■肉体労働者から知識労働者へ■~知識、理論、コンセプトを使って働く。~
本日から「第3章 仕事と人間」に入ります。
現在の労働環境から見ると、ほとんどの人が組織で働き、家の外で働く被用者社会と言える。
同時にその労働の中心は肉体労働から知識労働へと移った。
手を使うことにより、直立歩行を始めた人類であるが、手だけを使って働くことをやめ、
知識、理論、コンセプトを使って働くようになった。
しかし、必ずしも高学歴は必要ない。
あらゆる労働のプロセスに知識、理論、コンセプトを必要とする。
例えば、伝票類に内容を転記し、その種類によってキャビネットに分別してファイリングするには、
高度の知的能力や高等教育は必要ない。
しかしその作業に必要となる道具は、ノミやかんなではなく、文字であり書式であり、ルールなどのツールである。
”物”ではなく知恵の結集である”記号”である。
「文書のファイリングには、高度の知的能力や高等教育は必要ない。
しかしその道具は、ハンマーや鎌ではなく、アルファペットという
高度に抽象化した道具である。
物ではなく記号である。」
~P.F.ドラッカー「マネジメント」
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