■人と群れないこと■~ウィーンは終わった町~
おはようございます。
小雨そぼ降る川崎の朝です。
今日は一日雨、気温も10度まで。
暖かくしてお過ごし下さい。
----------------------
∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬
シュワルツワルト家の
婦人ゲーニアは
ロンドンでの就職口や
結婚の見込みを聞いたり、
ウィーンで見つかりそうな
就職口などについて、
あれこれドラッカーに、
親身になって話してくれた。
そこに主人であるヘムがやってきた。
ほんの数秒耳を傾けていたかと思うと、
ゲーニアに向かい、
一度も耳にしたことのない厳しい口調で、
「彼を放っておきなさい、ゲーニア。
馬鹿なばあさん役をするんじゃない」と言い、
続けてドラッカーに次のとおり言った。
「君のことは生まれたときから知っている。
人と群れないことに感心していた。
ギムナジウムを出てすぐウィーンを離れ、
外国で活躍していた君のことは、
自慢に思っていた。
去年、ナチスが政権をとったとたんに
ドイツを離れたときも、そう思った。
ウィーンにいたくな いという
君の気持ちは正しい。
ウィーンは昨日の町だ。
終わった町だ。 」
~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」
(Ⅰ 失われた世界 2章シュワルツワルト家のサロンと「戦前」症候群)
コメント