はあるか、 すでに行っていなかったとして、 今始めるかを問わなければならない、 とする。 上田さんは、 今行っていなければ 手をつけないであろう活動を そのまま続けていくことは、 資源の浪費である、 とする。 そして、 世論が継続を拒否しそうな 政府活動や政府機関は、 五割とはいかなくとも 四割には達すると続ける。 「しかも、  適切に組織され適切に運営されていると  誰もが認めるものはあまりない。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 5 公的機関の役割の変化)

■政府の病は重い(2)■~イノベーションと企業家精神~

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 おはようございます。 僅かな雨が降る高知の朝です。 この雨は上がり、 一日曇り空の様です。 猛暑にはならないようですが真夏日、 熱中症には気を付けましょう。 三連休中日の日曜日、良い休日をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『ネクスト・ソサエティ』から 上田さんは、 19世紀の後半、 政府は万能だということにされたが 政府にはできることと できないことがあり、 特に現場の仕事が 恐ろしく苦手であるとした。 そして1969年、 「再民間化」のコンセプトの下に 政府現業部門の民営化を 最初に唱えたのが、 ドラッカーだったのだとした。 これを英国の保守党が ドラッカー教授の提案と断ったうえで 政府綱領に盛り込んで三十数年経ったが、 今や現業の切り離しや民営化だけでは 間に合わないほどに政府の病は重い。 ドラッカーは次のとおり警告する。 「今後25年間、  イノベーションと企業家精神が  最も必要とされるのが政府である。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 5 公的機関の役割の変化)

■政府の病は重い(1)■~国民は政府を尊敬も信頼もしていない~

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 おはようございます。 小雨が降る高知の朝です。 この雨ももうすぐ上がり、 日中は晴れ間も見えそうです。 猛暑にはならないようですが真夏日、 熱中症には気を付けましょう。 土曜日、良い週末をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『ネクスト・ソサエティ』から ドラッカーは、 先進国の政府のうち、 今日まともに機能しているものは一つもなく、 米、英、仏、独、日のいずれにおいても、 国民は政府を尊敬せず、 信頼もしていないとする。 上田さんは、 今日の政府は400年前にかたちができたが、 16世紀末に登場した 国民国家とその政府は 当時最高のイノベーションだったとする。 そして事実、そのかたちは 200年で世界中に広まったが、 19世紀の後半、 社会の力によって社会を救うという 何種類かのイズムが広がり、 挙げ句の果てに政府は 万能だということにされた、 と続ける。 「しかし、  政府にはできることとできないことがある。  特に現場の仕事が恐ろしく苦手である。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 5 公的機関の役割の変化)

■テクノロジストのための教育を(2)■~体系的で組織だった教育~

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 おはようございます。 昨日夕方からの強い雨の名残で 少し降ってますが、 東の空から少しずつ 明るくなり始めた高知の朝です。 一日曇ってむし暑い一日になりそうです。 熱中症には気を付けましょう。 金曜日、今日もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『明日を支配するもの』から 上田さんは、 先進国の一員であり続けたいのならば、 ものづくりから離れるなど もってのほかである、 とした。 そして、 純粋の知識労働者を持つだけでは、 最先端を進むことは不可能であり、 たとえばインドは、 質量ともに世界最高水準の 医師とプログラマーを擁する、 と続ける。 他方、知識のない、 低賃金で働く肉体労働者は、 途上国に豊富にいる。 ドラッカーは、 テクノロジストについての 体系的で組織だった 教育が行われているのは ごくわずかの国でしかないとし、 さらに続ける。 「したがって今後数十年にわたり、  あらゆる先進国と新興国において、  このテクノロジストのための教育機関が  急速に増えていく。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 4 経済と教育のあるべき姿を探る)

■テクノロジストのための教育を(1)■~知識労働と肉体労働の両方を行う~

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 おはようございます。 小雨が降る高知の朝です。 今日は一日雨、 真夏の暑さは一服、 いくらか過ごし易そうです。 木曜日、今日もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『明日を支配するもの』から ドラッカーは、 きわめて多くの知識労働者が 知識労働と肉体労働の 両方を行うとする。 そして、 そのような人たちを テクノロジストと呼び、 テクノロジストこそ 先進国にとって唯一の 競争力要因であると続ける。 上田さんは、 知識に裏づけられた技能を使いこなす者が 無数に必要とされるようになったが、 それは技能者というよりも テクノロジストであるとする。 ドラッカーは、 若者の中でも有能な者、 知的な資質に恵まれた者、 聡明な者にこそ、 テクノロジストとしての能力を 持ってほしいという。 「先進国の一員であり続けたいのならば、  ものづくりから離れるなど  もってのほかである。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 4 経済と教育のあるべき姿を探る)

■経験を積んでからの学び(2)■~必要とする知識~

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 おはようございます。 高知の朝、 天頂に小さく半月が浮かんでます。 雨も上がり、 さわやかな空気が漂ってます。 この晴れ間も昼まで、 午後はまた降りそうです。 雨具は必携です。 水分補給もお忘れなく。 水曜日、今日もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『断絶の時代』から 上田さんは、 経験を積んだあとのほうが 勉強できる科目は多く、 その一つにマネジメントがある、 とした。 そして、 仕事の意味を理解できるのは、 目標を設定し、 人を組織し、 コミュニケーションを図り、 動機づけを行い、 仕事を評価し、 人を育成したことのある者だけである、 と続ける。 さらに、 そのような経験がなければ、 マネジメントに特有の仕事として 提示される細目も 理解することはできないとする。 水に入ったことのない者、 水圧を体感したことのない者に 泳ぎを教えることは至難である。 ドラッカーは次のとおり説く。 「重要な科目ほど経験を積んだ後のほうが学びやすい。  しかも、それらの科目の多くは、  まさに経験を積んだ者が必要とする知識である。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 4 経済と教育のあるべき姿を探る)

■経験を積んでからの学び(1)■~学ぶに適した時期~

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 おはようございます。 既に厳しい陽射しの高知の朝です。 昨日は雷も混じる雨の一日でした。 今日は時折雲が出そうですが、 晴れの一日になりそうです。 熱中症に気を付けましょう。 火曜日、今日もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『断絶の時代』から ドラッカーは、 社会人教育の発展が意味することの一つは、 科目のそれぞれについて 学ぶに適した時期があるとする。 そして、 実社会において 経験を積んだあとのほうが 効果的に学ぶことのできる学科は、 やがて学校に戻ってくるまで 勉強を延ばしておくべきだ、 という。 というのも、 学校に戻ってくることが 確実な世の中に なりつつあるからである、 と続ける。 「経験を積んだあとのほうが  勉強できる科目は多い。  マネジメントがその一つである。」 「人は、  人生のいかなる段階にあろうと、  さらに高度な知識労働への道を  開くことができなければならない。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 4 経済と教育のあるべき姿を探る)

■学校へ戻るという選択肢を(2)■~継続学習が目指すもの~

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 おはようございます。 朝から本格的な雨が降る高知、 雷が鳴り始めました。 この雨はやまない様で、むし暑い一日になりそうです。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『断絶の時代』から 上田さんは、 人は人生のいかなる段階にあろうと、 さらに高度な知識労働への道を 開くことができなければならない、 とした。 そして社会は、 年齢にかかわりなく いかなる人をも受け入れなければならず、 そのようにして組織の多様性も 確保されるのだと続ける。 さらに、 知識が仕事に不可欠になったからには、 継続学習、 すなわち成人を何度も 学校に帰らせることが必要になるとする。 今日すでにあらゆる分野の人たちが、 自らの再教育のために学校に戻り始めた。 ドラッカーは、 次のとおり明言する。 「学校と生活は切り離されたものではありえない。  学校と生活は相互にフィードバックし合う  有機的なプロセスとして結合される。  これこそが、  継続学習が目指すものである。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 4 経済と教育のあるべき姿を探る)

■学校へ戻るという選択肢を(1)■~きわめて意欲的な学生となる~

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 おはようございます。 曇り空の高知、 涼しい朝です。 これから雨、 むし暑い一日になりそうです。 日曜日、良い休日をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『断絶の時代』から ドラッカーは、 学習が、大人になればやめるものでなく、 生涯継続すべきものとなったからには、 学校もまた継続学習に向けて 組織されなければならない、 とする。 上田さんは、 まもなく、 あらゆる者が数年ごとに 学校に戻ることが当然となり、 成人が学校に戻ることが 常識になるとする。 そして、 そのとき彼らは、 その強い動機づけのゆえに きわめて意欲的な学生となる、 と続ける。 「人は、  人生のいかなる段階にあろうと、  さらに高度な知識労働への道を  開くことができなければならない。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 4 経済と教育のあるべき姿を探る)

■知識社会における「教育ある者」とは(4)■~知識労働者には責任が伴う~

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 おはようございます。 朝からまぶしい陽射しの高知です。 日中は曇りそうですが真夏日、 熱中症には気を付けましょう。 土曜日、良い週末をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『新しい現実』から 上田さんは、 道徳教育が人気がないのは、 道徳教育自体が非道徳的だったためで、 このままでは、 若者は間違った価値観を 持つことになるとした。 そして、 人は必ずなんらかの価値観を持つが、 それは高邁な価値観かもしれないし、 低劣な価値観かもしれないが、 少なくとも、 無関心、無責任、 無感動のいずれかにはなる、 と続ける。 さらに、 知識社会における道徳教育については、 論議も大いにあるが、 教育が道徳を伴い、 かつ道徳を重視すべきもので なければならないことは 間違いないとする。 それは、 知識と知識労働者には 責任が伴うからである。 ドラッカーは、次のとおり言明する。 「今日、学校と教育が  きわめて大きな変化を  前にしていることは確かである。  知識社会がそれを要求している。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 4 経済と教育のあるべき姿を探る)

■知識社会における「教育ある者」とは(3)■~道徳教育自体が非道徳的~

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 おはようございます。 どんよりと曇った蒸し暑い高知の朝です。 これから、 雨が降ったり曇ったりの一日になりそうです。 金曜日、今日もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『新しい現実』から ドラッカーが、 学校に対して行う二つの要求、 その二。 知識が中心の社会では、 知識ある者が リーダー役を務めることとなるが、 ということは、 リーダー役を務める者には、 知性と、価値観と、道徳観が 要求されるということ。 上田さんは、 今日、道徳教育は人気がないが、 それは、これまであまりにしばしば、 思考や言論を抑圧するために濫用され、 権威への盲従を教えるために 使われてきたせいであるとする。 「つまり、道徳教育自体が非道徳的だった。  しかしこのままでは、  若者は間違った価値観を持つことになる。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 4 経済と教育のあるべき姿を探る)

■知識社会における「教育ある者」とは(2)■~デカルトの「方法序説」~

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 おはようございます。 むし暑い高知の朝です。 雲の多い一日になりそうですが、 30度をける蒸し暑い一日になりそうです。 木曜日、今日もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『新しい現実』から ドラッカーは、 学校に対する社会の要求は、 経済からの要求よりも さらに厳しいものとなる、 とした。 そして、 学校に対して 二つの要求を行う。 第一に、 肉体ではなく知識が中心の 社会となったからには、 知識の変化が急であり、 与える知識の更新を 図っていかなければ、 急速に時代遅れとなる、 ということ。 しかし、 いかなる学校といえども、 必要とされる すべての新しい知識を 与えることは不可能であり、 そこで必要となるのが、 学習の方法を教えることである。 「方法論、自己啓発、ハウツーを  ばかにしてはならない。  近代合理主義はデカルトの  「方法序説」から始まった。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 4 経済と教育のあるべき姿を探る)

■知識社会における「教育ある者」とは(1)■~学校に対する社会の要求~

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 おはようございます。 蒸し暑い夜でした。 この時間既に陽射しがきつくなり始めています。 日中は真夏日、 熱中症には気を付けましょう。 水曜日、今日もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『新しい現実』から ドラッカーは、 今日、経済的には、 知識が資本となり、 富を生み出す中心的な資源と なりつつあるとする。 そして、 そのような経済にあっては、 学校に対し、 教育の成果と責任について 新しくかつ厳しい要求が 突きつけられる、 と続ける。 さらに今日、 社会的には、 知識労働者が中心的な存在と なっており、 そのような社会にあっては、 学校に対し、 社会的な成果と責任について、 さらに新しく厳しい要求が 突きつけられるとし、 さらに続ける。 「学校に対する社会の要求は、  経済からの要求よりも   さらに厳しいものとなる。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 4 経済と教育のあるべき姿を探る)

■社会における位置と役割の重要性(5)■~しらけ、絶望にいたる~

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 おはようございます。 東の空から少しずつ 明るくなり始めた高知の朝です。 蒸し暑い夜が明けて、 いくらか涼しく感じます。 日中は曇って、 猛暑にはならないようですが真夏日、 熱中症には気を付けましょう。 火曜日、今日もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『産業人の未来』から 上田さんは、 企業の役割は、 財とサービスの創造だけではなく、 生産的な仕事を通じ、 働く人たちに生計の資、 社会との絆、 自己実現の場を与えることにある、 とした。 しかも、 一人ひとりの人間が 社会的な位置と役割を持つことは、 彼らにとって必要なだけでなく 社会にとって必要である、 と続ける。 ところが今、日本では、 景気後退のさなかにあって、 働く人の一部が非正規として 職を脅かされているとする。 ドラッカーは次のとおり警告する。 「危険は、  社会への参画が不可能になることである。  無関心となり、しらけ、  絶望にいたることである。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 4 経済と教育のあるべき姿を探る)

■社会における位置と役割の重要性(4)■~社会成立のための三条件~

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  おはようございます。 太平洋に突き出した足摺岬、 薄っすらと雲が浮かんでますが、 おおむね晴れ。 海風がさわやかですが、 日中は猛暑、 お気を付け下さい。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『産業人の未来』から 上田さんは、 ドラッカーは、 社会的存在としての人間が 安全、責任、貢献を追求するための方途が、 企業でありマネジメントとしたが、 体系としてのマネジメントを 生み育てるにいたった動機もそこにあった、 とした。 そして、 社会的存在としての人間が幸せであるためには、 社会が社会として成立しなければならないと続ける。 さらに、 その社会成立のための三条件が、 一人ひとりの人間にとっての位置であり、 役割であり、 そこにある権力の正当性である、 とする。 「企業の役割は、 財とサービスの創造だけではない。  生産的な仕事を通じ、  働く人たちに生計の資、  社会との絆、  自己実現の場を与えることにある。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 4 経済と教育のあるべき姿を探る)

■社会における位置と役割の重要性(3)■~体系としてのマネジメント~

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 おはようございます。 東の空がじりじりと焼け始めた高知の朝です。 エアコンが止められない夜でしたが、 昼前からは猛暑ですよ。 気を付けましょう。 日曜日、良い休日をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『産業人の未来』から 上田さんは、 社会主義さえ自由と平等を もたらさなかったとき、 民主主義の根づいていなかった国では、 大衆が全体主義へとなだれを打った、 とした。 しかし、いずれのイズムも 彼らを救うにはいたらなかった。 ドラッカーは、 社会的存在としての人間の 安全、責任、貢献を追求してきたのだが、 そのための方途が、 企業でありマネジメントだったのだ。 「現代社会最高の  哲人とされるにいたったドラッカーが、  体系としてのマネジメントを  生み育てるにいたった動機もそこにあった。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 4 経済と教育のあるべき姿を探る)

■社会における位置と役割の重要性(2)■~大衆が全体主義へと~

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 おはようございます。 東の空が赤く染めまり始めた高知の朝です。 薄曇りの空ですが、 これから段々晴れて、 午後には猛暑に達しそうです。 気を付けましょう。 土曜日、良い週末をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『産業人の未来』から ドラッカーは、 位置と役割を持たない者にとって、 社会は不合理に満ち、 馴染みのない部屋で目隠しをされ、 ルールを知らないゲームを させられているようなものである、 とした。 上田さんは、 1942年、ドラッカーは 大恐慌下の世界をこのように描いたとする。 そして、 産業革命によって生産力は増大し、 自由に経済活動を行えば 豊かになるとのご託宣もあったが、 その資本主義が約束を果たせなかったとき、 今度は、生産手段を労働者の手に渡すならば、 さすがの難問もついに解決するとされた。 「さらに、  その社会主義さえ  自由と平等をもたらさなかったとき、  民主主義の根づいていなかった国では、  大衆が全体主義へとなだれを打った。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 4 経済と教育のあるべき姿を探る)

■社会における位置と役割の重要性(1)■~ルールを知らないゲーム~

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 おはようございます。 東の空が赤く染まり始めた高知の朝です。 今日も真夏日、 お気を付け下さい。 金曜日、今日もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『産業人の未来』から ドラッカーは、 位置と役割を持たない者にとって、 社会は不合理に満ち、 計算できず、 捉えどころのない存在である、 とする。 そして、 彼らにとって社会は 半分しか見えず、 半分しか意味がなく、 半分は暗闇という 予測不能な魔物の世界である、 と続ける。 さらに、 自らの意志では 自らの生活の糧さえ どうすることもできず、 何がどうなっているかを 理解することもできないとし、 さらに続ける。 「馴染みのない部屋で目隠しをされ、  ルールを知らないゲームを  させられているようなものである。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 4 経済と教育のあるべき姿を探る)

■経済はあくまでも手段(2)■~人間的や社会的な目的~

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 おはようございます。 朝陽が東の空を染め始めた高知です。 一晩中続いた蒸し暑さがそのまま残ってます。 日中は真夏日になりますよ、 お気を付け下さい。 木曜日、今日もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『すでに起こった未来』から 上田さんは、 政治や社会にかかわる意思決定において、 経済的な要因は決定的な要因ではなく、 制約的な要因にすぎないとした。 そして、 だからこそドラッカーは、 自分は経済学者、 エコノミストではないとし、 このことを、 1934年にケインズのセミナーを 聴講していて知ったのだ、 と続ける。 聴講中に突然、 ケインズおよび出席していた 優れた学徒の全員が、 「財と経済の動き」に関心を持っているが、 ドラッカー自身は「人と社会の動き」に 関心を持っていることを悟ったのだ。 ドラッカーは次のとおり主張する。 「経済活動、経済機関、経済合理性は、  それ自体が目的ではない。  非経済的な目的、  すなわち人間的な目的や  社会的な目的のための手段である。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 4 経済と教育のあるべき姿を探る)

■経済はあくまでも手段(1)■~市場経済を支持する~

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 おはようございます。 薄曇りの高知の朝です。 昨夜から暑いまま、 日中は真夏日になります。 熱中症に気を付けましょう。 水曜日、今日もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『すでに起こった未来』から ドラッカーは、 経済を支配的な領域として 認めることはもちろん、 独立した領域として 認めることもできない、 とする。 そして、 経済を唯一の意味ある領域とする考えは さらに認められない、 と続ける。 ドラッカー自身、 政治や社会にかかわる あらゆる意思決定において、 経済的なコストを 考慮すべきことを強く主張し、 市場経済に代わるものの失敗を あまりに多く目にしてきたがゆえに、 市場経済を支持するという。 上田さんは次のとおり続ける。 「しかしそれでも、  経済的な要因は決定的な要因ではなく、  制約的な要因にすぎない。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 4 経済と教育のあるべき姿を探る)

■景気はコントロールできない(2)■~経済学が管理者に仕立て上げた~

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 おはようございます。 段々と明るい陽が射し始めた 高知の朝です。 涼しい空気ですが、 日中は真夏日になります。 熱中症警戒アラートが発表されてますね。 火曜日、今日もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『ポスト資本主義社会』から 上田さんは、 景気変動はそれを引き起こすものが 国民国家内部だけでなく、 世界市場の出来事でもあるという理由から、 一国内において何者かが コントロールできるものではないとされた、 とした。 しかし、あの大恐慌のとき、 国民国家の政府は 経済の「天候」をコントロールできるし、 コントロールするべきである、 との考えが急速に広まった、 と続ける。 ケインズは、 政府が世界経済とは関係なく 国民経済を動かし、 経済の「天候」を動かせると主張し、 政治家と官僚機構がこの説に飛びついた。 これに対しドラッカーは、 政府が経済の「天候」を コントロールすることは不可能であるとし、 さらに続ける。 「経済学は、  政府を国民経済の主として扱い、  経済の天候の管理者に仕立て上げた。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 4 経済と教育のあるべき姿を探る)