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2月, 2020の投稿を表示しています

■おばあちゃんが死ぬとき■~知らない女を乗せること~

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おはようございます。 雲の多い川崎の朝です。 2月も今日で終わり、 早いものでもう3月。 春の兆しは見えてます、 もう少し頑張りましょう。 良い週末をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 おばあちゃんは、 死ぬときもまた、 おばあちゃんらしく、 おばあちゃん話を残していった、 と話を続ける。 大雨の中を車道に出た おばあちゃんの前に、 突然車が現れ、 車は何とかおばあちゃんを避けたが、 おばあちゃんは倒れた。 怪我はなさそうだったが、 運転手が病院へ連れていくので お医者さんに診てもらおう といったところ、 おばあちゃんは次の様に答えた。 「優しい方。  でも救急車を呼んだほうがいいのよ。  知らない女を乗せていたら、  世間に何と言われるか  わかりませんよ」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)

■「把手のないコップ」と「コップのない把手」■~おばあちゃんは天才~

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おはようございます。 快晴、久しぶりに冷え込んだ 川崎の朝です。 昨日は風が強いため寒い一日で、 雲が払われた夜空には、 三日月がくっきり浮かんでましたね。 今日は風も止み日中は暖かそうです。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 おばあちゃんの戸棚に記された 「把手のないコップ」と 「コップのない把手」は どう解釈したらよく、 何を教えてくれるのか、 について考えた。 そして、ようやく答えが 見つかったのが1955年頃だった、 と続ける。 その答えは、 おばあちゃんは 天才であったということで、 彼女は、単純素朴な方法で プログラムを書いていたのだった。 「すべてを分類していた  おばあちゃんの戸棚は、  それこそトータル・  インフォメーション・システムだった。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)

■仕事への敬意人への思いやり■~失ってしまったもの~

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おはようございます。 東の空が淡いピンクに染まる 川崎の朝です。 今日はこのまま晴れの一日です。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 おばあちゃんが知っていたことは、 コミュニティとは、 金やサービスや薬の配給のため だけのものではない ということだった、 とした。 そして、 たしかにそのコミュニティは、 息の詰まる小さな世界、 噂に生きる世界であり、 新しい考えを受け付けず、 搾取する世界だった、 と続ける。 また、おばあちゃんと 歯医者の騒動に見られるように、 レベルの低い狭い世界だったが、 仕事への敬意、人への思いやり、 人と人との絆こそ、 まさに二〇世紀という世紀が、 必要としつつも失ってしまったものだった、 とする。 「それらのものまで失ってしまったのでは、  もはやブルジョワの社会も、  社会主義の社会も  ありうるはずはなかった。  鉤十字が跋扈する  粗野な群衆となるだけだった。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)

■コミュニティが失われたとき■~思いやりの世界~

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おはようございます。 昨夜の雨が名残のように 道路を濡らす川崎の朝です。 一旦雨は上がり、夜に再び降りそうです。 折り畳み傘は持っておいたほうが良いようです。 今日は顧客訪問予定もないので、 テレワークにします。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 おばあちゃんが知っていたことは、 コミュニティとは、 金やサービスや薬の配給のため だけのものではない ということだった、 とする。 それは思いやりの世界であり、 例えば、オルガさんの工学専攻の甥のことを 覚えていることであり、 彼が学位をとったことを共に喜ぶことだった。 さらには、大昔に他界した従姉の召使いが 慈しみ育てた可哀想なポーラを訪ねて、 郊外の遠くまで足をのばすことだった。 「あるいは、  街角で男の袖を引いている夜の人に  咳止めドロップをあげるために、  痛む足を引きずって  五階までの階段を  昇り降りすることだった。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)

■信条、信念、気持ちの忖度■~ガス室建設の第一歩~

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おはようございます。 東の空が淡いピンクに染まる 川崎の朝です。 今日は午後から段々と下り坂、 夜には一雨きそうです。 遅くなる方は傘が必要です。 連休明けの火曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 おばあちゃんの価値観について、 続けて話す。 リジーのように、 食べるために身をひさぐ者は、 親切にしてやるべき 可哀想な存在だが、 ミミーのように、 役をもらい有名になるために、 身をひさぎ玉の輿に乗る者は 軽蔑すべき存在である。 また、自らの仕事に誇りを持てない ウェイトレスは不幸せであり、 作法を身につけることは、 客のためでなく、彼女のためである。 「鉤十字への対処にさえ、  おばあちゃんの知恵がうかがえた。  一人ひとりの人間、   それぞれの信条、信念、気持ちを  忖度しないことは、   ガス室建設の第一歩となる。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)

■価値観を二〇世紀に持ち込んでいた■~仕事と働く者を尊敬する世界~

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おはようございます。 三連休最終日は気持ちに良い青空です。 昨日も風が強く吹いていましたが、 土曜日には春一番が吹いたようですね。 一歩いっぽ春が深まっているんですね。 良い休日をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 娘や娘の連れ合い、 姪や姪の連れ合い、 あるいは近所のお店の人たちが、 おばあちゃんを 間抜け扱いしたもののことごとくが、 基本的な価値にかかわることだった、 とする。 そして、彼女は 彼女の価値観をそのまま 二〇世紀に持ち込んでいた、 と続ける。 結婚式とは厳粛たるべきものであり、 結婚生活が必ず うまく行くとはかぎらないが、 結婚式では新郎新婦は 祝福されなければならないので、 20世紀の常識は電文は簡潔にせよ、 と言うが、お座なりの電文には 釈明が必要である。 「おばあちゃんは、  近代的な意味でのブルジョワではなかった。  実家は元々がフランダースかオランダの衣職人だった。  一七五〇年代に乞われてウィーンにやってきた  ギルドのメンバーだった。  思いやりの共同体、  職人気質と自尊心の世界の住人だった。  金持ちではなかったが独立自営だった。  仕事と働く者を尊敬する世界だった。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)

■ないよりはましな基準■~小ざっぱりな下着~

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おはようございます。 快晴の川崎の朝、 気持ちの良い青空が広がっています。 三連休中日、人込みは避けたいものですが 気を付けてお楽しみ下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 たしかに、1892年の 卵のクロイツァー価格は、 あらゆるものの 価値の基準とはなりえないが、 何もないよりはましだった、 とする。 おばあちゃんには、 女性の地位や社会参画を 評価することなど 思いも及ばなかったし、 間抜けな年寄りに できることではなかったが、 社会が男のものであり、 女としては 小ざっぱりとした下着を 身に付けるぐらいのことしか できないことを知っていた。 しかもおばあちゃんは、 男が血眼になっているものに 価値を認めず、 連れ合いが夕食時に客と 政治や経済の話を始めると、 株のお話ならば私抜きでどうぞと 言って席を立ってしまったそうである。 「しかし、男が必要な存在であり、  多少のことは大目に  見てやるべきことは承知していた。  いろいろな決まりをつくるのが  男であることも認めていた。  しかし、それらの決まりは、  間抜けな女の年寄りでも、  どうにでもなる代物だ  ということを知っていた。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)        

■おばあちゃんの知恵 ■~お金とは何であるということ~

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おはようございます。 青空が広がる川崎の朝です。 今朝は少し冷えてますね。 これから気温も上がり、 暖かな一日になりそうです。 今日は入社面接があり出勤しますが、 電車が空いているのが何よりです。 良い週末をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 我々は、おばあちゃんがインフレを 分かっていないと言って笑ったが、 今では、誰もがインフレを 分かっていないことが明らかで、 とくに経済学者が分かっていない、 とする。 また、通貨をおばあちゃんが 自分の知っている単位に 換算しようとしたことは、 今日では、何も変わったことではなく、 アメリカの証券取引委員会は最近、 インフレ会計導入の必要を示唆したが、 それこそ、おばあちゃんがしていたことだった。   「おばあちゃんは二〇世紀の問題の  本質をつかんでいた。  お金が通貨であるためには、  価値の基準となることが  できなければならない。  その基準となるべきものを  政府が変えてしまったならば、  お金とは何であるということになるのか。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)        

■一人ひとりの国民の役に立つ■~公僕ではなく支配者になる~

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おはようございます。 雲が少し空にかかる 川崎の朝です。 これから段々と雲が取れ、 日中は晴れ、暖かな一日のなりそうです。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 おばあちゃんは 二〇世紀の本質を 理解していた、 とした。 そして、人よりも書類が 重要な意味を持つ時代にあっては、 書類はたくさん 手に入れておいたほうがよく、 事実、どのような書類を 持っているかによって、 為替レートが違っていた、 とする。   「役人は、一人ひとりの   国民の役に立とうとしないかぎり、  公僕ではなく支配者になる。  もちろん鉄砲を持つべきでないのは、  それが人に怪我をさせるからだった。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)        

■才知はなくとも知恵がある■~二〇世紀の本質を理解~

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おはようございます。 雲の多い川崎の朝、 今日は一日このままの 曇り空になりそうです。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 おばあちゃんは実際家で、 ある面では鋭さもあったが、 頭がよいわけではなかった、 とした。 しかし、おばあちゃんには、 教養や才知はなくとも、 知恵があったということが わかってきたと続ける。 変わってはいたが、 もしかするとすべておばあち やんのほうが 正しかったのかもしれなかった。   「もちろんおばあちゃんには、  二〇世紀を評価することなど  思いも及ばなかった。  おばあちゃん自身の言う、  間抜けな年寄りにできることではなかった。  しかし、彼女は誰よりも早く、  二〇世紀の本質を理解していた。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)        

■おばあちゃんは実際家■~恥ずかしさと戸惑い~

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おはようございます。 今朝も東の空が朝焼けの川崎です。 昨日は夕方から寒くなりましたが、 今日は風も弱く、暖かな一日になりそうです。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 おばあちゃんに説教された ナチスの若者は、 市電を降りた後にはすぐに、 ポケットから鉤十字を取り出し、 襟につけたに違いなかった、 とする。 しかし、たとえ数分のことであったにせよ、 あの若者も、恥ずかしさを、 少なくとも戸惑いを感じたはずだった、 と続ける。   「おばあちゃんは実際家だった。  本は読まず、  読んでも通俗的なものだけだった。  ある面では鋭さもあったが、  頭がよいわけではなかった。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)        

■20世紀の本質■~神々も馬鹿にはかなわない~

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おはようございます。 東の空が淡いピンクに染まる 川崎の朝です。 今朝は少し冷えてますね。 日中は北風のせいもあり、 寒く感じる一日になりそうです。 火曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーの父も、 おばあちゃんの ナチスの若者に対する 振舞の無謀さに呆れ笑った。 そして、ドラッカーも笑ったが、 心の中に、一族中一番の間抜けという おばあちゃんの詳判への 疑問が湧いたのが、 このときだったとする。 おばあちゃんは 行列に並ばずに国境を越え、 食料品はいつもまけさせ、 若者の襟からは十字をはずさせた。 たしかに間抜けの効用だったかもしれないが、 ラテンの諺は、 神々といえども馬鹿にはかなわないと 言っている。   「私自身もすでに  ナチスの知り合いとは  やり合ったことがあった。  彼らには、事実も、数学も、論理も  通じなかった。  ところが、おばあちゃんは  作法を説いて成功した。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)        

■おばあちゃんを配置■~政治も作法教室並み~

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おはようございます。 曇り空の川崎、暖かな朝です。 日中も4月並の暖かさになりそうです。 covid19の感染がさらに拡大、 おそらくすでに市中感染も 発生しているんだろう。 今朝乗る満員電車も 感染リスクは高いと 考えたほうがいいんだろう。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ おばあちゃんの 姪の連れ合いの国防次官補が ナチズムはにきび並みというわけだ、 と大笑いした。 この国防次官補が、 何年か前に治安維持のために 大学の屋上に治安部隊の兵士を 配置したご当人だった。 ナチスの非合法化を 試みたことのある ドラッカー父も、 市電の全部におばあちゃんを 配置できるといいのに、 と言って笑った。   「ナチスのシンパと  見られていた金属加工業者、  鉤十字の製造で儲けていた  おばあちゃ んの  他界した姪の連れ合いも、  『おばあちゃんにかかっては、  政治も作法教室並みですね』  と言って笑った。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)        

■おばあちゃんの無知と無鉄砲さ■~年寄りの歯を折ること~

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おはようございます。 雲が暗い空を覆う川崎の朝です。 これから、雨の一日になりそうです。 日曜日、楽しくお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ おばあちゃんは ナチスの若者に対して、 鉤十字を付けているということは、 にきびを笑いものにするのと 同じことだと説教をした。 ドラッカーは、 それを横で見ていて、 息をのんだとする。 もう当時は、 鉤十字を笑いものにできる時代ではなく、 彼らは、 年寄りの歯を折ることなど、 平気でやれるような 教育をされていたのだ。   「ところが若者は、  おばあちゃんの話を聞くと、  鉤十字をポケットに入れて、  いくつか先の停留所で降りるときには  会釈までしたのだった。  私がこの話をすると、  皆がびっくりした。  同時に、彼女の無知と無鉄砲さに大笑いした。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)        

■鉤十字への説教■~にきびを笑いものにする~

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おはようございます。 明るい陽射しの川崎の朝です。 COVIT-19と名付けられた 新型コロナウイルス感染症の広がりが 止まらない。 対応する医師や防疫官、消防隊員も 防護対策をしていても感染する事例もある。 我々はほとんど無防備で満員電車の中で 濃厚接触状態が続く。 咳エチケットが何かを知らない者も多い。 多くの場合症状は軽いとの説明がされるが、 未知のウイルスであり、本当にそうなのかは不明。 未経験の状況に陥っていることだけは明確だ。 しかしむやみに恐れていても仕方がない。 そんな状況の週末、気を付けてお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 1930年代に入ったばかりのこと、 ドラッカーが帰省中のある日、 クリスマスを一緒に過ごすため、 おばあちゃんをアパートに迎えに行き、 市電に乗せて家へ向かう途中の話。 その電車に、襟に大きな鉤十字をつけた にきび面の若者が集り込んできたところ、 おばあちゃんは、席から立ち上がり、 例の傘でその若者の脇を小突き、 あなたの政治的な考えに文句はなく、 賛成できるものもあるかもしれないがと、 鉤十字を指差しながら、 こう言った。 「嫌いな人もいるってことも   知らなくちゃだめよ。   そんなものをつけていることは、  にきびを笑いものにするのと   同じことなのよ」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)        

■広場に銃口を向けて■~国防軍の治安部隊~

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おはようございます。 東の空が薄っすらとピンクに染まる 川崎の朝です。 昨日は4月並の気温でしたが、 今日も暖かな一日になりそうです。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ そのころのオーストリアは、 内戦状態で、 その日は誰もが戸締まりをして 家に引きこもったいた。 ただし、おばあちゃんは 例外だった。 おばあちゃんはいつものように 知人宅の巡回に出ていたが、 大学の前を通りかかったとき、 屋上の様子に異変があることに 気がついた。 大学は夏休み中で、 ドアは全部鍵がかかっていたが、 おばあちゃんは表門と階段が どこにあるかを知っており、 例の買い物袋と傘を持って、 六、七階はあろうという階段を 上まで上がっていった。 「そこでは、 国防軍の治安部隊の兵士が、  真下の広場に銃口を向けて  腹ばいになっていた。  おばあちゃんは隊長に向かって、  『ここにいる馬鹿どもと  鉄砲を早く片付けなさい。  怪我をするでしょ』と言った。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)        

■鉄砲を早く片付けなさい■~いずれが最初に発砲するか~

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おはようございます。 未明の川崎、雲が多そうですね。 これから出勤時間帯は少し雨が降り、 その後段々と回復予報です。 気温もぐっと上がって 4月並の暖かさになりそうですね。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 結局、入国管理の役人は スタンプを押してしまった。 するとおばあちゃんは、続けて、 この子の手も引かなきゃならないので、 荷物を持つことはできないから、 税関まで私の荷物を持ってちょうだい、 と言った。 そのお役人は、仏頂面はしながらも、 おばあちゃんの言う通りにしてくれた。 その頃のオーストリアは、 年を追うごとに内戦状態に近くなっていた。 社会主義者が首都ウィ ーンを支配し、 カトリックの保守派が農村部を支配していたが、 いずれも譲らず、私兵を増強し、 武器を調達して最終対決に 備えている状況であった。 「問題は、いずれの側が  最初に発砲するかだけだった。  その日は、誰もが戸締まりをして  家に引きこもった。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)        

■国境でのやり取り■~私は馬鹿な年寄り。~

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おはようございます。 快晴の川崎の朝です。 朝の冷え込みも昼には緩んで、 週末に向け暖かくなりそうですね。 ノムさんがサチヨさんを追いかけて 亡くなった。 昭和の巨星がまた一消えた、 冥福を祈りたい。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ おばあちゃんは パスポートを手に 旅行に出た。 汽車が国境に着くと、 係官が荷物を持って 並ぶよう言ったが、 おばあちゃんは、 長い行列の最後尾が プラットホームの先端の小屋に 姿を消すのを待ってから、 腰をあげた。 小屋に入ると、 ちょうど係官は手続きを終えて 腰をあげるところだったので、 おばあちゃんに、 何をしていたのかと聞いた。 おばあちゃんは、 係官が忙しそうだったから と答えながら、 四通のパスポートを並べたが、 係官は四つもパスポートを 持つことは許されていない と言った。 そこでおばあちゃんは 次のとおり言った。 「『どうしてそんなことが言えるの』  『いずれにせよ、四つに入国スタンプを  押すわけにはいきませんよ」  『あなたは教育があるお役人で、  私は馬鹿な年寄り。  お金の交換に一番有利なのにスタンプを  押してちょうだい』」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)        

■私だって国民の一人■~怠けるに決まっている~

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おはようございます。 快晴の川崎の朝です。 東の青空がピンクに染まり、 段々と明るさを増しています。 今朝も相当な冷え込みですね。 しかし週中からは暖かくなりそうですね。 今日は快晴の祝日をお楽しみ下さい。、 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ おばあちゃんは ドラッカーの父が 貿易省高官であったことを利用して パスポートやビザを取得していた。 これを聞いた父は、 役所の使送は公僕で、 私用には使えないと怒った。 それに対しておばあちゃんは もちろん知っているが、 私だって国民の一人と答えるのだった。 そして、おばあちゃんは、 それぞれのパスポートとビザに ドラッカーの名前を入れたことに、 両親はなぜピーターまで 連れていくのかと聞いたところ、 次のとおり答えた。 「私がいなければ、  ピアノの練習を怠けるに決まっているからよ。  才能がないんだから。  二週間も休んだら  全部忘れてしまうでしょうに」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)        

■貿易省の高官■~パスポートにビザ~

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おはようございます。 未明の川崎、零下の冷え込み。 雲が多い空模様ですが、 午後からは晴れ、明日の休日も快晴の様ですね。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ おばあちゃんがブタペストにいる 長女のところへ行くと言い出したときに、 渡航手続きの困難さ故に 皆が思いとどまらせようとしたが、 誰もできなかった。 当時ドラッカーの父は 貿易省の高官であったため、 おばあちゃんはそれを利用しようと、 父には黙って貿易省の 使送担当を訪れ、 パスポートとビザをとってもらった。 しかも、20年前に他界したおじいちゃんが イギリス人だったので、 イギリスのパスポートを手に入れたが、 他界したことは誰にも言う必要がなかった。 「その連れ合いが、チェコのプラハに、  出張時用のアパートの部屋を  一室持っていたことを利用して、  チェコのパスポートも手に入れた。  おまけにプタペストの娘に手紙を書いて、  ハンガリーのパスポートを手に入れた。  そしてそれぞれのパスポートにビザをもらった。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)        

■お役人もいつのまにか言う通りに ■~オーストリア・ハンガリー帝国の分裂~

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おはようございます。 快晴の川崎の朝です。 空気もぐっと引き締まってます。 北海道では、最低気温マイナス30度、 バナナで釘が打てっるってやつですね。 日曜日、寒さにも新型肺炎にも 無神経なくしゃみや咳にも負けず 楽しくお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 おばあちゃんは特に、 役所仕事と政治運動の 扱いが抜群だった、 とする。 1918年以前には海外渡航には、 バスポートもビザも必要なかったが、 突然、この二つを持たないかぎり 旅行に行けなくなった。 オーストリア・ハンガリー帝国の 分裂後の国々のいずれもが、 互いの間の行き来を ことさらに難しくしていたのだ。 そのため、 パスポートやピザをもらうには 何時間も並ぶ必要があり、 書類不備があれば出直しが必要で、 さらに手続きには本人だけでなく、 同伴者も顔を出さなければならなかった。 加えて国境でも、入国時に並ばされ、 さらには税関で並ばされた。 「したがって一九一九年の夏、  おばあちゃんがハンガリーのブタペストにいる  長女のところへ行くと言い出したときには、  皆が思いとどまらせようとした。  が、誰も思いとどまらせられなかった。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)        

■30年前のパセリの値段■~言わなきゃ騙される~

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おはようございます。 薄曇りの川崎の朝です。 一昨日からの寒さは今日も続き、 明日は一層気温が下がりそうです。 ともあれ、良い週末をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ そんなおばあちゃんの 通貨に関する考え方に対して、 経済学者だったドラッカーの父が、 インフレでお金の価値が変わったという 説明をしようとしたところ、 お金の尺度が変わったから おばあちゃんが 六フィートになったと言えるのかと 反論してきたので 父は説明をあきらめた。 でもおばあちゃんを好きな父は、 彼女を助けようと、 今の値段に2万5000を掛け、 次に3を掛け、最後に2を掛けるという、 一八九二年の値段に戻すための計算から 解放するための換算表を 作ってあげた。 「『私は馬鹿だけど、30年前のパセリの値段を  覚えているよりも大事なことは、  沢山あるんだよ。  おまけにあの頃、買い物はメイドに任せていたから』  『でもおばあちゃん、店の人にはいつも  覚えていると言っているじゃないですか』  『もちろんよ。覚えていると言わなきゃ騙されるからね』」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)        

■グルアンとクロイツァー■~鶏は社会主義者ではない~

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おはようございます。 未明の川崎の朝、 冷え込んでます。 昨日は強い風のせいもあり、 冷たい一日でしたが、 今日も今季最強の寒さです。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 戦後のインフレの中、 誰もがシリングで 考えるようになったが、 おばあちゃんにとっては、 グルアンが買い物の通貨だった、 とする。 そして、おばあちゃんは、 シリングの値札を見ては、 切り替わる直前のクローネに換算し、 次に戦前のクローネに引き戻し、 最後にグルアンとクロイツァーに換算した、 と続ける。 彼女は、卵を買う際に、 昔は25クロイツァーだったが、 今は1ダース35クロイツァーもすると 文句を言うと、 店主は餌代も嵩むので 仕方ないと答えたところ、 おばあちゃんは次のとおり続けた。 「馬鹿おっしゃい。  鶏は社会主義者ではありませんからね。  共和制になったからといって、  沢山食べるわけがないでしょ」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)        

■インフレとお金の基準■~おじいちゃんが生きていた時代~

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おはようございます。 夜明けが日ごとに早まったとは言え、 まだ未明の川崎です。 今朝はぐっと冷え込んで、 日中も寒そうです。 暖かくしてお過ごし下さい。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 おばあちゃんは戦前に しがみついていたが、 後女の価値基準は、 第一次大戦直前の1913年ではなかった、 とする。 その基準は、 おじいちゃんが生きていた時代にあり、 とくにお金の価値についてそう言えた、 と続ける。 一九世紀のオーストリアは、 銀本位制で単位はグルデンで、 その1グルデンが 100クロイツァーだった。 しかし1892年、 おばあちゃんが35歳前後の頃、 金本位制に移行し、 単位がクローネになり、 1クローネが100ヘラーで、 1グルデンは2クローネに交換された。 そして、その30年後、 戦後のインフレが クローネをがたがたにした。   「戦前1クローネで買えたものに  7万5000クローネを要するようになって、  今度はシリングが登場した。  1シリングが2万5000クローネだった。  おばあちゃん以外の誰もが、  一年もしないうちに   シリングで考えるようになった。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)        

■あの娘はそうはいかない■~何が起こるかわからない~

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おはようございます。 快晴の川崎の朝です。 昨日は暦通り春の暖かさでしたが、 今日の午後からはまた、 冬に舞い戻ったような寒さになりそうです。 暖かくして出かけたほうが良いですね。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ おばあちゃんは、 行儀の悪いウェイトレスに あっちのドアから出てお行き、 戻りたいなら行儀よくなさい、 と言って追い出した。 するとウェイトレスは おとなしく出て行き、 まもなく戻ってくると 片ひざを折って挨拶したので、 ドラッカーたちは気まづくなって、 おばあちゃんに 私たちがここに来ることは もうないからそこまで 言わなくてもいい と抗議するとおばあちゃんは 「そうさ。でもあの娘の方はそうはいかないんだよ」 と答えた。 さらに、おばあちゃんの 孫娘たちへの忠告というのもあった。   「「出かけるときは小ざっぱりした下着にするんだよ。  何が起こるかわからないからね」。  気を悪くした孫娘の一人がこう言った。  「でもおばあちゃん、私はそういう女じゃないわ」  「いいや、そのときになってみなければわからないよ」」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)        

■おばあちゃんの忠告■~だらしのないところで働く~

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おはようございます。 快晴の川崎の朝です。 今日は立春、暦の上での春の到来、 しかし今週は段々と寒さが増してきそうです。 防寒防菌にお気を付け下さい。 火曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 おばあちゃんは、 ウェイトレスを店から 追い出したこともあった、 とする。 おばあちゃんが、 私たち孫の数人を サマーキャンプへ 引率して行ったときのことで、 乗換駅の食堂で 昼食をとることにした際、 だらしない格好のウェイトレスが一人、 おばあちゃんの目についた。 そして、おばあちゃんは 席に来たそのウェイトレスを 傘の柄で引っかけ、 にこにこして言った。   「あなたは学歴のある頭のよい子に見える。  従業員がだらしのないところで  働くのはいやでしょ。  あっちのドアから出てお行き、  戻りたいなら行儀よくなさい」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)        

■おばあちゃん話の宝庫■~腕の立つ医者~

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おはようございます。 今日は節分、暦の上では明日から春。 新しい季節に幸運を迎えるために 邪気を払おうと行う豆まきだが 目下の邪気は新型肺炎。 できる予防はしてはいるが この感染の勢いをみると、 個人では限界がある。 しかし普通の社会生活は淡々と始まる。 今日は月湯王、満員電車での新しい一週間がスタート。 気を付けて頑張りましょう。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 おばあちゃんのアパートが、 これまたおばあちゃん話の宝庫だった、 とする。 おばあちゃんは部屋のうち二部屋を 歯医者に又貸ししていたが、 間もなく、おばあちゃんは この歯医者と大げんかになり、 やがで持久戦に入り、ついには、 互いに告訴し合う騒ぎになった。 ところがおばあちゃんは、 その歯医者に歯を治療してもらい、 入れ歯をつくってもらっていた。 みんなが、おばあちゃんに、 家宅侵入で警察に逮捕までさせた歯医者に どうして治療してもらったのかと聞いたところ、 次のように答えた。   「たしかに私は間抜けよ。  でも、あいつが腕の立つ医者だ  ということは知っているよ。  そうでなければ、  二部屋も借りることはできませんからね。  そのうえ、近くで便利だし。  天気が悪くても平気で、  階段の昇り降りもないしね」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)        

■口座には物は入れらない■~何て失礼で恩知らず~

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おはようございます。 今朝も気持ちに良い青空が広がっています。 絶好の行楽日和ですね。 良い休日をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ おばあちゃんの話は続く。 ある時、身の回りの品を 整理したおばあちゃんは、 要らない品を買い物袋に入れ、 口座を持っている 銀行へ持ち込んだ。 その銀行は、おじいちゃんが創立し、 長い間会長を務めていた銀行だったが、 支店長は当然のように、 口座には物は入れらないと説明したが、 おばあちゃんは 「何て失礼で恩知らずな。 間抜けな年寄りだと思って」 と言って、 直ちに口座を解約した。 そしてそのまま、 その支店に一番近い 別の支店に行って口座を開いたが、 買い物袋の中の不要品のことなど、 おくびにも出さなかった。 みんなが、不親切だと怒った銀行に、 なぜまた口座を開きいたのか、 なぜ今度の支店では荷物を 預かってもらわなかったのか と聞くとこう答えた。   「あそこは初めての取引で、  何も私に特別のサービスをする  義理はないからよ」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)        

■間抜けだが合理的■~把手のないコップ、コップのない把手~

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おはようございます。 青空がさわやかな川崎の朝です。 この週末は好天、行楽日和ですね。 良い休日をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 おばあちゃんのことは 皆が好いていたが、 その間抜けぶりは相当なものだった、 とする。 そして、 あの食料品店の女主人のように、 彼女のことが話題になると、 誰でもにこにこし、 あれこれのおばあちゃんの話に、 やがてこらえきれなくなって 大笑いしたものだった、 と続ける。 たしかに彼女は間が抜けていたが、 誰もがおばあちゃん話で盛り上がり、 口下手な者さえ、 おばあちゃん話で人気者になれた。   「たとえば、おばあちゃんの整理した食器棚には、  「把手のないコップ」と書かれた場所と、  「コップのない把手」と書かれた場所があった。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)