■公の場から姿を消す■~口を開けば相変わらず辛辣~
おはようございます。
薄曇りの川崎の朝です。
これから雲が増え、
時々雨が降りそうですので、
雨具の準備をお忘れなく。
金曜日、今日も一日よろしくお願いします。
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∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬
ヘムが天下った
アングロ・オーストリア銀行は、
その名の通り、
イギリス資本が入っており、
イギリスの銀行が株主になっていた。
そこでイングランド銀行が
清算に乗り出し、
ヘムは60歳前に引退し、
公の場から一切
姿を消すことになったのだった。
ヘムはこれらの成り行きを
淡々と受け入れたが、
彼の唯一の感想が、
クローネ暴落と銀行倒産の
責任をとらなければ、
戦時の財政運営を
誇ることもできなくなる
というものだった。
「だが、外見は平静だったものの、
あくまでも敗者だった。
家にこもり、チェスの詰めものを解いていた。
ビリヤードをしたり、
クラシックのレコードを聴いたりしていた。
ますます無口になっていった。
たまに口を開けば相変わらず辛辣だった。」
~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」
(Ⅰ 失われた世界 2章シュワルツワルト家のサロンと「戦前」症候群)
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