■フロイト流はまだない■~神経症に実体がない~

 おはようございます。


熱帯夜明け、

まぶしい日が射す川崎の朝です。


今日も猛暑、熱中症にご注意を。

火曜日、今日も一日健やかにお過ごしください。


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∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬




ドラッカーは、

フロイトの精神分析は、

ある種の情緒障害には

治療効果を持つものの、

同一の治療効果は

他の療法によっても得られたことから、

フロイトの治療法を全面的に

否定するものだと言えた、

とした。


そして、この精神分析の

治療効果についての調査を巡って、

ドラッカー家の夕食会で親フロイト派の

ウィーン大学心理学教授の

カール・ビューラーに、

まだ学生の身だった

プリンストン大学統計学教授の

オスカー・モルゲンシュテルンが

食いついたことを憶えている、

と続ける。


ビューラーが、その調査結果は

精神分析の治療効果を示すものであり、

さらに調査する価値がある

と言ったのに対し、

モルゲンシュテルンは、

神経症なるものに実体がないか、

あるいは、

患者が信頼さえすれば

どのような治療法でも効果を上げる

ということを

示しているだけかもしれないと

指摘していた。



「これを聞いた同席の眼科医は、


 『ということは、医師が推奨したり


 使ったりできるフロイト流の精神分析は、


 まだ生まれていないということですかね』


 と言っていた。」


~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」

(Ⅰ 失われた世界 4章フロイトの錯誤とその壮大な試み)

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