■治療か文学か■~ニュートン、カント、ゲーテ~
おはようございます。
朝から厳しい陽射しの川崎です。
連日の猛暑で熱中症で、
病院に運ばれる人も急増。
今日も40度近くになりそうです、
感染症と熱中症ダブルで気を付けましょう。
休肝日明けの水曜日、
皆様も健やかにお過ごし下さい。
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∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬
フロイト流精神分析について
ドラッカーは、
さらに問題だったのは、
フロイトとその信奉者たちの関心が、
病人の治療にあるのか、
文芸評論にあるのか、
皆目わからないことだった、
とする。
そして、彼らは、
道路を横断できない恐怖症や
インポテンツの治療を行なっていたが、
同じ手法と用語を使って、
グリムの童話やシェイクスピアの
リア王を分析していたのである、
と続ける。
ウィーンの医学界としても、
フロイトの80歳の誕生パーティで
トーマス・マンが言及した
精神分析の文学への貢献の大きさは
認めていたため、
文化、文芸、美術、宗教を論ずる
フロイトをオーストリアで
一番偉い人として認めることに
やぶさかではなかった。
「しかし、はたしてフロイトの精神分析は、
神経症の治療法としては、
ニュートンの物理法則、
カントの哲学、ゲーテの美学ほどにも
効果がないのではないか。」
~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」
(Ⅰ 失われた世界 4章フロイトの錯誤とその壮大な試み)
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