■ダオメーの黒人王国■~奴隷狩りと奴隷貿易~
おはようございます。
雲が空を覆う肌寒い川崎の朝です。
台風14号過ぎましたが、
パッとしない天候が続きそうです。
月曜日、今週もよろしくお願いします。
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∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬
カールは、
先史学や文化人類学は、
資本主義と社会主義を超えた
よき社会の探究の手段にすぎず、
彼が経済史から得ようとしたものは、
何の役にも立たない過去だった、
とした。
そして、
原始経済やギリシャ、
ローマを掘り起こしても、
市場のない良き社会などというものは
見つからなかった、
と続ける。
彼は、ダオメーの黒人王国が、
後にアレックス・ヘイリーの『ルーツ』が
描いたような楽園ではないことを知っていたが、
それでも彼は、
市場を外国貿易に限定し、
もっぱら安定した社会と健全な経済を、
相互扶助と再分配によって実現した
ダオメーの黒人王国に惹かれた。
ところが彼は、
その安定が、
奴隷貿易の上に成り立っていたことを
知って愕然とするのだった。
「奴隷狩りと奴隷貿易は、
数世紀にわたって信じられてきたように、
悪しき西の白人と東のアラブ人によって、
自由と調和の黒人部族社会に
押しつけられたものではなかった。
彼ら奴隷商人を招き入れ、
奴隷狩りを組織していたのは、
黒人の王や部族長だった。」
(Ⅰ 失われた世界 6章ポランニー一家と「社会の時代」の終焉)
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