■共同体としての社会の安定■~ギリシャに目を転じても同じ~
おはようございます。
半分の青空に雲がかかる高知の朝です。
ご当地は朝が厳しく冷え込みますが、
これからだんだん日照が増して、
暖かくなりそうです。
月曜日、今週もよろしくお願いします。
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∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬
ドラッカーは、
ダオメーの黒人王国が
奴隷貿易の上に成り立っていたことを
知ってカールは愕然とするのだった、
とした。
そして、奴隷貿易を行うということは、
もちろん敵対する部族の力を弱め、
打倒するためであったが、
さらには、
部族内での自らの支配を
確実なものにするための
銃を手に入れるためだった、
と続ける。
しかし、その本当の目的は、
相互扶助と再分配に基礎を置く
共同体としての自らの社会の安定を
維持するためだった。
さらにカールは、
ダオメーの黒人王国から
16、17世紀の西アフリカや、
プラトンやアリストテレスの
ギリシャに目を転じても、
同じように唖然とさせられた、
とする。
「ギリシャの部族国家、
とくにアテネが、
経済発展と市民の自由を実現し、
市場ではなく、相互扶助と再分配によって
共同体内部の諸関係を律することができたのも、
同じ言葉を話す同じ民族の人たちに対する
奴隷狩りによってだったのである。」
(Ⅰ 失われた世界 6章ポランニー一家と「社会の時代」の終焉)
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