■市場や用途からスタートする。■~特定の顧客、ニーズ、期待が存在しない。~


おはようございます。

昨日は、中秋の名月、秋の凛とした空気の中で
冴えた名月でしたね。
今朝の地震は長かったですね、
福島第一原発は何事もなかったのか?

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∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 

マーケティングの八つの現実
⑧市場や用途から顧客を特定する。

顧客と呼びうる特定の個人や集団をもたない企業や業界も多い。
 【CASE】
  ・ガラスメーカーの例 
   ガラスメーカーは、自動車用ガラスから高価な花瓶まで、様々なメーカーにガラスを売っている。
   したがって、特定の顧客、特定のニーズ、特定の期待は存在しない。
 
  ・製紙会社の例
   包装用紙のための原紙を購入する企業は、単なる紙を購入しようとしているのではなく、少なくとも購入する原紙について拒否権をもっている。
   新聞や、テッシュペーパー用紙では包装用紙には不向きである。
   さらに購入に当たっては、包装の形状、コスト、大きさ、紙質について各部門においての選定が行われる。
   果たして、この場合の顧客は誰なのか。

また、素材産業と、最終用途品産業においては、顧客の特定が困難、あるいは、まったく不可能である。
【CASE】
  ・素材産業の場合
   製紙業、製油業、繊維業等は製造プロセスを中心として組織されているため、
   製品は必然的に顧客ではなく原材料によって規定される。

  ・最終用途品産業の場合
   接着剤メーカーのような最終用途品産業には、特定の生産プロセスや特定の原材料はなく、
    またその製品である接着剤は、ほとんどの産業で使われるため、特定できる顧客はいない。

なので、素材産業は市場を中心に、最終用途品産業は、用途の本質から、意味のある分析を行う必要がある。

「接着剤は、とうもろこし、じゃがいもなどの植物性の物質、

 動物性の油脂、あるいは石油化学品からも生産できる。

 しかも特定しうる顧客はいない。

 接着剤はほとんどの産業で使われる。

 鉄鋼メーカーや接着剤メーカーのように、誰もが顧客であるということは、

 誰も顧客でないというのと同じである。」 
   
~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第6章 顧客が事業である) 

   

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